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2022年01月 アーカイブ

2022年01月30日

ジョージタウン散歩

土曜が夜中までのシフトで、11時まで寝てた日曜。昼過ぎからDC西側、歴史的建造物がたくさん残ってるジョージタウンに行きました。中央省庁のキャリアさんがときどき行政学の修士やりに留学するジョージタウン大学があります。
この地域は多くの建物が地区200年以上。いいとこのネイバーフッドなんですかね。
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時間指定のチケット(無料)を取ってあったので、ダンバートン・オークス博物館に直行。
アメリカの外交官、ブリスが1920年に買い取って手を入れた建物(1801年築)と庭があります。1940年にハーバード大に寄贈され、ビザンチン文化とコロンブス以前の中南米文化研究の施設となったとのこと。
なんか聞いたことある名前だなと思ったら、あれだ。1944年に米英露が集まってやったダンバートン・オークス会議。国際連合設立の基礎になったやつ。山川の世界史用語集に出てくるマニアックな言葉だったような。
そんで、会場は音楽室になってるここだったらしい。
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解説によると、1920年代のスタインウェイのピアノが左下に写ってますが、この上にあったパデレフスキの写真はポーランド野郎だからということで会議の時は取っ払ったと。この場所はジョージタウンの中で一番高いところにあって、8月下旬からの会議にはちょうど涼しくていいというのが国務省に選定された理由の一つだそうです。夏そんな暑いの?

そんなに大きな博物館ではないですが、大学の施設だけあって展示は解説が丁寧でいいです。
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東ローマ帝国時代の緘印の変遷が特集されてましたが……そういうマニアックなの好きよ。
プレコロンビアンのほうも「産褥死は戦死と同等に扱われていた」など興味深い。
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思いがけず地中海世界、中南米への旅情をそそられました。

ちょっと歩いてゆっくり帰りましょう。たぶん氷点下で寒いけど。
なんか腹がオレンジ色のなかなかガタイのいい(体長25cmくらいありそう)野鳥が民家の庭にいっぱいいるけどなんだろうと思ったら、アメリカン・ロビン(コマツグミ)というそうです。
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ジョージタウンは食べ物とか服とかのお店がいっぱい並んでいます。
特に買うものもなくスルー。そういえばレーガン空港に向かう飛行機もDCの風景ですね。
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バージニアのロズリンに入っていく橋の上から。
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正面はウォーターゲート事件のウォーターゲートホテルです。先月の上旬に仕事でちょっと行ったんですけど、もう2カ月近くたつのか。暖かくなったらポトマック河畔を散歩したいです。

* * *

帰ってきて、ふとデカフのインスタントで砂糖入りミルクコーヒー淹れて飲みました。
おいしい……なんで今まで砂糖入れようと思わなかったんだ……

* * *

そういえば先週末の降雪のとき、「あっ、これで『今日はどこへ行こうか』と考えないで済む」と心のかなり底からほっとしてしまい、相当だめだな弊管理人と思ったことを思い出しました。備忘。

* * *

東京の出身部では疫病にかかったおじさん職位2人が復帰。おじさん頭(かしら)のほうは中等症IIまでいったそうで、退院したけどしばらく在宅で仕事するそうです。というか他の部でも発熱や感染が続発し、会社全体がすこーし在宅方面にシフトした。ご無事で。
[追記:部内でもう若くない若者職位1人も感染して(弊管理人は知らなかった)さきほど復帰の知らせ。やっぱりこれまでの波とはわけが違うのな]

* * *

週が明けるー
2月がくるー
やること色々あるのになんか進まないー

2022年01月29日

睦月は暮れていく

家でグリーンカレー。
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焼き鳥の缶詰くらいの小さな缶のペーストにココナツミルクを加えて延ばし、鶏肉やナス、ピーマンを入れて煮込んでできあがり。本場の缶なので結構辛くておいしいと思う。ただし加える油分の多さに引きました。量も結構すごい。この写真のが最近買った28cmの炒め鍋です。
もうちょっとしゃばしゃばでもいいんだけど、水を加えればいいんだろうか。シチューだと思えばこれでいいのか。

* * *

今週も何したっけなくらいの感じで過ぎてしまいました。
半分以上、在宅。しかも金曜は家から一歩も出なかった。いよいよ足腰がまずいのではないか。あと目も。あ、あと静脈の血栓とか心配。
情報をどんどん仕分けて濾過していくのに疲れて、ロッキングチェアでぐったりして、また机に戻るという一日。でアウトプットは何なのかというとまあ細かい話ばかりです。危機感はそのあたりに由来している。

でも今週は当地に来てから初めてのオンライン通話仕事をして、一応のアウトプットもした(まだ世に出てはいないが発射台に委ねた)ので、そこはよかったかなという気がする。Otterというディクテーションアプリを稼働させていたら、弊管理人の英語もほぼちゃんと書き起こされていて地味に嬉しかった。

動かないのでお腹が減らず、この数日で何食か抜きました。それでまた生活の起伏も意欲もなくなっていくのでよくない徴候です。便通もリズムを失いそうでこれもよくない。自分に3食食わせるということの面倒臭さが増してくるといろんなものが崩れていく音がします。

でまた土曜も座りっぱなしで仕事。外は-6度、東海岸に爆弾低気圧。しかし家のあたりはそこまででもなく昼から青空でした。17:30くらいまで暗くならないのも春遠からじでよい。

