2022年05月22日

アレクサンドリア

雨で10度と寒い中、シードルを飲みに行ったのが先々週。
この金曜土曜は35度になりました。なんだこれ。
地元民によると「もう季節は戻らない」そうです。夏か。夏がきたのか。

山のほうに行きたいなと思っていたところ、雷雨の予報が出ていたのでやめました。あと、金曜の夜に計画立てようとしたら想像以上に仕事の手離れが悪くて翌朝早朝の出発が現実的でもなかった。この1週間、前週と打って変わって予想外に忙しかったというので生活整えようかなと思ったのもあります。

土曜はアジアンスーパーで買い出しと2カ月ぶりの給油。
今年初めごろは1ガロン3ドルそこそこ(=当時のレートで1リットル95円くらい)だったのに、いま4.8(=円安も加味すると1リットル164円)とか。もう日本と変わんない。普段そんなに車を使わない弊管理人は結構びっくりしました。政権の支持率も落ちるわけだ。

そのあと夕方に勢いでがーっとやった仕事が東京―アメリカ間の連絡不行き届きで被ったことが分かり、でも先に「こういうのやりますよ」宣言したのは弊管理人だし、休みの日にやった仕事を撤回してゴミ箱に捨てるの癪だなっていう空気をすごい出したら譲っていただきました。んでもこちらがゴリ押しした的な理解になってるだろうな、ともやもやしながら就寝。

日曜は早起きするはずが10時半起床。
それでもどこかへ……と思ってバージニア側対岸にあるアレキサンドリアへ行きました。33度、半袖シャツと短パン姿で路線バス1時間の旅。
ポトマック川を挟んでDCの向かいにある港町です。
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すごく何かあるかというとないんだけど、水辺の木陰はそんなに暑くなくてよかった。
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Misha's Coffeeに入ってアイスコーヒーと、チーズ&ハムのキッシュを頼んで2階のテラス席へ。
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仏頂面のレジのおにいさんが運んでくれたのでThank you so much.って言ったらYou're very welcome.って言われました。veryがついてたので「単に仏頂面の良い人」認定した。味とか全然期待してなかったら、目玉焼きとかジャガイモとか、あと何かシーフードっぽいものまで入っていてどっこいおいしかった。おかげさまでチルい気持ちになりました。

駅に向かおうとすると、西の空に暗い色の雲が見えます。
そういや夕方から雷雨の予報だからっつって遠出やめたんじゃんね!
ちょっと早足+最後はランニングでグーグルが指示したのより1本早い地下鉄に間に合い、家に帰り着いて数分後、こうなりました。
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負けやむなし、と思いながら帰ったけど勝った。
斜めに雨の弾幕、ごく近い雷鳴。おねいさんたちの叫び声。
でも30分で止んだ。暑すぎるとちゃんと水が熱を取りにくる気象システムすごい。

* * *

書こう書こうと思って2回ほどすっ飛ばしましたが、誕生日のちょっと前に実家の父から段ボール1箱が届きました。
雑炊、にゅうめん、味噌かつ、味噌汁などフリーズドライの食料いっぱい。あと実家に転送された郵便物、パックご飯など重量のあるものが入っていたため送料13000円!!
パックご飯はこっちでもそんなに高くなく買えるし、休暇村のパンフレットなんか見ずに捨てるやつだよ。もー。と思ったけどプレゼントとはそういうものではない。ので、ありがたくいただいた旨、お礼メールを送っておきました。

その返信には「メールしたいけど時差で起こすといけないので」と書いてあり、それも「寝てる時間帯は通知こないようにしてるから」と返信しました。
お互い、言うべきことをあまり言わないスタイルなのでこういうことが起きる。でももうしょうがないので、気付いたら言うようにしよう、でやっていくことにしています。何かと食い違いがあっても「修正して次、次」という心持ちが大切だよね、というのはこちらに来てよく思うこと。

* * *

上にも書いた通り、先週は予想外に忙しかったです。アメリカにいなくてもできるような仕事が多いのは今に始まったことではないが、それでも若干のお褒めもいただいてよかった。
そのほか若手ちゃん(ちょっと薹が立っている)からよい話も聞けて報われる気持ちにもなりました。
しかしこういう時に浮かれると何かありそうで怖いので、慎ましく謙虚に生きていこうと思います。書くことによる戒め。

* * *

サラダボウルのわりにアジア人あまり見ないな、と調べてみたところ、2020年現在で
DCは白人40%、黒人43%、ヒスパニック10%、アジア4%
VAは白人62%、黒人19%、ヒスパニック10%、アジア7%(※たぶん韓国系が多い)
全体では白人60%、黒人12%、ヒスパニック19%、アジア6%。あと先住民1%

DCは黒人の比率が一番多いそうです。次はミシシッピ(38%)とかルイジアナ(32%)。
アジアはハワイ(38%)、まあこれはそうだわな。次いでカリフォルニア(15%)、ニュージャージー(12%)。NJはなんでだろう。
先住民はアラスカ(19%)、そりゃそうか。そしてオクラホマ(9%)、ノースダコタ(7%)。

* * *

夏休み、アイスランドは1人だとすごい割高なことが分かり急に気持ちが収縮。
寝台車で南部に行くのはどうかな。暑そうではあるけど。
涼を求めるなら車でナイアガラの滝とかは?意外と近い400マイル(640キロ)。
とかいっててまだ決まってません。ただ休まないと年後半もたないので休む。

* * *

同僚が土日は子どもと遊ぶのが楽しみみたいなことを言っており、海外赴任が許容できる条件は「家族が帯同するか、日本に友達がいない」なんじゃね、と思ってしまいました。
弊管理人は家族がおらず、日本に友達がいるのでいつまでたっても根っこが生えた感じがしないし、休みの楽しみ方もその都度考えるか、行きたいところを平素からブックマークして貯めておくという面倒がずっと続く。

一方、日本に出張する同僚から「なんか買ってきてほしいものありますか」と聞かれて特段思いつかなかったので、モノの面ではもう心配はほとんどなさそうではあります。
2017年に買ったPCの買い換え時期がこの赴任中にギリギリきそう、いや耐えきるか、くらい。まあどこで買ってもWindowsは多言語対応するだろうからいいとして(なんか日本で買うと安そうではあるが)、ATOKのパッケージ版がとうとうなくなってしまったのが痛い。うーむ。

