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2012年01月 アーカイブ

2012年01月30日

オアフと旅の終わり

【27日】

お仕事最終日。
けっこうがっつりやりました。

夜は「ルアウ(パーティ)」へ。
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露天で飯を食いながら歌や踊りを見るイベント。
この日行ったのは、ホノルル中心部からバスで1時間くらい離れたところでやるジャーメイン・ルアウ。
ちなみに通訳さんによると、ポリネシア・カルチュラル・センターのルアウもなかなかいいそうです(備忘録)。
この日は最初、大粒の雨が降っていて、みんなで寒い寒いと言いながらカッパを着たりしていたせいで、最初に行われる豚の丸焼きショーもややテンション下がり気味でしたが、そのあとのステージショーはきらびやか、雨も上がって星がきれいで、楽しい体験になりました。
それにしてもバス9台。たぶん4、500人が参加していて、かなり会場は混雑してました。

【28日】

帰国の日。
ですが、朝5時起きで貪欲に観光いたします。
前の晩、うだうだしていてうっかり3時間睡眠のところへ、市街地から車で10分くらいとすぐ近くにある名所「ダイヤモンドヘッド」(標高232m)登山とあいなり、ちょっと死にそうになりました。

ふもとの駐車場からてっぺんまで、だいたい30分。日の出は午前7時10分ごろ。
日の出直前の、街方向。
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日の出直後の、海方向。
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下りは20分ちょい。

降りてきて、毎週土曜開催のファーマーズマーケット。
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ちょうどいいので、クレープとコーヒーで朝食にしました。
にぎにぎしいです。観光客に混じって、野菜を買いに来たと思われる地元の人?も。
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さあて、これですべての日程が終了です。
いろいろな人たちにさんざんお世話になりながら、3週間の濃密な米国体験でした。
アメリカはでかい。そして風土も人も多様。おそらくもっと勉強してからまた来るともっと楽しい。

というわけで、少なくともハワイにはまた来よう。
おしまい。
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(宿泊したモアナ・サーフライダーホテルのデッキから浜辺方向を望む)

2012年01月28日

リノ、シアトル、ホノルル

【24日】

移動日です。
リノ国際空港をアラスカ航空便で朝8時過ぎに出発。
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客室乗務員さんがすごくフレンドリーでした。
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約2時間のフライトで、アラスカ航空がハブにしているワシントン州シアトルに到着。
巨大ではないが、中央にフードコートがあり、そこから何本かサテライトが腕のように伸びているきれいな形の空港です。
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乗り継ぎに3時間ほどあるので、空港内で昼飯とお茶。

シアトルはお魚のおいしい街。
ということで、フィッシュアンドチップスをいただく。
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true codと書いてあったので、マダラですね。ほくほくしてうまい。
同行者はサケなど海鮮のスープを食べたそうですが、そちらもかなりレベルが高かった様子。

あと、シアトルといえばコーヒー。
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スターバックスはそれなりの都市に行くと冗談抜きで辻辻にあるので、よりマイナーなこちらを選択。でも既に日本にも進出していたというあれ。

シアトル→ホノルルは6時間。
機内ではパソコンを開いて、ためていた作業をこなしていたのでそれほど辛くは感じませんでしたが、けっこう長かった。時差はさらに2時間巻き戻って、日本との差は19時間に。
空港からワイキキに移動すると、深夜なのに目抜き通りの店がどこも開いていて、日本人多!

【25日】

オアフ島(ホノルルがある)→ハワイ島(火山がある。ビッグアイランドというらしい)。
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マウナロア(4169m)とマウナケア(4205m)でしょうかね。雲の上に顔を出してます。
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下の方はこんな。大分空港に降りるときに見える国東半島をちょっと思い出しました。

お昼は地元の人が普通に利用しているショッピングセンターみたいなところに寄って、おかずが選べるランチプレート、確か$8くらい。
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けっこうボリュームあります。スペアリブを煮たのみたいなやつと、カルアピッグという、豚の蒸し焼き(キャベツと混ざってるやつ)。うっかり焼き飯を選びましたが、白いご飯で十分だった。喉が渇く。