* * *

会社貸与のPCがUSBポートに何を挿しても認識しなくなって困ったなあと思っているうちに動作が固まってしまい、ご臨終かと思って強制的に電源を切って入れ直したら全て治りました。

* * *

とまあ、沈滞した状況ばかりのこのところの日記ですが、逆に言うとこれまで、その時々にどういう気持ちでいたかをあまり書いてこなかったと思うんですよね。
過去の日記にダイブしてみると、2012年くらいから17年くらいまでかなり沈んでいて、18年に回復し、19年後半にまた調子崩している様子は分かるのですけど、何によってどう沈滞していたかがよく分からなくなっています。19年くらいまでくると何があったかは覚えているのですが。なのでもう少しその時々思っていたことを書いてもよかろうと。

こうしてみると、11月にグラスゴーで久しぶりに一緒に仕事をした元同僚から「知り合って10年以上になるけど、楽しそうだったところを見たことがない」と言われたのもよくわかります。そして、5年くらい前の日記にも「ほっとくと何もしないので降ってくるタスクは避けないようにしている」的なことが書いてあり、この貧乏性が一貫して自分を傷めてきたことが窺えました。確かに芸は広がったけど、この何年かはそれが枯渇に向かわせている感じもあります。

その一方で、大阪の若手ちゃんから「(弊管理人)さん帰ってこないかなーって言われてますよ」と嬉しいメッセージをもらい、良くも悪くもハイテンションでばっさばさ仕事をさばいていた大阪時代の決算は黒字だったのかしら、上記のような自己評価はまだ早いのかもしれないという気になったりもします。でも、じゃあいつが適切なのか、というかこういう揺れが、うかうかと20年も同じ会社にいてしまった原因だろうな。

* * *

きょう知った英語は Nor'easter です。北米東海岸を襲う嵐のことで、典型的には9月~4月。North Easterを圧縮したもの。そんなに圧縮率よくないけど。この言葉がそのままNOAA(海洋大気局)からの注意報に出てきます。ニュースでは bomb cyclone という言葉も併用されています。爆弾低気圧はこれの直訳だそうです。こちらは気象用語ではなく、マスコミ用語。「ゲリラ豪雨」みたいですね。

2022年01月23日

夜遊び

土日は休みました。

わりと疲れていたらしく、昼近くまで9時間寝て起きた土曜の朝はかなりすっきり。
年末に遊んだ友達にLINEで「何してますか」と呼びかけたら夕飯を食べることになりました。彼が住んでいるDCのローガンサークル近くのちょっとした夜の街に出掛けると、目当ての中華料理屋が疫病により店内飲食をやめており、彷徨うことに。
辿り着いたのは黒い街区のUストリート、Ben's Chili Bowlでオバマが好きだというチリドックをいただきます。
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むちゃくちゃジャンク。しかし地元民はソーダではなくおっそろしく甘そうなシェイクをすすりながらこれを食っていた。チリはどこかでぴりっと辛くて美味、フレンチフライもうまいんだけど、深夜に至るまでお腹の中で膨張しつつ存在感を発揮していました。

ちょうど前にワシントンにいた東京のおにいさまからちょっとした仕事の電話がきて、チリドッグ食ってると伝えたら「いーなー、楽しそうだなー」と言われてしまった。

ちょっと一杯いきましょうか、ということで河岸を変えてBusboys and Poetsというお店でビールとサングリアを飲んだら結構回りました。写真忘れたけど、周囲を見てるとお料理の盛りもよさそうで、食事から飲みまでここで間に合うなと思いました。なのに22時終了というよい子営業。-4度の中、地下鉄に乗って帰って寝ました。初めてかもしれない、土曜の夜らしく遊んだの。なんかまた一つ、日本に置いてきたものを取り戻した感じがした。

* * *

日曜も結局寝坊して、雑用をいろいろやったあとアジアンスーパーに買い出しに行きました。タイヤの問題が解決したので、運転中の心配が一つ減ってよかったです。なんとなく右側通行にも馴染んできた。けど油断禁物。

・うちにあるフライパンは20cmのおままごとみたいなやつ一つで、ちょっと鍋を振ると中身がこぼれそうになるので、28cmのwok pan(炒め鍋。フライパンよりちょっと深い)を買いました。24cmのフライパンもあったんだけど、大は小を兼ねるということででかいほうにしたら、家に帰って台所に置いてみるとほんとにでかい。でもパスタ茹でて具と和える時にがちゃがちゃと混ぜても周りにこぼれたりしない安心感はありました。買ってよかった。$12.99(その辺のスーパーで買うと倍くらいする)

・あとは魚。またサバも芸がないかなと思ったら今日はSpanish Mackerelが安い。調べたら「サワラ」だそうです。煮付けと味噌漬けをやってみるか

・年末にお呼ばれでいただいたグリーンカレーが辛くておいしかったので、多分これだろうと思うグリーンカレーペーストの缶を買いました。$1.49。安い。ナスも確保。あとはココナッツミルクと鶏肉を家の下のスーパーで仕入れればできそうな気がする。こちらのナスは大ぶりなので、味噌炒めにも流用しよう

・パン粉も。そのうちですけど、やっぱり揚げ物食べたい。サケフライか何かがいいな。こちらは油はペットボトルにでも入れてゴミに出してしまえばいいらしいのでそこのところの処理の心配はない