* * *

また某疫病の接触通知がきた。先週の土日だそう。土日??土日ずっと一緒はおろか、誰かと一緒にいたことありませんけど。たぶんフィリップス・コレクションの客の中の誰かじゃないかな。誰とも喋ってないから大丈夫。

2022年05月15日

フィリップス・コレクション

土日に雨マークがついていたので遠出は無理だな~と思っていたのに、結局日曜は朝からどんどん晴れていき、午後には27度、ピーカン。
ということで近場に出掛けることにしました。
DCはデュポン・サークルの近くのフィリップス・コレクション。1921年に美術コレクターのダンカン・フィリップスが自宅で設立した私立美術館ですが、なんか聞いたことあるような、と思ったら日本でも展覧会やったことがあるんですよね。
昼頃ネットで時間指定チケットを取って地下鉄に乗って、フォギー・ボトム駅から歩いていくとすっかり初夏の陽気。
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大使館が並ぶマサチューセッツ通りを横切っていきます。要はいいとこの一角。
天気むっちゃよい。
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適度に混んでますがゆっくり見られます。「photography encouraged」って書いたステッカーが壁に貼ってあった。めちゃくちゃ太っ腹じゃないですか?
うわあルノワールの「舟遊びの昼食」だ。こんなでかい絵だったんですね。
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ちょうどピカソの〈青の時代〉の特集をやっていて、ピカソだらけでした。
このお兄さんはただ説明読んでるだけなんですけど、ポーズが芸術っぽかったので撮ってしまった。
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こちら、先日読んだ美術史の本に出てきたゴッホの「オーヴェールの家」。
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近付いて見るとなんだかよくわからないのに、遠くから眺めるとちゃんと脳が風景を構成する。混色を避けて明るさを保つ印象派の面白さ。
個人宅ってまじ?というくらい見応えがありました。
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満足した。
ぶらぶら地下鉄駅に向かいます。16時くらいになってお腹がすいたのでブリトー買って食べました。7ドルくらいで高くないのに巨大だった。中途半端な時間に満腹になってしまった。
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ということで日曜終了です。あとは勉強しよ。
とうとう日没が20時過ぎになり、「日があるうちは遊ぼう」と思っているとやるべきことに手を付けた頃には夜中になってしまうことが多く、これはこれでいかんなと思っています。

* * *

土曜はLidl(リードル)というスーパーに行ってみました。いつも行くアジアンスーパーと同じショッピングモールにあるんだけど入ってみたことがなかったんですよね。ユーチューブでコマーシャルがよく入ってました。調べてみるとドイツのディスカウントチェーンなんだそう。

自社ブランドのシリアルやコーヒー、缶詰なんかがすごい安い。肉も安い。野菜はまあまあ。魚はものによる。ベーカリーが手頃でおいしそう。その他のブランドは別に安いわけではないかな。店内は明るくて棚と棚の間も余裕があり、「商品の種類をちょっと絞ったイオン」て感じです。バスで行っちゃったので冷凍食品はやめ、何品か持てるだけ買って帰りました。

* * *

って書いてるうちに空がにわかにかき曇って雨が降ってきました。
アメリカの天気予報は2日後くらいまでは時間単位で結構当たるのがよく分かる。

部屋の湿度は50%くらいまでいってます。
気温は23度でちょうどいいくらい。これから湿気のほうを心配しないといけないのかな?

* * *

そういえば先週、45歳になりました。って書くと自分でびびるんですけど、そういう歳である自覚はないので、数字のたぐいからは目を背けて生きていきたいと思います。

* * *

夏休み、それなりの日数とろうと思いますが、どこへ行こうか。
南は暑そう。
西をドライブしてみたくはありますが、遠い。
で、唐突に「アイスランドどうかな」と思いつきました。飛行機だと6時間で、カリフォルニア行くのと同じくらいなんですよね。値段はむしろちょっと安いくらい。日本からだと乗り継ぎが必要で、16時間くらいかかって極めて遠いことを考えると、こういうとこに行っといてもいいのかも。まだ決めてませんが。

* * *

先週は同僚から「今夜一杯いきます?」というお誘いをいただいて(職場は慢性的に忙しいので、背後の席の人だが周囲を憚ってチャットでこういうのが来る)、エレファント&キャッスルというパブに行き、ビール1杯で酔っ払いつつフィッシュ&チップスやオニオンリングをつまんで上機嫌になりました。

だってさあ、こういうことしたいですよね。各人がそれぞれ独自の持ち場を守っている少人数職場なのと、弊管理人と職種の違うもう一人以外は家庭持ちなので、ちょっと誘いにくいというのはある。だけど飲みニケーションの古い会社なので多くの人は飲むのは好きなはず。そのあたりで揺れつつ、でもみんな弊管理人より忙しいしな、と思って結局は声をかけずに独りで地下鉄に乗って帰っちゃうので、たまにこういうことがあるといいのです。

同僚は「犬と息子(7)が幸せそうなので1日でも長くここにいたい。というか自分もいたい笑」と言いながらオニオンリングの2皿目を頼んでました。DC勤務は「掴み取った」と形容していた。うわあそうか、現状が既に一つの達成なのか、そして幸せなのか。すごいな。圧倒される。息子ちゃんは変な同調圧力みたいのがないことですごい伸び伸びしているんだそうです。それはあれだ、多分こっちの大学に行くんでしょうな。経済を受け持っている本人はアメリカ経済の頑丈さをこちらに来て心底実感したようです。

先月くらいまでむっちゃ働いていた同僚はいまアイドリング中だそう。
わかるよ、弊管理人もそうだよ。なんか余計な仕事いっぱいやりすぎたと思う時期と、まとまった仕事を出し終えた時期と、社会のモードが疫病から通常へと遷移する中で在宅が中心だった仕事のやり方を再構築しないといけない時期が重なって、方向感を失っていたのは事実。
しかし、ここ2週間くらい「仕事の必要性を吟味する」をやってたら瞬発力がちょっと落ちた気がした。アウトプットが次のアウトプットを作る面もあるので、高くはなくても一定のレベルで出力を保っていたほうがいいのかも。まあまた何かのプロジェクトを考えましょう。