同行者がスーパーで買った地元のお菓子「バターもち」(表記はそのまま、Butter Mochi)をおすそわけいただく。
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ピーナッツバターの味がする餅粉のお菓子。これは日本で売っても売れると思うんだけどな。

ハワイの訪れるところ訪れるところ、日本人観光客用の日本語表記の案内と日本語をしゃべれるスタッフがあふれているのですが、それと同時に「むかし日本が持ち込んだもの」の痕跡がかなりちらちら見られます。「作られた伝統」論あたりと合わせて、なんか読んでから来ると面白そう。かなり研究されてそうだし。
今回はばたばたと移動することが多いので、ハワイは絶対あとでもう一度来て、とっくり楽しむべきだな、と思いながらオアフに戻ったのでした。

【25日】

島の南部にあるワイキキを出て、北部(ノースショア)へ。騒々しいワイキキと違って、のどかな浜と、急峻な崖が美しい。
会合を終えてから、カメハメハ・ハイウェイという幹線道路沿いにある「ガーリック・シュリンプ」のお店に入りました。運転手さんおすすめは
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この店舗。

バターガーリックシュリンプ、$12。
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おそらく(オリーブ?)油に大量のにんにくスライスを入れてゆっくり温め、えびを殻ごと炒めて、えびを盛り付けたあとの濃縮された汁(油)をごはんにぶっかけたもの。たぶん自分でできるので今度やってみる。尿酸とかカロリーとか、いろいろ破壊的に危険な料理ですが、この禁断のおいしさに抗うことはできなかった。完食。自分で自分の息が既に臭いんだから人はさぞ迷惑だったろう。

ついでに、ハレイワ区に寄って、松本かき氷店。←店のHPにある「歴史」が面白いのでぜひ。
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次々と人が来ては、かき氷を求めていきます。
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スモールサイズ、$2.50。十分な大きさ。パイナップルとココナッツと、なんだっけ、3つの味が混ざってます。
Tシャツを買いがてら話したお店の人によると、今は創業者の息子さん(60代)がオーナーで、先代は18年前に亡くなったとのこと。

夜はアラモアナショッピングセンターに行って、うっかり海外出張に行くことを知られてしまった人たちへのおみやげを購入。
3週間の出張も、日程は残り2日。はやいなー

(ワシントンDCでもフィラデルフィアでもリノでも「最後はハワイかい?エンジョイ・ハワイ!」(にやり)って言われたものだが、遊んでばかりいるわけではないのですよ)

2012年01月24日

リノあたりをさらに歩く

【22日】

日曜日。
タホ湖というところに行きました。
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シエラネバダ山脈の、標高3000mにも達する道を抜けてたどり着く湖です。
超・寒い!!!
ですが、とてもきれいです。セレブの別荘やゴルフ場などもあるとのこと。

こちらは、山から降りてきたところにある州都カーソンシティのスパ。
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という名の温水プール。ただし露天。寒そう。弊管理人は入りませんでした。

このあたり、売春が合法だそうです。売春宿の集まる地帯に「The Love Ranch(愛の牧場)」って看板が出ていて笑った。地元民によると、筆下ろしはここでやるもよう。

続いて、ヴァージニア・シティに行きます。
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ここはカウボーイの街。ゴールドラッシュの時代に栄えたそうな。
今は目抜き通り1本の両側にレストランや土産物屋が並ぶ。
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帽子と革製品の店。写真撮ったあとに「撮影禁止」の張り紙を見つけた。すまん。

古き良き西部を売りにしています。酒場では
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バンド演奏。振り返ると、
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こんな。

昼食をと中華料理屋に入りました。
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酢豚。
往時においては中国人もかなりこの街に入っていたようで、今でも旧居留地が廃虚となって残っているそうです。

目抜き通りから少し外れれば、寒々しい田舎の小さな集落でした。
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【23日】

おしごと。

ネバダ大学リノ校。
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とてもきれいなキャンパスでした。
自分へのおみやげに、大学の体育会(Nevada Wolfpack)のロゴが入った部屋ばき用のスウェットパンツを買いました。