* * *

ときどきキーワードを確認するということで、

■岡本裕一朗『アメリカ現代思想の教室』PHP研究所、2022年。

リベラリズム(ロールズ、1971『正義論』)=個人の自由+弱者救済
 ・個人が追求する「善」の間の「公平さ(公正)」が「正義」
 ・普遍性←カント
 *WWII後の「リベラル」=反共
 *アメリカは中央政府による福祉政策←ルーズベルト「欠乏からの自由」
  ←→ヨーロッパの自由放任的リベラリズム
リバタリアニズム(ノージック、1974『アナーキー・国家・ユートピア』)
 ・経済的自由を含めた個人の自由重視、最小国家
 ・「権原」正当に獲得したものに対する所有の正当性←ロック
 ・勤労収入への課税は強制労働(←→格差原理)
共通性
 ・個々人の生き方の多様性=選択主体としての「個人」重視

コミュニタリアニズム
 ・マッキンタイア、1981『美徳なき時代』:共同体の「共通善」←アリストテレス
 ・サンデル、1982『リベラリズムと正義の限界』:「負荷なき自己」批判
 ・テイラー、1985「アトミズム」:承認を通じた個人のアイデンティティ形成
  ・90年代の多文化主義:共同体間の承認(承認の政治、差異の政治)
  *「単一文化」を前提、共同体内の差異
  *リベラル・デモクラシーからも多文化主義は擁護可能

ネオ・プラグマティズム(ローティ)
 ・旧プラは経験、心、意識を語る/新プラは言語を語る(言語論的転回)
 ・合意としての真理
 ・リベラリズムへの接近(80s)、自文化中心主義からのロールズ再評価
 ・アイロニズム(反本質主義、可謬主義)
 ・文化左翼(ポストモダン、カルスタ、ポリコレ)批判(90s)と祖国アメリカ回帰
  ←経済的不平等への対処不能性

歴史の終わり
 ・フクヤマ:対立の解消(コジェーヴ、ヘーゲル的弁証法の終了)
  ←デリダ、ジジェクの批判、ただしオルタナティヴ提示不能
 ・ネオリベ(フリードマン~):福祉主義的介入批判
 ・グローバリゼーション:中間層の没落
  →国民国家の失墜→ネグリ、ハート『〈帝国〉』
  *↑ハズレ。cf.ブレクジット、トランプ
 ・ハンチントン「文明の衝突」
 ・ポストヒューマン(フクヤマ)→バイオ、情報技術。カーツワイル

新反動主義
 ・リバタリアニズムの3形態=
   ネオリベ(グローバリゼーション)
   カリフォルニアン・イデオロギー:ヒッピー、ハッカー、国家干渉の排除
   新反動主義、オルタナ右翼(内政):自由に基づく民主主義否定
    ティール:サイバースペース、宇宙、海上都市
     ヤーヴィン「新官房学Neocameralism」:経営体としての国家、効率性>平等
    ネオコン:小さな政府、経済的自由、自由貿易、グローバリゼーション
    ←→paleo-con:移民制限、保護貿易、孤立主義
    ランド「暗黒の啓蒙」民主主義=衆愚、平等、PC、融合、調和批判
    →「右派加速主義」遺伝子改変、徹底的分裂、人間の限界突破

社会主義
 ・ミレニアル世代、サンダース(実態は社会民主主義)支持
 ・根源的平等性radical equality:医療を含めた必要物へのアクセス(バトラー)
 ・ポスト資本主義:メイソン「シェアリング・エコノミー」、金融システム国有化
 ・スルニチェクとウィリアムズの左派加速主義:テクノロジー活用、労働解放、BI
 ・ハラリの疑念:テクノロジーは平等ではなく「無用者階級、劣等カースト」を生む
 ・ケリー「ミラーワールド」

2022年01月21日

ドーナツ

ドーナツ食べたかったんですよね。しかしこれまで機会がなく。
職場に人が戻り始める、その最初のあたりの日に出社したら独りでいた同僚に「コーヒー飲みにいきましょう、コーヒー」といって夕方の街に出たのですが、どこもあいてない。なんで?DC中心部がゴーストタウンみたいになってるの、あれか、疫病でみんな出社停止になっちゃったのか。
ということで手近なドーナツ屋でテイクアウトして、結局職場の給湯室でコーヒー淹れて飲みました。
なんだっけ、チョコレート・バースデーケーキみたいな名前のやつ。
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バタークリームみたいのが真ん中にでんとあって、1個で多分500kcalくらい。
久しぶりにうまかった。クリームは90%くらい捨てました。
もう一個、スタンダードな砂糖コーティングしたようなやつも買っておいて、それは翌日食べました。紙袋にみるみる油の染みができるようなドーナツ。満足した。

* * *

クリーニングと全体的なチェックのために歯医者にいったところ、歯周病や外見上のトラブルはなくてよくブラッシングできているという評価だったのに、レントゲンとったら詰め物の下が虫歯になっているということで、また通院することになってしまいました。

こちらで治療をすると金属ではなくレジン(白いプラスチックみたいなもの)を詰めることになり、それはいったん全額払って日本の健保に請求して通るか分からないしろもの。よりによってほぼ無保険みたいな状況でなんでこんなに治療継続するような事態になっちゃうんだ、と当日はえらい凹みました。早寝できちゃうくらい凹んだ。このところ淡々と生活できていたので油断してた。