* * *

同じ部にいる同期が離職とのこと。
本人と話しても、どの程度ポジティブな離職なのかは今ひとつ推し量りがたい部分はあります。けど、弊管理人の勝手な感想は「いや~よく決断したよね~いいことあると思うよ~」なんですよね。「サバティカルがあればね」という点で弊管理人と本人は一致した。同じところに20年もいたらそりゃ澱むし、本人に澱んでるという自覚がない場合は老害化する。換気は大事。

* * *

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二重の虹が見えた。皆既月食は雲でだめだった。

2022年05月08日

シードルとチャイコ

金曜の朝から雨。なのでもともとあまり出社するつもりはなかったけど、昼過ぎの仕事が予想外に東京の反応を呼んでしまい、結局出社どころか部屋から一歩も出ずに終わってしまいました。夜半には雷雨になり、土曜も風強めの雨でした。10度。寒い。

土曜朝は在宅仕事のアポイントがあったのだけど、相手から連絡なくすっぽかしを食らいました。まあアメリカってこんなもんだろうと大して気に病まず過ごしていましたが、日曜朝に「体調不良で」と謝罪がありました。

今月は地下鉄の1カ月定期(90ドル、18日使うと元が取れる)を買ったので、昼過ぎから地下鉄でちょっとDCの北の方に出掛けました。
コロンビアハイツという地区にあるキャピトル・サイダー・ハウス。
お試し4種類で12ドル。
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昼がカップラーメンだったので、エンパナーダという具入りのパンも頼みました。
「エンパナーダって何?」と聞いたら「餃子みたいなやつ」と言われましたがその通りでした。中身はマルガリータ、ポーク、ビーフの3種類。
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サイダー(シードル)は辛口なリンゴのワインです。もちっと甘い方が好きかな。

夜はちょっと運動してシャワーを浴びてから、ベン・アンド・ジェリーズのピスタチオアイスをなめなめ(アイス本体は杏仁の香りがしつつ、ピスタチオにちょっと塩気があって大変うまい)、冷凍のナゲットをレンチンしてつまみつつ、先週買ったワインを飲むなど自堕落に過ごして寝ました。

* * *

日曜は昼にポークチャップを作って食べてから、北ベセスダのストラスモア・ホールに行ってアナポリス響。オルガ・カーンがソロを務めるチャイコフスキーのピアノ協奏曲1番でした。
アナポリスはメリーランド州の州都ですが、海軍と役所と港周辺の観光地がある以外は静かな街で、こんなところでオーケストラもてるんだろうかと多少不安でしたが、どっこい頑張ってました。あと、オルガ・カーンはまさかのパワフル技巧派で大変よかった。

夕飯はにわかに焼きそばが食べたくなり、近所の中華屋でローメンLo Meinをテイクアウト。
ビニール袋ぶら下げて帰る途中、20時のうち周辺がこんな感じです。中心部だけにある高いビルが夕陽に照らされてました。
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ちょっと食べ過ぎくらい食べて満足しました。

* * *

■加藤隆『旧約聖書―「一神教」の根源を見る』」NHK出版、2016年。
■池上英洋『西洋美術史入門』筑摩書房、2015年。

* * *

物価が順調に上がっていて、確かついこの間まで3.65ドルとかだったアイスとハムがそれぞれ4.99になっててびびりました。あと年末には1ガロン3ドルそこそこだったガソリンは4.39に。まああんまり車乗らないからそこまで痛くないけど、結構ですね。野菜はそこまででもない印象。イチゴは安く(450gのパックが安売りで1.99になってた)、あと季節のせいか甘くておいしくなったので、毎日食べてます。

円安が進んで、給料の換算基準が去年は109円だったのが今年121円になって目減りした!と怒っていたのも過去のこと、実際は130円なのでまだ得をしているくらいになっちゃってます。職場では「80円時代に赴任した人はよかっただろうな」と言ってます。弊管理人は1人なのでまだましですが、子どものいる家は大変そう。

* * *

部屋の湿度が冬の間は26%とかだったのが、暖かい季節になって集中暖房が弱められたせいか、30%半ばから40%超まできました。料理に三温糖みたいな茶色い砂糖を使っていて、湿度が30%を切ると容器の中でがっちがちに固まってしまいますが、それがましになりました。

朝、目を覚ますと、部屋の湿度でその日の外の気温がだいたい推測できます。できたからどうということはありません。

* * *

多分、次の日記を書く頃には45歳になってます。
四捨五入すると50(するな)。
30代に入る時にちょっとおっさんになるのやだなーと思ったくらいで、その後はもう加齢に関しては諦めがついたのと、結婚しておらず子どももいなくてライフステージが変わっていかないため淡々と歳を取っており、44が45になってもどうということはないと思います。

2022年05月03日

ニューヨーク

1泊出張を企画してニューヨークにいってきました。今回はアムトラック初体験。
出発はDCのユニオン駅。
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ネットで切符を買いました。改札はなし、座席指定もなし。発車後に検札があります。
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きれいじゃないけど飛行機に比べると広くて座り心地のいいシートなので、これなら3時間半の旅も悪くないかもねえ。
と思っていたら、ニュージャージーで電線が切れたとかで1時間半くらい遅れました。仕事先と約束の時間ギリギリに到着。昼飯を食べそこねましたが、夜は立食の懇親会だったので結構たくさんいただきました。近くにホテルをとって寝て起きて翌朝は早起き。
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帰りはスムーズに帰着。マンハッタンの建物や人の密度から解放されてDCに着くとちょっとほっとしますね。
昼は東京から来ていたシャチョさん(ほんとの社長)とDCの同僚・上司と会食。
Oceanaireというシーフードのいいレストランで、なんかすごいまともなものを食べました。
ぐちゃぐちゃしてますが、手前からクラブケーキ、えび、ほたて。
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そんでタラ。
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この1皿で6000円くらいですが、まあラーメン2000円の国なので……
会社にご馳走になりました。おいしかった。

5時起きで疲れたので、早めに引き揚げさせていただきました。
列車の旅もいいな。

* * *

きょうの英語。
Meanwhile, ~とかゆってる間に

2022年04月28日

WVえんそく

ウエストバージニア州という海なし県みたいな小さい州がありまして、人口約180万人(弊管理人が住んでる東隣のバージニア州は865万人)、産炭地といかにも寂れた感じですが、アパラチア山脈を抱え、南北戦争の史跡も多く、のどかな観光地のようです。