夕飯はリノ中心部にある「ナゲット」というカジノへ。
目当ては賭博ではなく、地元民に教えてもらったハンバーガー「オーフル・オーフル(awful-awful)」を食べることです。1/2ポンドというから240g、マクドナルドのクォーターパウンダーの倍量のパテを使った大型の名物バーガー。
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大きさがうまく伝わらないのが残念ですが、でかいです。トマトと紫タマネギの直径からバンズとパテの大きさを推測していただけると幸いです。

そしてそれより問題なのは、バーガーが載っているフレンチフライの海。
バーガーもフライもうまいんです。でも、フライはあらかた残して捨てました。食い切れませんでした。申し訳ない。おなかが……

リノは今夜でおしまい。

2012年01月23日

リノを歩く

【20日】

リノで本来の予定をこなす日。
でしたが、午前の会合に向かうバンの中で、午後の会合がキャンセルされたことを知りました……。
ランチミーティングでおいしいドネルカバブをいただき、
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そのまま街の北東方向に走ります。

あまり大きくない街が終わると、もう荒涼とした風景の中。
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忘れがちですが、街の中でさえ標高1400m近い高地です。
あまり背の高い植物はありません。

ネイティブアメリカンの居留地域に入ります。
目指しているのは「ピラミッド・レイク」という湖ですが、そのあたりに入るために、途中の売店で許可証を買います。
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釣り具やスナックのほか、工芸品も置いてました。
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「ドリームキャッチャー」を買いました(20ドル)。
クモの巣を模した形をビーズで作ってあり、これで悪い夢を捕獲し、真ん中の小さな穴から良い夢を通すのだそうです。寝床の近くにつり下げるのがいいが、車の室内ミラーに下げるなど、どう使ってもいいとのこと。

売店を出ると、ほどなく湖に到着。
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ひとけもなく、強い風が吹き抜ける低い丘陵地帯に、巨大な湖面。
色合いの印象はだいたい写真の通り。夢の中のように寂しい。
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水に触れるくらい近づくこともできます。バンの運転手さんの娘さんが桟橋から石を投げ入れて遊んでいるところ。

近くにはネイティブアメリカンのコミュニティがあります。
自治を行っており、警察も自分たちで持っているそうです。
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中学・高校と、博物館と、小さなコンビニが見えました。
博物館には太陽光パネル(写真下部に見切れてるやつ)が据え付けてあります。

博物館の客は弊管理人らだけ。開けてもらっておじさんから説明をお聞きしました。
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白人が来てから150年、ここで生活していたのは1万年。つい最近のことだがこの間の変化はすごかった。最近の150年と、その前の1万年についての展示。

松の実をつぶす石臼、ビーズでカラフルに装飾された、赤ちゃんを入れておんぶする籠、湖で獲れるCui-uiという魚(このあたりの人たちは「Cui-uiを食べる人」と呼ばれているらしい。自称か他称か聞いたけど忘れた)、渡ってくるペリカン、ベトナムやイラクの戦争に出て行った人たちも。

おじさんがネバダの文化交流団体の役員をしていたこともあって、世界各地からこの博物館に人が訪れているそうです。ロシア(おそらく極東)の少数民族が、頑としてこの地から動かなかった彼ら部族に「権力とどう渡り合ったらいいか」を聞きに来たり、日本から工芸品を買い付けに来たりと、いろいろ。

草木に至るまで魂を認める、そういう日本の考え方にも共感を示していた。
太陽光や地熱といった自然エネルギーに賛成らしい。「太陽光パネルを導入してから、月250ドルかかっていた電気代が25ドルの事務手数料だけになった」と満足げでした。

なんて、いろいろお話をうかがっていたら、すっかり辺りは暗く。
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お礼を言って博物館を後にしました。

【21日】

土曜日。暖かかった前日までとはうって変わって、朝は雪が舞っていました。
遠出はやめとこう、ということで、昼前にのろのろと出発してスパークスという隣町のアウトレットモールへ。店内に観覧車がある!
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昼飯はモール敷地内のイタリアンレストランで。サラダ+スープ、いずれもおかわり自由で7.5ドル。健康的で安上がり。こういう食べ方はポピュラーなのだそうです。