しかし、健保に問い合わせたら3割負担が通る可能性が出てきたのと、口を開いたときに目立たない詰め物に変わるのも悪くないかというのと、どちらにせよ治療しないという選択肢はないという諦観により、段々回復してきています。

* * *

で次の日には車で出勤したらタイヤの空気圧低下のサインがまた出ました。
パンクか?ということで買ったお店(日系)の担当に電話。点検のためお店に預け、所要1~2時間というのでいったん歩いて帰宅したら、電話で「ステム(自転車のタイヤでいうとチューブの部分)に漏れがあってそれは簡単に直ったが、圧力センサーもおかしいのでディーラーに持っていく。1日預かる」との知らせ。通常は数百ドルかかるが、買って2週間ほどで最初の警告が出ていることを伝えてあったためか「初期不良ということで店側で負担します」と言ってもらえました。

もともと「買ったあとのことは自己責任」という契約書を作って買っている中古なので、もしアメリカ人だったら「自己負担で直せ」どころか「自分でディーラーに持ってけ」という対応もあり得たはず。若干割高という評はあるものの、こういうとき日系のお店は有り難い。お店としてもさほど大きくない日本人コミュニティにかなり支えられているので、悪評が回るような対応はしないということだと推測します。

* * *

昨年末にステージ3大腸がんの手術を受けた東京の友達とLINEで話しました。術後の化学療法が始まったとのこと。副作用もそんなになく、食べたり動いたりもできるそうです。
東京に住んでるとき、ちょっと頑張れば歩いて行けるくらいの距離に住んでいたので、よくご飯を一緒に食べてました。今回も「福しんのチャーハン食べたいな」とか、「しゃぶしゃぶ一緒に行きましょうね」とか、日本の食べ物の話ばかり。やりたいこと、会いたい人、食べたいものが日本にしかない。そりゃ一時帰国まで11カ月……とかいって指折り数えるわけだ。

しかし職場で一緒にドーナツを食べた同僚は、「仕事はアレですけど、まあこっちは生活が楽しいのがいいですよね」とのたまい、弊管理人は返す言葉に詰まりました。何が楽しいかというと、お子さんといっしょにバスケ見に行ったとかアメフト見に行ったとか。あーまあ家族ごと来ちゃうとそうか。

では家族外の人との付き合いはありうるかというと、DC首都圏にはゴルフ、ランニング、テニス、フットサルの日本人コミュニティがあって、ゴルフの人たちから熱烈にお誘いをもらっていますが、多分行かない。趣味については、そのうち電子ピアノを買って家で黙々と練習するという選択になると思います。って結局独り。

夜中(日本の昼下がり)に仕事のことで出身部の若い子ちゃんと通話していたら、その流れで外国赴任の話になり、散々ネガティブなことを言う弊管理人をよそに若い子ちゃんは「僕も行きたいんですよね~」。いやほんとそういう人が行けばいいと思うよ。聞けば弊管理人の「次」に行きたい人は犇めいているらしい。1年早く部長に熱烈アピールしてくれればみんな幸せ(少なくとも最悪回避)に落ち着いたのではなかったろうか……

* * *

先週末の3連休を働いてしまったら今週はほぼ在宅だったわりにけっこう息切れしたので、土日はなるべく仕事をしないようにしよう。

あと、中古車店との往来で外を片道30分くらいずつ歩いたら寒かったです。日中マイナス5度。体は歩いていると温まってくるけど、鼻が冷たくなる。鼻が冷たいのでマスクすると眼鏡が曇る。でも大寒が過ぎれば春に向かうことは知っているので、今はこんなもんだと割り切れます。ワクチン打った後に熱が出ても「だよね」くらいで淡々とバファリン飲むようなものですね。

とまあいろいろなことが起こり、時間とともに諦めたり解決したり、あまり減衰しないもやもやを抱えたりしながら生活は進んでいくようです。

* * *

今回の英語はcautiously optimisticです。
ニューヨーク州の知事が、疫病の感染カーブがだんだん寝てきたことに触れた上でこれを言うなど、「内心では良い方に向かうと思ってるけど、今ぬか喜びして後でだめだと格好悪いのでちょっと留保を付けとく」時のフレーズです。

公の場でも使われることが多く、仕事で結構出くわします。日本語に直すときに「注意深く楽観している」ではいかにもこなれないので、ひと工夫が必要です。
弊管理人の案は「期待しつつ注視している」。もちろん直訳ではないどころか、原文はcautiousではありながら結局はoptimisticなのでニュアンス的にも逆方向なのですが、もしこの気持ちを日本人の政治家なりが日本語で表現するとしたらこうだろう、ということであえて力点をcautiousのほうに若干寄せました。もっと思い切るなら「注視している」だけでも表現できるよね。結構いい線いった、はず。いやどうかな。

2022年01月17日

MLKデイ

きょう月曜日のキング牧師記念日を含めた3連休で、当地の人と話したら「週末が長いっていいよね~」と言われました。だよねー。日本の成人の日もそうなんだけど、年末年始の休み疲れを癒やすという、一年で最も有用な祝日ではないか。まあ弊管理人の年末年始は今般ちょっと変則的だったのですけど。