で、その東端(つまり首都圏に近いほう)、ハーパーズ・フェリーに行ってきました。
目的はハイキング。

家からゆっくり走って1時間20分くらい。こぢんまりした街はこんなとこ。
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ポトマック川とシェナンドア川という二つの川が合流するところに位置していて、昔から交通の要衝だったそうです。線路があるので鉄道で行っちゃおうかと調べましたが夕方着とかですっごい不便。何のための線路……と思ったら貨物列車が結構頻繁に通っていました。
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街の外れから、線路と歩道がついてる橋を渡ると対岸に行くことができます。
(この写真は帰り)
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こんな感じの岩山の上を目指します。といっても標高は200m弱で、在宅しすぎて弱った足腰でも特に苦にならないような散歩道です。
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青い花がそこかしこに咲いてました。バージニア・ブルーベルという北米の野草だそうです。日本は連休でネモフィラを見に行ってる人たちの写真をインスタでよく見かけますが、なんか対抗できた気がします。
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そんで、街を見下ろす岩場がゴール。
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持ってきたドーナッツ食べてまったりしました。あとは東京と仕事のやりとりをしていました。
さらに街に戻ってフィッシュ&チップスも食べてしまいました。
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さて帰りましょう。来る時はハイウエイでひとっ走りでしたが、帰りはワイナリーが並ぶ下道を行きます。この辺、都市部を離れるとなだらかな丘が広がっていてきれい。
適当に選んだここはTwo Twisted Post Winery。
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音楽のライブみたいのをやっていて、芝生でお客さんたちが飲んでました。弊管理人は独りで運転なので、飲酒運転にならない程度に味見して1本買いました。20ドル。安いと思う。
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日曜は雨の予報なので、これ飲みながら勉強したいと思います。

* * *

先週のピッツバーグもそうでしたが、だんだんアメリカを日本のように歩けるようになってきた感じがします。「ここの仕組みはこうだろう」という予想が当たる。視界に入るもの全てに注意をしなくてよくなる(「なんとなく」歩ける)。ほいほいっと仕事のメールが書ける。独りでレストランに入って注文して食べてチップ払って出てこられる。
つまり社会生活を送るための基礎知識が増え、認知リソースが節約できるようになり、いちいち疲れなくなってきたということ。
しかし慢心すると穴に落ちるので気をつけます(心の安寧が訪れないタイプ)。

* * *

平日はすごい量の英文やミーティングを処理しないといけないのですが、otterという英語の書き起こしアプリとDeepLで片っ端から日本語テキストに変換して横着しているせいで、たぶん英語力はあまり上がってません。日本語でざーっと読んで大切なところを見つけたらそこだけ原文に戻ってちゃんと読む、という省力化がAIによって可能になり有り難い限りなんですけど、これってここ2年くらいで出てきたツールらしいんですよね。それ以前の人たちって一体どうやって仕事してたのか。震える。

ということで使えるとかっこよさそうな今日のイディオム。
zero in on ~に照準を合わせる

2022年04月24日

ピッツバーグ

首都圏から北西に340kmくらい、ペンシルベニア州ピッツバーグに行ってきました。
移動は飛行機。前任者と話すついでにそのことを言ったら「え?車で行けるじゃん」と言われました。確かに。でもまあいいや。

今回は家からDCのレーガン空港まで地下鉄。土日なので2ドル。やすい。ただし乗り換えの接続が悪すぎて、乗車してる時間は30分ないのに50分くらいかかった。
ピッツバーグ国際空港からダウンタウンまでは50kmくらいあるんですけど、乗り合いシャトルは30ドル、ウーバーも50ドルくらいするところ、公共バスが走っていて2.75ドル。これもまた安くて助かります。しかしシートベルトなどない普通の路線バスがハイウェイを時速100kmくらいですっ飛ばすのですごい怖かったです。

ダウンタウン到着は昼ちょい過ぎ。バスを降りたら黒人がたむろってるメインの通りだったのでさっさと川辺に出ました。きれい。
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橋がとにかくいっぱいあります。鉄鋼の街で第2次大戦中は昼間も暗いくらい煙もくもくだったようですが、今は「住みやすい街ナンバーワン」なんだって。人口30万、確かに市街地は適度にコンパクト、繁華街も大学病院もあるし、よさそう。

アンディ・ウォーホル美術館に行きます。最寄りの橋のニックネームも。
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7階建ての高さ方向に長い建物です。入るとマリリン&ウォーホルがお出迎え。
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線画、シルクスクリーン、映像といろんな媒体で作品を量産した人ですが、実際に見てみると弊管理人はドローイングがとても好きでした。たぶん影響を受けた江口寿史の漫画を小さい時から読んでいたからだと思う。猫とか人とか、便器なんかの静物でも、線に肉感がありながら軽くて洒脱だった。
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TDKのコマーシャルは80年代の初頭で、あの時のぼわっとした髪型が印象に残っていましたが、実は20代から髪が薄くなってきたのを嫌ってずっとウィッグを着けていたのだそうです。あと、ぼてっとした鼻も嫌だったらしい。パスポート写真を自分で修正して作品にしたこともあったという。
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とにかくクライアントからの発注は精力的にこなしていっぱい作品を残し、当代の芸術家とも積極的に交流し、メディアにも露出した。自分で番組も作った。収集家でもあって、コレクションは5万点にも上るとのこと。
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亡くなった時(1987年2月)は弊管理人は小学校低学年だったけど覚えてないんですよね。胆嚢の手術時の合併症。全く不慮の死だったよう。
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いや楽しかった。↑この3人はただ休んでるお客さんです。

ちょっと足を伸ばして、ストリップ・ディストリクトという一画を散歩しました。
倉庫街を改装してご飯屋さんとか土産物が並んでいるのですが、どこも混み混み。
その外れであまり人の入ってなかったフォーのお店で昼飯にしたらとてもおいしかったです。