宿に戻って、地元の商工会が毎月第3土曜日の午後2~5時に開いている「ワイン・ウォーク」という企画に参加しました。
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(1)この企画に協賛する、近くの34のレストランやバーのいずれかで、まず20ドルを支払って、参加証明となる紙のリストバンドと、オリジナルのワイングラス、さらに協賛店の地図を受け取ります。
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(2)そのグラスにワインをもらって、店内で飲み干します(州法で歩き飲みが禁じられているため。グラスは必ず空にして店外に出るよう注意書きがあります)。
21歳未満の飲酒もアウトなので、店によっては身分証明書の提示を求められます。弊管理人は4回ほど未成年かと尋ねられました。
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(3)地図を見ながら次はどの店に行くか決めて、また次の店でワインを飲みます。店を訪れると、上のようにスタッフさんが待っていて、ワインをついでくれた上、地図についている店のロゴにサインをしてもらえます。
ワインの銘柄は店によってまちまちで、赤とロゼはあるけど白がない店や、オリジナルのワインをふるまうところもあります。
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(4)幹事は協賛店が持ち回りでやりますが、最後は幹事の店で抽選が行われます。5店以上回った(各店でもらえるサインは回ったことを証明するもの)参加者は抽選に参加でき、協賛店の金券が当たるという仕組み。

この企画はとてもよくできていると思いました。

・参加費の20ドル(から、おそらく経費を引いた残り)はチャリティに回されます。寄付の先は毎回違い、今回は北ネバダ地区で活動するHIV啓発団体に回されるとのことでした(各店でワインをついでくれるスタッフの一部は、この団体から来ていたのではないかと思います)。テーマを変えていくことで、街の外からも含めて、多様な問題に関心を持つ人たちをこの企画に呼び込めそうです。

・34も店があるので、地元の人にとっても観光客にとっても普段行かない店に気軽に入れて、メニューや雰囲気を確かめることができる。客から見れば「ちょっといい店」を新しく見つけることもできるかもしれないし、当然店にとっても新規の客の獲得チャンスになります。

・普段は人通りの少ない、ちょっと寂れた観光地のようなこの周辺ですが、この企画をやっている時間帯はワイングラスを持った人たちがいそいそと店を回っており、活気づいた感じになっています。

・各店ではハッピーアワーのようなことをやっており、ワインをもらっておつまみを買ったり、ちょっとビールも飲んだりと、土曜の昼から楽しくお酒を飲むこともできる。
・さらに、抽選が終わるとそろそろ夕飯の時間ということで、協賛店のうち気に入ったところに戻って飲み足したり、ご飯を食べに行ったりできる。

とかく近隣にできたインディアン・カジノ(部族が運営するもの。面白そうなのでこれから調べますが、税制などで優遇があるみたい)、隣のカリフォルニアや、遠くはマカオのカジノと厳しい競争を強いられており、かといって他の産業も特にないようなリノにとって、地元の商売をどう元気にするかは大きな課題。ワイルドカード的な解決策では決してありませんが、人を呼び込み、楽しくお金を使ってもらう、そして「次につなげる」仕組みも織り込んだ、草の根の活性化策。

ところで、立ち寄った店のうち一つでチケットをもらったので、夕飯を食べてから小さな地下劇場に行ってコメディを見てきました。
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こちらのコメディは2人でやる漫才やコントではなく、基本的に1人での「しゃべくり」だそうです。
今日は4人のコメディアンを観ましたが、日本に比べて尺が長い(4人で1時間半)。喋りが速いのと、笑うためには背景知識が必要なので半分くらいはついていけませんでしたが、シモネタ(ドライブしながらオナニーする話など、どぎつい)、自虐(2年に1回しか議会が開かれず、主要交通網からも外れてあまりに寂れているネバダ州都のカーゾンシティをカリフォルニアと比べながらけちょんけちょんにするネタなど)、「あるある」系(うちのばあちゃんの面白い話など)あたりに収斂しているように思いました。

2012年01月20日

フィリーそしてリノ

付け焼き刃→ミーティング→復習→付け焼き刃→ミーティング……というサイクルの日々だったので、写真を加工している時間がありませんでした。
ちなみにフィリーとはフィラデルフィアの愛称だそう。