しかしながら土曜は起きたら南太平洋ですごい噴火が起きており、朝から若干働いて夜も3時まで働くことになり、日曜も勢いでぱたぱた働くことになり、月曜はもともと入っていた仕事で6時台起床と、なかなかな週末でした。せめて強制早起きで少し生活リズムが是正されるといいんですが。といっても日曜昼過ぎからほとんど予報通りの時間に雪が降り始め、夕方以降予報通りに吹雪きになってそのあと暴風雨になったので、仕事がなくてもどっちみち楽しくお出かけする感じではありませんでした。

月曜は曇りまで回復したのでDCの国立たてもの博物館へ。Museum of ArchitectureじゃなくてBuildingです。なぜだ。
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もと年金局で大統領の就任記念舞踏会なんかもやる建物だそうですが、何これ。外にあるべきものが中に入っちゃってる気がするんですけど、こういう形式ってある?(屋根は後からついたらしい)
いやまあいいです。「次に行きたいところ」探しでいろいろメモしながら回りました。
しかしこれ、
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アラバマ州にあるNational Memorial for Peace and Justice、またの名を国立リンチ記念館……。
人種テロ犠牲者の記念館っていうんだけど、どんだけ黒歴史抱えてるの、この国。
その他、世界貿易センターの写真展とか、銃犯罪死亡者の記念展とか、「国境って何だ?」とか、意外と重めの展示でした。でも国境のは万里の長城やハドリアヌスの長城からイスラエル、ロシア/ウクライナまで「国境の壁」を世界地図にプロットした展示が面白かったです。でもやっぱり「灼熱のアリゾナで国境を越えてきた人がこの辺でこれくらい死にました」というブラック展示が。
ホロコースト記念館はもうちょっと明るい季節になってから、と思って避けてたんですけど、意外なところでやられました。

* * *

それにしても、DCに出て日が傾いてきたころ、小腹が空いたらちょっと入ってご飯を食べる店というのが全く開拓できてない。最後の手段(last resortを「最後の楽園」だと思った会社のおにいさまを思い出した。すいません多分ここ見てますねすいません)としてマクドナルドは確保していて、今日はやっぱりハンバーガーだがもうちょっといいFive Guysという店を外から窺っていたらやっぱり黒人が寄ってきて「おごってくれ」と言われたのでゲンナリして「いや帰るから」っつって帰りました。おかしい人多い。

帰りしな、地元のシェイクシャックを調べたら日本より全然安い。あ、なんだ。すごい高い店なのかと思ってた。そのうちトライ。

* * *

母20回忌で、こういう状況なので弊管理人は何もしませんでしたが、伯母(母の姉)から「お墓に行ったら造花が飾ってあった」とメールがきました。父が行ったらしい。
「生きてたら喜寿なんだよね、想像できないけど」と返信。

伯母は60年近く付き合うことができたのに対して弊管理人は25年でお別れになってしまいました。こうしてみると知ってることが少ないともいえるし、じゃあ父とそんなに会ってるかというと今は年に数日。母はこちらでも夢に出るので、まあ両方とも安定して付き合い続けているといえるのかもしれない。父の夢にも出てると思います。死後の世界は信じてないが毎日仏壇にご飯をあげているようなので。しかしこの行動について聞いたとしたらどう説明するのだろう。ま、他人なら聞くけど親には聞かないな。

* * *

■マルティン・ブーバー(野口啓祐訳)『我と汝』講談社、2021年。

17年前に自殺した大学の同級生がしきりに言及していた本。(弊日記を始めるちょっと前だったので当時の日記は残ってない。3周忌の時のは残ってる)

〈われ〉と〈なんじ〉、〈われ〉と〈それ〉という二つの根源的な関係性について考察を深めるのだけれど、それがどういう倫理を導くのかというとよくわからない。もう一つの疑問は、なぜ彼があそこまで惹かれていたかということで、それは神について考えることで、少し答えに近づける気配があるものの、うまく言葉にできるほどではなかった。確定記述の束に還元できない剰余を抱えた存在であり、しかもどこか環境とも〈われ〉とも未分化なところのある〈なんじ〉。それを把握しようとすることの不可能性。

永山の病院で既に脳幹以外は機能廃絶していたと思われる彼を見たのは、じめじめと暑い日だった。奥さんによると1999年に生まれた息子さんは就活だって。写真を見ると結構彼に似ているが、そら似の他人にも思える。

2022年01月13日

煮染め

中国の干し椎茸1袋$1.99(まあ手頃だと思う)
袋売りのちっちゃい人参、結構な量で$1.8くらい(安い)
ささみのような鶏肉7本、たぶん400gくらいで$4ちょい(まあまあ)
冷凍で売られていた竹輪ことbaked fish cakes、セブンイレブンなら5本100円のところ$1.99(まあ手頃だと思う)
で、簡易お煮染め。
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うまくできた。さば味噌は3回目で味完璧、ただし皮に切れ込みを入れ忘れた。
しかし病院食っぽくないか。

* * *

きのう憂鬱になる話を書いたときに触れ忘れた2点。
・そもそも弊管理人は憂鬱な性格の人だということ
・歳いってから来すぎていて、新しいものに対する驚きに欠けること

1点目については思うところがあって、過去に一度壊れてそこから立ち直り、妙な強さを備えてる人が身近に何人かいるんですよね。あれは自分の脆弱さを痛感したからこそ、防御のためにいろんなことを「割りきった」姿だと思うのですけど、弊管理人の場合はなまじ我慢強くて体力があるので、憂鬱を常態化させたまま低空飛行を続けることができてしまう、そこがよくない。んじゃないかな。しらん。