予定がどんどんずれてこの旅行に食い込んだ面倒な仕事が、さらにずれたおかげで時間がフルに使えることになったので、さらに足を延ばしてインクラインに乗りに行きました。
こういうやつ。
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崖の上の住民の利便のために作られた線とのことです。
眺めは超いい。
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ということで宿に向かいます。電車で。
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乗り物はバスも電車もインクラインも2.75ドル均一で分かりやすい。コネクト・カードというSuicaみたいなやつが1ドルで買えて、使う回数分だけチャージすればいいので全く無駄がなく、使いやすくてよかったです。
ホテルはホリデイインという2万円くらいするところで、設備は特に不満はないんだけどサービスが行き届かずぶっきらぼうで、なんかこの国は人のファクターがだめだという仮説がまた強化されました。
夕飯はグーグルマップで近くを探したらSubba Asian Restaurantというところが見つかったので行ってみました。
ネパール、インド、中華、そしてなぜかブータン料理がメニューに載っていて、ブータンに一瞬惹かれましたが、検索してみたらあまり好みでなさそうだったのでネパール。普通に魚の定食にしました。これだ。
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たぶん店のオヤジは中国の人だと思う。スパイスじゃなくて主にソースで味を作ってるターリーだったのでそんな気がした。顔も東アジア、あとご飯の器も東アジアだろうこれは。でもちゃんとおいしくてお腹も膨れたので大いに満足しました。店内は南アジアっぽいおにーちゃんや家族連れが密やかに楽しく食事をしていて、なんか多分いい店なんだろうここは、と思いました。

明けて日曜。
観光したかったところは土曜に行けてしまい、でもまあ時間あるしということでバスでふらっと行ったカーネギー博物館・美術館。
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派手じゃないんだけどすごい物量。
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古代エジプトの物品も結構充実していて、ミイラまであった。
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しかし、博物学とコロニアリズムの関係を直視し、この後予定しているリノベーションではそこをちゃんと明示しつつどんな展示ができるのかを考えます、という言い訳のパネルもあって、そこは大英博物館が「ここに持ってきたおかげで破壊と風化を免れました」と完全に開き直っていたのと違って好印象。
あとは美術館もざっと見て出ました。印象派がそこそこの点数あり、現代ものも多く、見応えありました。工業デザインを扱った特別展もよかった。鉄鋼王カーネギーの財力を思わずにいられません。図書館やら大学(カーネギーメロン大)やら、とにかく街中カーネギー。
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それにしても全館写真OKなんだよね。それどころか「撮影お勧めしてます。ネットでシェアしよう!」とかいっててすごい。京都のケチな寺あたりとは違う。

さて、バスでダウンタウンに戻って、今回のメイン、ハインツホール。
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外見はなんてことないコンサートホールなんですけど、中はこれ。すごくないすか。ケチャップ屋なのに。98%はちゃんと綿パンにジャケットみたいな格好していて、ジーパンのアジア人(=弊管理人)はバーカウンターでオレンジジュースくださいとか言ってて完全に浮いていました。昼飯を逃して喉が渇いてたんだよ!
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で、今回の目的はブロンフマンがソロを務めるラフマニノフのピアノ協奏曲3番。2004年に東京であった伝説的な公演を見逃してからずっと機会がなかったのですが、アメリカ来てみたらこの人いろんなところでやってるんですよね。
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前から10番目の真ん中左の席を取りました。ブロンフマン、18年たってだいぶおじいちゃんになったけど、最初の数小節で既に胸アツです。1楽章のカデンツァは相変わらず圧巻で、椅子から体を浮かせる勢いで打鍵するとスタインウェイの蓋がばたばた揺れる。ものすごい張力で巡らせた鉄線と木の工業製品を限界まで使い倒すような演奏です。1楽章が終わったところでブラボーが飛んでしまいました。ブロンフマンもちょっと頷いて応え、2楽章へ。
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普通の協奏曲や交響曲だと2楽章は箸休めですが、ラフ3はメロメロキッスな曲調ではあるもののきちんと音は動いており、そこからさらにネジを巻いてアタッカで3楽章へ。
今回やや残念だったのはピッツバーグ響がブロンフマンのドライブを制約するような鈍重さだったことで、もっと機敏にソロイストに反応すれば最高潮でフィナーレに持っていくことができたと思う。ブロンフマンはオケを引っ張ろうとしながら、しかし置いていかないようにギリギリの線を狙っていたはず。
コンサートピアニストって何だろうと友人と話したことがあります。たぶん、内向的な洗練よりも聞き映え、というのが弊管理人の答え。その意味ではブロンフマンは典型的なコンサートピアニストで、ぞっとするようなピアニシモはないけど、正確な爆音で観客を巻き込み、最後の音を打った瞬間に観客を総立ちで叫ばせた!

弊管理人の18年越しの課題もこれで終了。後のマーラーはうとうとしながら聴いて、終了後はバスに飛び乗って空港に行きました。(余談だが、空港バスがバス停を通り過ぎようとする気配を感じ取って、横で並んでたおっちゃんがめっちゃ手を振って止めた。こういう瞬発力が欲しいものです)

最後はこれ。Primanti Brosの「ピッツバーガー」というサンドイッチと、Yuengling(中国語っぽいがドイツ後で「若者」らしい)という地元ペンシルベニアの老舗ビールで独り乾杯。
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離陸とともに寝て、DCに戻りました。
うん、行ってよかった。ときどき旅行しないとね。

2022年04月17日

復活したり過越したり

弊管理人はバレンタインとか関係なくチョコレートを食べるのですが、どうも3月くらいから店頭に卵形のチョコが増えてきて、いやハーシーズの卵とかおいしいので有り難く食べてましたが、何だろうと思ったらイースター/復活祭でした。

そういやニュージーランドに留学してた時も、あちらは3月に学期が始まるので、一通り授業に出てちょっと疲れた頃にイースター・ブレイクといって1週間くらい休みが入って助かったことがありました。当地も世間はイースターまでの1週間(聖週間)はお休み期間のようで、お子さんのいる同僚は交代で休んで家族サービスをし、金曜(聖金曜日=受難と死の記念日らしい)は役所の動きがぱったり止まり、からっと晴れた土日は多くの人がお出かけしていました。

ようやく到来した春を祝う機会であれば他の宗教でもお祭りがあるわけで、ユダヤ教は金曜の夜が過越の祭(英語だとPassover)だったようです。出エジプトの前にモーセとファラオが交渉してたら、エジプトに「十の災い」が起きて、そのうちの一つ「人と家畜の初子が死ぬ」に関しては子羊の血を家の入口に縫っておくと〈主〉の襲撃が過ぎ越すというやつ。