【16日】

マーティン・ルーサー・キング(MLK)の誕生日ということで、この日は祝日です。
フィラデルフィアでは「みんなでボランティアをやる日」ということで、弊管理人らも参加してまいりました。
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街の北側にある、ジラード・カレッジというところ。カレッジというので高等教育をやっているのかと思ったら、12年生(=高校3年)までの学校だそう。大金持ちの息子が相続した建物群を寄付したか何かで、1850年代、当地での公教育の始まりとほぼ同時期に開校した私立学校。ただし、通っているのは比較的貧しい家庭の子弟らしい(ということを前を歩いていたおっさんが言っていたので、正確かどうかは分からない)。
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外は黒人が多い。窓も泥棒よけの格子がはめてある家や、崩れかけたまま放置されている建物が見られる地区です。

体育館に集まって登録、MLKのTシャツ(!!)をもらい、セキュリティチェックを受けて会場に入ります。よく組織されたボランティア。Tシャツには協賛している企業名がいっぱい入ってます。
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まずは市長があいさつ。「今日はday off(休日)ではない。day on(何かをやる日)だ。一つ一つの工程は小さいが、大きな意義がある」。
弊管理人は、貧困国への人道支援の物資の一つであるお米を、1食分ずつビニール袋に小分けにする仕事。お米と、シリアルのようなものと、乾燥野菜の混ざったものを一袋あたり379-384gの範囲になるように詰めて、封をする次の工程の人たちに渡すというもの。
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会場に来てそこらの人たちと記念撮影しまくっていたこのおっさん、バイデン副大統領だった。「あの人はあんまり演説がうまくない」んだって。マスコミ多数。
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MLKは日本の中学の英語教科書にも出てくるくらいの有名人ですが、米国に来てみると、ほんとうにこの国の偉人として位置付けられていることが実感されます。このカレッジの校長は黒人ですが、確かにMLK以前にはその地位に就くことは到底望めなかったはず。そしてそれはつい50年前のことで、MLKがひっくり返した社会はいまだ必死にMLKを軸にして共生の物語を回している。

朝から昼までボランティアして、近くの美術館を見て宿に戻りました。

【17日】

付け焼き刃、かーらーのー、ミーティング。
それはそうと、フィラデルフィア名物「チーズステーキ」をいただきました。
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ステーキといっても、薄切りの牛肉を焼いたもの。とろとろチーズがかかっていて、それをパンに挟んで食べます。うまいに決まってる。カロリーはこの際気にしない。
地元っ子に言わせると「あんなファストフードみたいのが名物になっちゃってねえ(苦笑)」といったところらしい。

あ、そういえば、食べ物を床に落としたとき、拾って食ってもいい日本でいう「3秒ルール」は、米国では「5秒ルール」というそうです(ニューヨーク出身者による)。2秒長いのだね。

夕方、駆け足で観光。
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独立宣言のときに鳴らされた鐘、後ろは、トーマス・ジェファーソン起草した独立宣言が1776年に採択されたほか、1787年の憲法制定会議も開かれたという独立記念館。札幌時計台はよく「日本3大がっかり観光地のひとつ」とか言われますが(ほか2つはなんだっけ)、米国3大がっかりのうち2つがこんなところにあったという、そんなあれかと。ま、極度に寒かったせいでこんなテンションなんですが。

【18日】

車で2時間かけて、ペンシルバニア州の州都・ハリスバーグへ。
帰ってきて午後も会合。

仕事先のビルから撮ったフィリーさんの北方向。
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宿に戻って、近くの「レディング・ステーション・マーケット」へ。生鮮食品や、カウンターやテイクアウトで食べられる手軽な食べ物屋が集まった市場です。
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あらゆる機会をとらえて米を食おうと思っており、この日の夕食は中華のテイクアウトにしました。
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チャーハン、蒸し餃子、春巻き、$5.50。安くね?
満足して就寝。