* * *

疫病アップデート。
・東京の出身部で2人目の陽性
・当地では検査した同僚やボスが全員陰性で、職場に人が戻ってきているらしい。今日は仕事が込んでいて出社しようかなと思ったが行かなかった

* * *

持ってきたと思ってたのに見つからないので持ってきてなかったのかな、と思ってたマフラー、ありました。物置みたいにしてるクローゼットに。ほらね(誰に言うた)

* * *

きょうの英単語:
folks。「皆さん」という呼びかけ。大統領が「皆さん」と切り出す時にもFolks, と始まるし、CMに出てくるおじさんがHey folks!今日は俺のレシピを紹介するぜ!みたいなふうにも使う。

* * *

最近、寝るのが2時過ぎになる日が続いていてさすがにまずい。
早寝しよ……

ブースターその後

モデルナのワクチン2回目を日本で打ち終わったのが8月。
半年後だから追加は2月かー、と思っていたら急に間隔が5カ月になったので9日の日曜にモデルナの追加接種を受けてきました。
いまアメリカはファイザー、モデルナ、J&Jの3製品から追加接種を選べますが、ファイザーとモデルナはどっち打ってもほぼ一緒なので、すぐ予約が入れられるやつで。

副反応くるかな?くるかな?と思って構えていたのですが、次の日、その次の日も、接種部位がちょっと筋肉痛みたいになっただけで発熱は全くなし。倦怠感はいつも感じている程度で特段の増悪なし。水をいつもより多く飲んでよく寝てたせいか。用量が半分になったせいか。よくわからない。

* * *

同僚2人のお子さんが陽性、ボスが会食した相手が陽性。そして職場には誰もいなくなった。
お子さんが陽性になった同僚と先週金曜に接触したため月曜にPCR検査を受けましたが陰性。

* * *

世の中、平常運転といえば平常運転ですが、疫病の影響かスノーストームのせいかスーパーに生鮮食料品がない、水も高騰、などの噂を聞きつつアジアンスーパーに買い出しに出ると、普通にありました。しかしアパート1階の店にはありませんでした。当地インフレがすごいことになっているそうです。まだまだ何もかも高いと感じる時期なのでそれは気付かなかった。

在宅勤務が続いていて、朝から座りっぱなしで飯もちゃんと食べずにひたすら情報処理。日本が起きる宵の口から発注仕事がいっぱいきて深夜まで、という日が続き、ちょっと嫌になってきました。
朝起きると憂鬱、しばらく憂鬱、夜にかけて回復し、また朝憂鬱。

今日は昼過ぎに、先週金曜日にかなり長く立ち話をした後お子さんが陽性と分かって急遽帰宅した同僚(ご夫婦とも陰性だったそう)が電話をしてきて、「大変ご迷惑を」というので、ご迷惑なんて全然かかってないですけどと軽く流しつつ、延々おしゃべりしました。今日はそれで回復。つまりおしゃべりを欲していたのですね、弊管理人。

でもまたあすの朝には憂鬱になってると思う。
なぜかというと、アメリカにいることが「単に3年間のロス」と感じられるからだな。持ってるスキルを消費するだけで、いることが自分のためになってるという感じがない。

と、ネガティブを抱えつつ仕事上の必要で弊管理人より少し先に赴任した同僚に電話すると、「(もう2年以上アメリカにいる後輩)は大きな仕事をばりばりやってるのに、自分は細かい仕事に忙殺されていて……」とちらっと漏らされ、なんかわりと他の人も鬱屈してるね、と思ったところです。
これさあ、疫病の鬱屈効果でかいよね。在宅で塞ぐというのもあるし、思うように外仕事ができないということもある。そこで、鬱屈を見せ合って「やーねー」と言い合うことが必要。つまりもっとみんな出社しようよということだ。

あと、弊管理人の場合は日記を書くというセラピーも引き続き重要。

* * *

東京の出身部では、この2年あまり大変な仕事を一身に背負ってやってきたせむぱいが疫病感染。話すと息切れするというのでCTをとったら肺炎になってたとのことです。抗体医薬も体験、入院しているが助かりそうなので、これを機にたっぷり静養してほしいです。

んで、出身部でその周りにいた人たちがみんな在宅勤務を言い渡され、数少ない出勤者から写真が送られてきたので見ると、まるで早朝のように閑散としていました。うける。

* * *

駐在日本人の間で評判のいい「田牧米ゴールド」を買ってみました。2kgで1800円。たっか。
これまでアマゾンで700円くらいで買える「錦」というのを食べていましたが、これが終わったらどれくらい違うのか比べてみよう。

いま、雑穀を混ぜて炊いているので水加減が難しく、なかなかおいしくできないので、一度「錦」そのものの味を確かめてみようと白米だけで炊いてみたら、結構おいしく炊けてしまいました。違いは出るかなあ。

* * *

日本では湿度が50%を下回る部屋に住んだことがなかったのですけど、こちら現在コンスタントに30±1%となっており、そのせいか生まれて初めて「かかとがガッサガサ」になりました。ふと思い立って必殺・ニベアをべた塗りしたら1日でほぼ治りました。すごいなニベア。