当地大統領は金曜と日曜に声明を出していました。政教分離どうなってるの?と思いがちですが、合衆国憲法修正第1条が「連邦議会は国教を樹立し、あるいは信教上の自由な実践を禁止する法律を制定してはならない」としていて、復活祭おめでとうと言うのは信教上の自由な実践なので憲法的にはオッケ、ということだそうです。フランスのライシテ、すなわち公的空間からの宗教色排除とは全く違う「政教分離」のあり方(下記・西山本)。

閑話休題、そういうタイミングだとは知らなかったのですが、今月初めに時間指定チケットを取ってあった、DCにある「ホロコースト博物館」を見てきました。
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どぎつい写真は載せませんが、エレベーターで4階に上がって降りてきながら見る展示は、扉が開いた瞬間からショッキングなパネルで始まり、ナチスの政権獲得から焚書、水晶の夜、周辺国への侵攻とそこでのユダヤ人虐殺、「最終解決」、解放、戦争裁判、その後のポグロムとイスラエル建設、そして「アメリカには何ができたはずか?」まで、映像と写真、物的資料を駆使して問いかける大変濃いものになっていました。
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現在「ジェノサイド」と名指された東欧事変の最中。1940年代初頭には既にドイツでやばいことが起きているという情報はもたらされていたのに、アメリカはもう戦争に関与しません、と言い切ってしまったルーズベルトの映像がバイデンに重なりました。

アウシュヴィッツのでかい模型もあります。
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かねて行きたいなと思っていたところですが、世界は疫病と戦争でそれどころではなくなってる。

ユダヤ人を運んだ車両。
スティーヴ・ライヒの「ディファレント・トレインズ」が脳内再生されます。
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ガス室の扉もあった。
展示品蒐集への執念を感じます。
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その辺の経緯をまとめた本が売店にあったけど買いませんでした。
そのかわり、すっごい重いわりに20ドルの図録を買いました。たぶんホロコーストに関する手近なリファレンスとしては決定版だと思う。いや来てよかった。

外は青空。芝生もいつの間にか緑になってた。
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今日(日曜)は日中でも12度とかで肌寒いんですけど、先週半ばは25度で上着いらずでした。夜は20時くらいまで真っ暗にならないくらい日が長くなりました。
日光に照らされた街が春っぽく香り、街に人が戻ったせいか他人の体臭を感じることも多くなって、嗅覚で社会が動き始めたことを知る今日この頃です。

* * *

食い物いくつか。
アジアンスーパーのあるショッピングモールで、ちょうど昼時だったのでポパイズ・ルイジアナ・キッチンというチェーンの店に入りました。
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チキンサンドうま。引っ越してきた当初に不動産屋さんと昼飯したの、確かここだったと思う。「私ここ好きなんですよ~」と言われて「ええおいしいですね~」と言いながら食べたけど、味はあまり覚えてなかった。多分、考えることがいっぱいありすぎたせい。
チキンサンドとコールスローと飲み物で10ドル。日本円で1260円と思うとおいおいっていう値段ですが、もはや換算しなくなってきた。換算し始めると何も買えないやと諦めたのと、他のものとの比較で値段を見定めるようになってきたためでしょう。
ちなみにセットで1000キロカロリーほど。こわい。

あと土曜の夜に、アジアンスーパーで買った日本のルーでカレーを煮ました。
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大阪で荷出ししてからだから少なくとも8カ月ぶりか。いや、9月に実家で食べたっけな。いずれにしてもめちゃくちゃ久しぶりです。懐かしくて食べ過ぎた。うまいんだけど、鍋を洗うときにすごい量の脂を食ってることを痛感します。タイカレーとかカレー粉で作るやつだと全然すっと洗えるのとは大違い。

あと、博物館から帰ってきて夕方小腹が空いたので、おやつとしてカーチョ・エ・ペペの偽物みたいなのを作りました。イタリアでも「真夜中のパスタ」として小腹が減ったときに食ってしまうやつらしい。パルミジャーノをすりおろして使うのが理想だが、そんないいものは今ないので代用。背徳感はトマトで軽減します。
うま。やっぱり背徳感はあった。
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ところで、冬の間寂しかったスーパーの棚が彩りを取り戻しました。供給網、そんなに外的要因でだめになったり大丈夫になったりするのでいいのかなあ。あと、東欧の事変からこっち、パスタが高くなった気がします。ついでにガソリンは露骨に高くなって政治問題になってますが、気の触れた隣人から攻め込まれてる人たちが聞いたら「こっちは生きるか死ぬかじゃ」とかいって呆れられるわな。

* * *

仕事の予定がやや疎な1週間だったため、この隙にと今までためてきた仕事を一気にほぼ完成形まで持っていきました。木、金あたりでちょっと寝不足になった。金曜夜は最近では極めて珍しいことに、日付が変わる前にQPキメてから寝たら大分回復した気がする。土曜にシフトが入っていてまた朝起きしないといけなかったからなんですが、実はシフトを作った人のミスで、本当は休みだったことが土曜昼前に判明。なんなら得した気分でだらだらしました。

毎日憂鬱な時期が冬とともに過ぎて、朝は特に何も考えずに起き、仕事に入れるようになっています。しかし息抜きすると足元を掬われる気がして(←心の安寧が訪れないタイプ)、次の方向性を模索しています。

* * *

■西山隆行『アメリカ政治講義』筑摩書房、2018年。
■千葉雅也『現代思想入門』講談社、2022年。

どっちもよかった。

2022年04月10日

休む週末

なぜかシフトが入っていない週。しかし仕事は詰め詰めで疲れました。全体的に沈滞した気分でした。こういうときは飯を食うのが面倒、という症状が現れます。ただ、こっちに来た頃のように、朝起きて「また一日が始まってしまった」と落ちるほどではない。

ぱっと終わるべき机の上の仕事が、横槍によって妙に手間のかかるものに化けました。これだったら出張して現場で対処する手もあった。でも出先でやるには調べ物が多かったのでDCにいてよかったという面もあります。つつがなくやり終えて振り返るに、やはりぱっと終えてよい仕事だった(当初の値踏みは正しかった)との思いを強くしました。

えいやで出掛ければ行けた出張に「行かない選択」をしたことに若干後悔したのもあり、金曜に学術方面で開かれた対面のフォーラムには無理矢理行って5年ぶりの人に挨拶し、あと新しい人と名刺交換してちょっと取り戻した気分になりました。