【19日】

朝5時起き、8時のユナイテッド航空でフィラデルフィア発。
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途中でやっと雪の大地を見ました。今年はどこも雪が少ないらしい。
経由地のコロラド州デンバーまで、なんと4時間。この間ドリンクサービスが2回。1500マイル、時差は-2時間。国内線と思って甘く見てました。
ところでデンバー国際空港って標高1655mだそうです。姉妹都市は高山市。ははあ。

20分ほどで乗り換え、デンバーから、目的地のネバダ州リノへ。さらに2時間。時差、さらに-1時間。もう日本と何時間差かとか、計算が面倒に。
北部の東海岸から、ほぼ緯度はそのままで西部の山岳地帯まで来ました。標高1373m。
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リノはシエラネバダ山脈のふもとにある盆地に広がっており、ラスベガスに次ぐカジノの街だそう。
空港に着くと、早くもスロット発見。

ゲート。
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近くには普通にこんなところが。
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でも、遊びは単純ですね、スロットとか、ポーカーとか。日本のゲーセンのほうがよほどバラエティ豊か。街は平日昼だったせいもあって、「昔は大にぎわいだった温泉地」みたいな雰囲気。弊管理人の感想は「ドラクエのカジノっぽい」

カジノの食堂?でメシ(なぜかパッタイ)を食って宿に戻ってテレビをつけると、山のほうで火事が起きており、強風のため燃え広がっているというので大騒ぎ。
カジノだけに火事の……とか言ってないで、明日の予習しようっと。

2012年01月16日

フィラデルフィアへ

【15日】

移動日。
ワシントンDCから車で2時間半ほどかかるフィラデルフィアに移るのですが、途中で昼飯を食うためのストップがないというので、お昼のサンドイッチを買いにデュポン・サークルというカフェなんかが集まってる区域へ。

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日曜の朝恒例のマーケットをやってました。
しかし、芽キャベツやリンゴをたんまり買ってもしょうがないので見るだけ。

お昼に出て、午後3時くらいにはフィラデルフィアに着いて投宿。
ちょっと周囲に見どころはないかと出掛けましたが、寒い!
温度計持ってないのでわかりませんが、たぶん零下2度くらいだと思う。

フィラデルフィアは昔の首都です。
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人口は全米で6位。新しいものと古いものが共存しています。
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これは市庁舎。上の方だけ撮ってますが、めちゃくちゃでかいです。
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ミュージアム通りの端にある「LOVE」のモニュメント。これってなんで有名なんだっけか。

実は以上2、3百メートルくらいの範囲を歩いてるだけです。
寒くて辛いので歩き回るのをやめ、宿に一旦戻りました。

夕飯は、名物の「チーズステーキ」を食べに行きたいねと話し合っていたのですが、どのお店も意外と市の中心部から遠いことが判明。
とりあえず近くのハードロックカフェでご飯を食べようぜということになりました。
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いろんなところにお店があります。日本にもあります。店舗ごとに違うピンバッジを集めている人がいるそうで、同行の一人も買ってました。
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12オンス(340グラム!)のステーキ、23ドル。頭が肉に向けてチューニングされちゃっていたもので、つい。
お米と、ブロッコリーとともにサーブされます。こっちの牛はぶよぶよと脂が入ってなくて、お肉をいただいてる感じが強い。弊管理人は大好きです。そして、焼き加減も絶妙でとてもうまい。隣の同行者に向かって「うまいですよね!」を連発してしまったくらいうまかったです。すごい量だけど、もたれた感じにならないのも脂身少なめの功か。

しんしんと冷える街を歩き、ホテルに戻る道すがらセブンイレブンで買い物をして店を出ると、足のないおじさんが「小銭を」と。DCでも、缶からの小銭をじゃらじゃら鳴らしながらお店の軒先で出てきた買い物客のお釣りを求めるおじさんが至る所にいました。今回はあまりに寒い中で待つその姿に、いくばくかのお金を渡しました。

2012年01月15日

さらにDC

【14日】

土曜日。晴れ。寒い。
しかし、遊ばないわけにはいくまい。
というわけで、連れ立って散歩に出ました。

地下鉄に乗って、アーリントン墓地へ。
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ワシントンの町とはポトマック川をはさんだ対岸で、小高いところにあります。30万柱。
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かのJFKのお墓もここに。消えない火に守られている。
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程近いところにあるのは、硫黄島のアレの彫刻。
実際見ると、すごくでかい。人の部分だけで10m弱、旗の高さは18mもあるという。