2022年01月08日

年明けに雪が降ってから、氷点下の日が続いていて冬っぽいです。

DCのハーシュホーン美術館に行ってきました。
デュシャンの展示をやっていました。
モナリザの絵はがきにヒゲを描いてみたL.H.O.O.Qという作品(1919=ダヴィンチ生誕400年)。
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「男に見えるっしょ?」見えるねえ。
美術は手技ではなく、視覚だけでもなくアイディア、というアンチ。
例の便器あるかな?と思ったらありませんでした。
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というかオリジナルはどっかいっちゃってて、レプリカがいくつかあるんですよね。そういえば。
しかしモノとしては工業製品で、アイディア(イデア)が成り立たせる美術なのであれば、それがオリジナルかレプリカかというのは意味ないし、新しい便器を一個持ってきて据えてしまってもいいのかもしれない。

ローリー・アンダーソンの展示もやってました。
テーブルに肘をつくと骨伝導で何かの音が聞こえるの、やってみて!という作品ですが、
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それでやってみる人たちをまんまと作品の一部にしちゃうの、性格悪いよね。
そういえば小学生の頃、「巻き貝を耳に当てたときに聞こえるゴーっていう音は地球が回っている音なんだよ」といって母親を騙したのを思い出しました(すぐ「うそだよ」と言ったあたり、弊管理人のほうが性格いい)。

なかなか楽しかったです。展示が変わったらまた来よう。
良い天気。
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未来技術の展示をやってる建物を見ていたら、今年ちょっと仕事で課題になりそうなことを思い出して暗い気持ちになったので、マクドナルドに行っておやつにスパイシーチキンサンドイッチを買いました。
店でオーダーしようとしたら、席にいた黒人から「ソーダおごってくれよ」と言われたのですが、暗い気持ちだったし意味不明なので断って、サンドイッチはテイクアウトして近くの職場で食べて帰りました。

* * *

8月に職域接種でモデルナを打ってからこちらに来て、ブースターは6カ月後ということだったので2月か、と思っていたら今週5カ月に短縮されたので、早速CVSという薬局で日曜昼の予約を入れました。モデルナの枠が多くて便利だったのでモデルナ選択。人気ないのか、副反応が強いと言われているからなのか。モデルナのブースターは初めの2回の半量(それでもファイザーより多い)なので軽く済むんじゃないかと期待してますけど。

こちらの職場では、前回の日記で書いた同僚の奥さんは、迅速抗原検査でうっすら陽性の線が出たので陽性かな?となってPCRやってみたら陰性だったということでした(たぶん感染してると思うけど、詮無いので言わない)。代わりに別の同僚2人がお子さんそれぞれ陽性とのことで自宅隔離。いやほんとO株の勢いすごい。でもお子さんはいずれも鼻水出たとかのごく軽い症状のようで、同僚2人は特になんともないようです。

いつのまにかワクチンはインフルよろしく重症化予防になっていて、その効果が続く一方、感染予防はやっぱりすぐ落ちちゃうのなら、3回目のあとはしばらくお休みになるんかなあという予感もします。でもほんとこの病気は予測が役に立たないので分かんないですね。

* * *

毎日ルーティンワークをして過ごすことが多くなり、なんとなく街を歩き慣れて、いちいち視界に入るものに注意を向けたり先読みをしたりしなくてよくなってきているのはいいのですが、しかし「暫定的にここで暮らしている」感じというか、長期出張している感じ、根付いてない感じは抜けない、どころか毎日同じ強度で意識しています。

ピアノ置いてきちゃったなとか、マフラー持ってきたと思ってたけどないなとか、アジアンスーパーで買った干し椎茸を利用して煮染めを作って、それはおいしかったけど、煮物とか鍋のバラエティを広げたくてもゴボウとか長ネギとか春菊とかのエッセンシャル野菜がなかなかないな、といった、ちょっとした不便に目をつぶってるというのがある。あと、帰国したらあの人と遊ぼうとかあのお店に行こうとか、あの温泉宿に行こうとか、そういうこともよく考えてます。このご時世、仕事はオンライン主体でなかなか人に会えず、東京にいたって早起きとか夜更かしをすればできる程度のことしかしてないというのも一因かも。

まとめるとこういうことかもしれない:
(1)当地で暮らす必然性が感じられない
(2)当地で攻めたいスポットが少ない、遠くてなかなか行けないので暮らしに楽しい展望がない

(1)については、ちょうど昨日追い打ちをかけるようなこともありました。
日本の研究者によるアメリカ政治のセミナーにオンライン参加してみたらすごく俯瞰的なイメージができて面白かったんだけど、毎日間近に見てるものが全然整理されておらず、文脈にも位置づけられていなかったことにも気付かされました。つまり近すぎて木しか見えてない。飛んでくる球をとにかく打ち返すだけの現状のせいかもしれませんが、それだったらここにいる意味ある?なんか人の手を借りて見取り図を得るようなことをしないとだめだな、多分。

といいつつ、最初はとても苦労して「早めに帰してもらおうか」と真剣に思ったほどだったものの、3年目で開花したね!と周囲から評価された例(大阪で一緒だった同僚です)もあるので、現時点で「ここにいる意味……」みたいなことを考えるのは早計だということも頭の片隅に置いておこう。

* * *

今回の「そのうち使いたい英語」いくつか。

「文言」という意味でのlanguage。仕事の行きがかり上、役所の議論を見ているとよく出てきます。

「雑談」schmoozing。疫病下、オフィスはsocializingとschmoozingの場として必要とされているのではないかという記事に出てきました。たぶん結構硬い書き言葉なんではと思います。