金曜深夜まで仕事をして、土曜は早起きして仕事フィニッシュ。ねむい。
でもこのまま土曜を終えるのも勿体ないので、ペンシルベニア通りというところでやってる恒例行事「桜祭り」を見に行きました。有料イベントらしいのですが、仕事先から招待券をいただいていました。
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桜はとうに散ったものの、そんなことはどうでもいいくらい人わんさかで、食べ物のブースには長蛇の列ができており、アニメと着物と侍、あと若干の高速鉄道、みたいな煮崩れ寸前のジャポニズムを目撃。ブースにいた招待券くれた方に挨拶してぐるっと回って会場を出ました。

ケネディセンターにエレーヌ・グリモーが来てラヴェルのピアコンをやるというのでそこそこ心が動きましたが、疲れてる感じがしたのでやめて帰宅。早めにシャワーを浴びてご飯を食べて、西海岸に最近引っ越してきた大学時代の友人と長話して寝ました。

当該友人、4年前まで西海岸に住んでいたので問題なく新生活に入っていると思っていたら、車のバンパーをさっそく凹ませたとか、何かの手続きが進まないとか、離婚後の養育費支払いと新しい彼女の経費でお金がないなどで若干落ちていたそうで意外でした。電話してきたのも日本語でおしゃべりしたかったかららしい。みんな何かしら背負ってんだね。

明けて日曜朝は、東京とつないで人事考課の面談です。
査定は形ばかりではあるものの、上司ととっくり話す半年に一度の機会でもあり、なんとなくそれなりに話したいことを用意して臨みます。今回の考課担当は最近管理職になった、弊管理人が初任地の千葉で最初についた先輩で、お互い「この組み合わせで面談とかウケますね」とか言いながら喋ってました。

DC赴任経験もある人なので、仕事迷子状態の弊管理人は「何が求められてるんですかね」的なことを随分聞かせてもらい、さすがというか「あ、なるほど」となるような示唆がいろいろ得られてよかったです。ま、ゆっくりでもいいからいろいろ考えながらやることにします。

休日よくやるブランチ。いつもはほうれん草で巣ごもり卵をやるんだけど、葉物を切らしていたため緑色に欠ける。
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日曜に至ってもまだ疲れを引きずっていたので、弊管理人の覚醒剤ことQPコーワゴールドをキメてからアジアンスーパー(家から近いエデンじゃなくて20km近く離れたH Martのほう)に買い出しに行ってきました。あとは諸々のメンテナンスをして、この週末は終了。

土日は日中10度ちょっとしかなくて肌寒かったです。このあと暖かくなるもよう。
この後はうって変わってシフトぎちぎちの1週間になります。ただし予定はそんなに入ってない。

* * *

大阪時代から気に入ってコーヒー飲むのに使っていた砥部焼の厚手の焼酎グラスにひびが入ってしまい残念。洗ってるときにお椀の上に落とした時だろうな。しかし捨てるに忍びなく、未練がましく戸棚の上のほうに置いてあります。

あと、海外給与の改定があって、インフレを反映して日本円での支給総額が若干上がったものの、円安によってドルでの受け取りが昨年より月$150くらい目減りしました。ファー!

* * *

当地、優秀な人は多分優秀なのだけど、飲食店とか小売、役所、郵便も、とにかく「人」が関わる仕組みが片っ端からだめで、ネットでできる商行為や手続きがまず信頼できると感じています。

テレビを見ていると、車のディーラーを訪ねたおねえさんが店舗に入っても誰からも目を向けられず、呼びかけても塩対応なのに辟易してネットで車を買う、というCMをやっていて、たぶん人が関与するサービスに対する不満は弊管理人のようなよそ者に限らないんでしょう。

日本にいるとなんとなくネットで全部進めるのは不安、店舗なりコールセンターなりで人と話してあれこれ聞きながらやりたいという気がしていたけど、それとは真逆で、今なら郵便で届いた本物かどうか分からない紙の請求書に対し、期日までに届くかどうか分からない郵便で小切手を送るより、証拠の残るカード決済のほうを選びます。
実際このところUSPSという郵便サービスで遅配や配達されない(!)というインシデントで支払いをしようとした人が遅延金を請求されるような事案が相次いだらしく、今使っている駐車場の会社から「できればカード払いに移行してください」という手紙が郵送で(!!)届きました。弊管理人は元よりカード払いなんですが……

AIが仕事を奪う、みたいな話があってもほんとかな?と若干眉に唾していましたが、情報技術に仕事を奪われるのは当地の労働者みたいな人たちだと思えば納得する。
話は違うけど、ゲイリブとか動物福祉とかもこっちにいると「あ、こういう概念が強烈に必要だったんだろうな」と思うことがあります。

* * *

大きな声で抑揚をつけてはっきり発話すると英語が通じることが多いので、声が大きくなってきたという自覚があります。大阪で話の通じないおじさんたちにこちらの考えを伝える必要があまりに多くて、小学校か塾の先生のような話し方になってきたのとほぼ同じ現象。

* * *

きょうの英語。
こちらの大統領が何かの質問に答えて「1点目は、2点目は、」というときにNumber one, ... Number two, ... とめっちゃ言うんですけど、それと同じかそれ以上によく使うのがbottom line です。Look, bottom line is this: (大切なことはですね、)とか。

これは日常会話ではあまり聞かないので、たぶん偉い人の演説とか政治方面の若干特殊な世界で使う言葉なのかも。

今月、政府を去る人が記者会見で、最後にいろんな人へのメッセージを述べたあと

  So bottom line, thank you.