寒い寒いと言いながら歩いて、Chipotle Mexican Grillというお店に入る。最近人気のタコス屋らしい。
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タコス、ブリトー、ボウル(どんぶり)が選べるので、ボウルにしました。ご飯と食べてもおいしいね。というかこれはタコライスだな。

今夜はみんなでバスケットボールを見に行くことになっております。
中華街の近くにあるベライゾン・ホールで観戦。
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すんごくでかいホール。
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12分×4の試合時間ですが、よく中断して、いろんなエンターテインメントが差し挟まれます。トランポリンを使って3人くらいでアクロバティックなダンクシュートをしたり、フリスビー使いの犬が出てきたり、シャツを観客席に投げ入れたり、試合が映し出される大型のモニタに客席のカップルを次々と映してはキスをさせたり。
結局2時間以上かけて1試合やってました。完成されたエンタメだね。

いや、一日よく動いた。
寝ます。

2012年01月14日

DCのつづき

【13日】

朝のミーティングで、仕事があらかた流れたことを知る。
もういいです。関係者みなさん頑張って調整して下さった結果だもの。
遊びましょう、ねっ。

というわけで、ごくごく短く仕事をしたあと、U Streetというアフリカ系の方が多い通りにあるBen's Chili Bowlへ。オバマ大統領がふらりと現れて話題になったという、チリドッグのお店とのこと。

こうやって焼くとソーセージはうまそうだねー
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チリドッグ、辛いだけじゃなくていいお味でした。
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店内には「有名人こんなに来ました」と写真がかざってある。こういうのは日本と変わらないですね。店のTシャツなどグッズまで販売と。

そのあと中心部に出て、スパイ博物館など見学。
まちなかでは、よくカバブとかを食べさせる屋台車を見かける。
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最近流行ってるらしいです。

中華街にぶつかる。
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うっかりおやつにワンタン麺。
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さらに散歩していたらユニオン駅にぶつかりました。アムトラックという鉄道が着く主要駅。ショッピングモールなどもあって、ばかでかい建物です。
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地下鉄も乗り入れているので、地下鉄でホテルに帰りました。
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切符。なぜパンダなのか。【追記:←DCの動物園にパンダがいるからだそうです】
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夜、ふたたびU Streetへ。
1926年創業という老舗のジャズクラブ、ボヘミアン・カバーンズにお邪魔する。
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演奏を聴きながらごはん。
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ちょうどキング牧師の祝日を週明けに控えていることもあり、演説の名手だった彼の言葉を読み上げたり、彼の好きだった曲を演奏したり。聴衆の反応はよくて、いいと思った言葉にはThat's right!、いいパフォーマンスにはエールが飛んでました。弊管理人ら外国人はこういうのも含めて楽しめます。

外に出ると寒!
テレビの天気予報とかは全部華氏で出るので計算が大変。最高気温が40度を切りましたとか。たぶん摂氏3~4度くらいですね。しばらく晴れるけど寒いみたい。

満足して寝ます。

2012年01月13日

ワシントンDC

ちょっと仕事で7日から米国に来ております。
初めての渡米です。
仕事絡みのことは書けないので、それ以外のことを手っ取り早く。

【7日】

飛行機の旅、12時間半。成田を7日の午前11時過ぎに出て、ダレス空港に同日の午前9時過ぎに着く。変な感じ。
超疲れた。死にそう。
DCに移動して、昼飯。
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FIVE GUYSというチェーン店。うまいわ。うまい。
そして夜までおなかいっぱい。

ホテルからちょっと歩いたところにあるスーパーを偵察。
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ものがいっぱいある。

【8日】

日曜なので市内観光。ポトマック川沿いに出てみる。
かのウォーターゲート。
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最近できたという、マーチン・ルーサー・キングのモニュメント。
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そういえば今月16日が誕生日で、祝日だそうです。