「反乱」insurrection。昨年1月6日の連邦議会襲撃事件から1年だったので、ニュースできわめてよく聞かれました。でもCNNばかり見ていたからかもしれない。ちなみにトランプと大統領選の共和党代表を一時争ったテッド・クルーズ上院議員がうっかり「テロリスト」と発言してFOXニュースで激詰めされたようです。こわいなー、分極化した世界。

2022年01月05日

雪の日

冬休み最終日の2日はDCの国立美術館(タダ!)を見に行きました。午後の4時間では見きれなかったのと、アプリで案内を聞くのにイヤホンを持っていなかったのでまた。
なんかあったかいと思っていたら17度あったようです。
夜から吹雪の予報が出ていたの、ほんとかなあと思いながら近所の中華屋に注文した夕飯をテイクアウトしに行ったら寒くなってきていたので、ほんとっぽいなと思いながら就寝。

そんで仕事始めの3日、目が覚めると外が静か。あ、来た。と外を見たらこれ。
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住んでるところ分かっちゃうけどまあいいか。
でもようやく冬っぽくなった感じがする。出社はやめて(というか元からあまり出社するつもりはなかった)家で仕事をしました。10センチくらい積もったようで、首都機能がほぼ止まり、郊外ではハイウェイが詰まって車中泊した人もでたようです。雪に慣れてない都市は混乱し、雪に慣れてる地域の住民がツイッターで笑うという構図はどこも同じ。停電しなくてよかった。
予報は午後4時までということで、本当に午後になると晴れました。
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これはうちの屋上から。
結局食材は1階のスーパーで買い、ちょっと走っておこうと階上のジムに行っただけで、1日アパートの建物から出ませんでした。

4日は運動のために出社。午後ちょっと所属長が出てきただけでずっと独りでした。寒かった。マフラーはアメリカに1枚持ってきた気がしてたけど探したらなかった。地下鉄のダイヤが乱れていた気がする。
2日連続で日本から頼まれごとが舞い込んできて午前2時くらいまで寝られなかったのですが、そう手のかかる作業でもなかったので淡々とこなしました。
スーパーに行ったら生鮮食品がほとんどなかった。雪と疫病で物流が乱れているのか。

正月気分はどこに?というくらい正月感がない。街もそう。人が少ないのは天気のせいか、社会がまだ動き出していないのか、どうでしょう。
同僚とも2週間くらい会ってないところ、奥さんが発熱したとの連絡が回っていました。[追記:コロナ陽性だったそうです。お早い回復を]

* * *

仕事はちょぼちょぼとアウトプットをしているのですけど、独自性のあるものはまだ。
赴任からの3カ月は球拾いだとして、そろそろ何か企てないとと思いながら出力が上がってません。
意外と早寝とか、生活を整えることが必要なのかも。
と焦ってくると、前前任者が「やらかしても3年はそこにいるから。生活を楽しむだけでOK」と言っていたのを思い出します。バランスが難しいですね。

2022年01月01日

年明け

このエントリーから、投稿日時をアメリカ東部時間(UTC-5)に合わせました。

大晦日の夕方から仕事をしているうちに2022年に突入してしまい、CNNをつけていたらニューヨークでは紙吹雪(confettiという一語で表せるんだな)が舞って盛大に新年を祝っていました。外では花火のような音が聞こえた気がするが、事故だったかもしれない。いや花火か。あと短時間の停電もあった。部屋のブレーカーが落ちたのも含めると電源が落ちるの4回目なんですが、ノートはバッテリーがあるからいいとして、うちのデスクトップ、使用中にこんな何回も突然落とされてHDDとか大丈夫だろうか。

2時半に仕事が終わってそのまま寝て、昼前まで寝床にいました。元日は寝るのが一番贅沢な過ごし方です。一日じゅう暗くて霧雨が降ったり止んだりしていたので、「こんなに天気がいいのに家にいるなんて」という呵責もなくだらだらできました。昼は豚キムチ。正月っていう感じがしない。

就寝したときには既に元日だったので、朝までに見た夢が初夢とすると、なんかピアノ弾いてた気がするな。そしてそこそこ弾けていた。大阪の部屋に置いてあった電子ピアノは荷出しでトランクルームに行ってしまったため、もう4カ月以上弾いてない。急いで買うものではないのでしばらく様子を見ていたが、やっぱり買おうか……うーん。

* * *

大晦日、DC独り暮らしの知人とご飯を食べました。
この人は10月半ばに来て、まだ生活の立ち上げ中とのこと。欧州某語の専門で南米などにはいたことがあるが、英語圏の暮らしは初めて。やっぱり毎日の食事に苦労しているようです。
Ted's Bulletinというお店に入ってみました。
朝7時から終日頼める朝ごはん。
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カウンターもあって一人飯もいけるんじゃないかな。自分で作れそうだけど。
ここって多分、10年前にも来たはず。
17時前くらいに別れて、歩いて地下鉄駅まで戻りました。
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日没が最も早い時に比べて10分くらい遅くなってます。冬至の日のニュース記事で「あとは日が長くなるだけだ」と言われていてポジティブだなと思いました。弊管理人は今日に限らず長期的に元気が枯渇してるんだけど、たぶんどの国にいても元気はないのでどこにいても一緒といえば一緒かもしれない。

* * *

■石牟礼道子『椿の海の記』河出書房新社、2015年。

『苦海浄土』に続いて。エッセイとフィクション、人と自然と超自然のあいだ。

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