と締めくくりました。そんな使い方するんだ。へえ。話を生真面目に要約する時のフレーズ
なのかと思っていましたが、そうじゃなくて、若干とっちらかってても強引にまとめに持っていく、「というわけで」みたいな言葉なんでしょうかね。

2022年04月03日

ピアノ

電子ピアノ、持ってくればよかったかもと思いながらこちらのアマゾンで物色し、結局買いました。大物の持ち物をあまり増やしたくなかったんだけど、この後も長いし。
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ものはカシオのCDP-S150。コンパクト、安い(にしても随分安いなと思ったら一時的に値引きになってたようで$349.99)。一応ウェイトつきのハンマーということで、これは数百ドル足しても著しく向上するものではないと判断し、余計な機能のないモデルを選びました。

去年の8月に大阪で荷出しをしてから7カ月余り鍵盤に触ってなかった。大学に入って実家を離れたときはピアノサークルに入ったし、就職したときも(確か)わりと早く電子ピアノを買ったので、これだけ空いたのは初めてかも。

タッチも音ももちろん本物とは大分違うが、鍵盤はつるつるのプラスチックではなく木の雰囲気を出そうとしているし、それなりの重さがあって満足してます。昔の日記を見たら、20年以上前の就職後に買ったヤマハのは10万円くらいしていたようで、弾いてみた感じそれには決して劣らないので、値段は随分下がったんだなと思いました。ちなみに日本に置いてきたローランドは2009年に買ったもので確か14万くらい。それともそんなに変わりません。

小曲の楽譜をいくつか印刷して少しずつさらっています。初日は破壊的にダメという感じでもなく、しかし細かい動きと正確な打鍵は相当弱っていました。が、6日目に入って指はだんだん動くようになってきました。家にいると時々鍵盤に触るので、やっぱり買ってよかったことにします。

* * *

これまで弊日記に登場していたアジアンスーパーはH Martという韓国系のところなんですが、近いといっても車で30分とかでそこそこの距離があります。
今週は、近所に住んでる上司に教えてもらったEden Center、エデンの中心は車で8分。
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  キャンユースピーク ベトナミーズ?

的な質問が飛び交うベトナム空間でした。フォーのお店とか、なんか甘そうなお茶のお店とかが並ぶショッピングモール。スーパーはH Martと違って入ると完全にアジアのにおい。
日本のものはそれほど多くない、インドのスパイスもそんなにないが、中国とか東南アジアの食材はすごいいっぱいある広いスーパーでした。ちょっと野菜が欲しい時とかはここかな。

* * *

なぜかベトナムづいており、
木曜日の午前中にDC市内で同僚とちょっと仕事をして出てきたら、ちょうどお昼の時間帯。
「時間あったらフォー食べません?」と言われ二つ返事で行きました。
引っ越してきたころからよく名前を聞いたアーリントンの「Pho75」。大/小とトッピングを選んで待つなり。
きた。
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肉充肉充。食後のアイスベトナムコーヒーもよい。

* * *

日曜は何度寝かした末にちょっとDCの博物館を見に行きましたが、やたら人が多かったのと、疲れている感じがしたので、あまり長居せずにマクドナルドで買い食いして帰ってきました。

* * *

夏時間のせいもあって19時過ぎまでほんのり明るく、疫病がひと落ち着きして職場周辺のオフィス街にはあからさまに人が増えました。出掛けられるということは出掛けないといけない、しかし出掛ける先は自分で企画しないといけない、それを面倒と思うタイプなので、よかったり悪かったり。というか有り体にいうとちょい悪い。

あと、例年の夏のように睡眠時間が短くなってきました。寝室は遮光カーテンだし、室温もほぼ一定なのにどうしてだろう。睡眠時間が短くなるときというのは体調がわりといいときなので、そっちが理由だろうか。というか体調がいいのだろうか。にわかに信じられないけど。

2022年03月27日

火の鳥やカレーなど

寒さがぶり返した週末、土曜は仕事で日曜は「休もう」との決意だけは固めたものの何をするかは決めてなく、昼前に布団を抜けてボルティモア響のページを見ていたら午後3時からストラヴィンスキーの「火の鳥」をやるというので、ネットでチケットを確保し地下鉄で北ベセスダ(東京=DCからみると川口ぐらいのところ。ただしいいとこのネイバーフッド)に行きました。歯医者と同じ駅でそれだけが嫌だったんだけど。雪がちらついてた。
ボルティモア響の拠点ホールは二つあって、ボルティモア(東京=DCからみると高崎くらい。ただし港町)とここらしい。ちょっと変わったところで、ステージの裏から見下ろす席を取りました。
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NAXOSでおなじみの地方交響楽団、財政難で何度も存続の危機を迎えているらしい。アットホームな感じだけど空席が目立っていました。合奏は思いのほか安定していて、管楽器の個人プレーも上手。22-23シーズンのパンフレットが出ていたので見てみると、超絶スターではないもののよく名の知られたソロイストを招いて協奏曲もやっているようで、えっなんか地元にあったら素敵な楽団じゃない?と思いました。でも杖ついてる老人ばっかだった。クラシックは若い世代の娯楽じゃないのかなあ。

* * *

アジアンスーパーで特にこれを作ろうというあてもなく買ってあったS&Bのカレー粉赤缶でドライカレーに挑戦。にんにく一かけとクミンシード(これはわざわざ買った)、冷蔵庫にあった巨大ピーマン半分、玉ねぎ半分、にんじん1本分くらい?と凍らせてあったトンカツ用くらいの豚肉1枚を適当に刻んで炒めて、カレー粉ぶっかけて塩で味をつけ、その辺にあったしょうがパウダーと醤油とケチャップと水をちょっと足してみた。
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ちょっとカレー粉が多かったみたいで苦みが出てしまった。「水を使わないカレー」信仰のせいで水が足りなかったかもしれない。もうちょっと水を入れて煮詰めるか、角切りトマトの缶を使ってみるか。あとは隠し味的にヨーグルトとか使いたいが、こちらのパッケージはでかいので迷う。
とはいえ初めてにしてはうまかった。3食分できました。これは仕事が立て込んで料理の時間が取りにくい平日の昼飯にいいかもしれない。次回はかなりいい線いくと思う。

* * *

3回接種の上、初回から3回目まで半年かかるため日本で打ち終わらなかったB型肝炎ワクチンの最終回を近所のスーパーの薬局で受けてきました。SARS-CoV-2はもちろん、インフルもこれも保険でカバーされて自己負担なし。職場の先輩によると息子さんのHPVワクチンもタダだったそうです。予約はネットで前日まで取れる。予防接種だけは(?)アメリカの完勝。

* * *

25日で渡米半年となりました。これをあと5回か……
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(これは前回行ったケネディセンターからバージニアのロズリン方向を撮ったもの)

* * *

鳥つながりで今日の英語。
I get a little bit of goose bumps. (ちょっと鳥肌立ってます)

管理人

40代に入ってしまいました。未婚、子なし、男、文系学士、30万都市出身。何かありましたらツイッターの@kagakuno_koにご連絡下さい。

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