DCの南側は官庁街(ナショナル・モールという地区)になっていて、そのさらに南の川沿いは巨大な公園。東西に長く、西の端にあるのがリンカーン・メモリアル。
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巨大。建物上部には各州の名前が掲示されていますが、1922年の完成時にはまだ米国の一部ではなかったアリゾナとハワイについては建物の前の石畳に名前が彫ってあります。

振り返ると
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どこかで見たような気のするモニュメント。
工事してるところは、本来は長方形の池だそうです。

公園内には、ベトナム戦争の死者の名前を刻んだモノリスが建っている。
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重い。

公園の東の端が議会。
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いちいち建物が大げさ。

スミソニアン博物館って実は一つの建物のことじゃなくて、ものすごい数のテーマ別博物館の総称なんだそうです。
航空宇宙博物館を見る。
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とにかく物量がすごい。歴史がない国だとか言われるけど、歴史が始まってからの勝負には負けないっつう感じ。

【追記】官庁街にはWe are the 99%!の人たち(occupy DCといっているらしい)も。
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アメリカのマジョリティってこれのことなのかな。
年を越して、どこまでいくのか。寒そう。

ホワイトハウスの裏手に「オフ・ザ・レコード(=オフレコ)」というバーがあって、本当かどうかは知りませんが、ここで記者が偉い人たちとオフレコ懇談をするのだとかしないのだとか。
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モヒート1杯だけ飲んできました。

ホワイトハウス裏手には、反核を訴えて何十年も住んじゃってるおばちゃんだの、「雇用を!」という垂れ幕だの、いろいろなメッセージ。

【9日】

仕事開始。よって写真は僅少。
これはなんだ。
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1981年にレーガンが撃たれたヒルトンでした。

昼飯のラザニア。
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ここへ来てから、例外なく「昼に重いものを食い過ぎて夜食えない」パターンにはまった。

【10日】

なんかあったっけ。
あ、急に寒くなって雪が降りました。

【11日】

昼飯にフードコートでカレーのターリー(定食)を食べました。
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長いお米はいまいち。というか炊き方がだめ。茹でてるんじゃないか。
でもインド人ぽい人がやってただけあってカレーはなかなかうまい。

国務省の近くに、米国の科学アカデミーの施設があり、そのかたわらにでっかいアインシュタインの像があります。
現地の方によると、鼻に触ると頭がよくなるというので、よじ登って触ってきました。
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同行者は鼻の穴に指を突っ込んでいたので、罰が当たることでしょう。

【12日】

なんと午前中の予定が消えたので、DCの西側にあるジョージタウンという街に連れて行ってもらい、散歩しながらホテルへ戻ることに。
ジョージタウン大ってありますよね。行政学とか国際関係論とかが有名だったような。

街並みもなかなか昔風でいいんですが、写真は撮ってなかった。そういえば。
やっぱり食うのはハンバーガー。
なんかどれも油っこくなくておいしいんですよ、なかなか。
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午後の仕事を終えて、芸術の殿堂?ケネディーセンターへ。
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またこれもでかい建物。コンサートホール、オペラホール、あといろいろ。

テラスからはDCが一望できます。
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国内線のレーガン空港の発着便か、飛行機が頭上を飛んでいきます。

カフェでパスタを食って腹ごしらえをし、まずは午後6時からの日本人アーティストYoko K.の無料コンサートを聴く。コンピュータと、ピアノやサックス、「声」というアナログ楽器を融合させた面白いパフォーマンスでした。
そのあと、午後7時のナショナル交響楽団のコンサートへ。
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こんな席。当日券があったら見てみようと思っていたのですが、チケットボックスに行って聞いたら「半額の席があるよ。ステージからは遠いけど音はいいよー」と言われて$22.50の3階席を購入。ど真ん中の席で、チケット売りのお兄さんの言った通りでした。堪能。
ドビュッシーの前奏曲(オケ編曲版)、スティーヴン・マッケイの「ビューティフル・パッシング」という初めて聞く曲、あとシベリウスの交響曲第5番。バイオリンのソロイストが出てきて解説したり、演奏会後に指揮者を交えたトークショーをやるなど、サービスがいい。
観客はやはり年齢高めだが、ブラボーが飛び、スタンディングで拍手をし、「よかったわー」とか言いながら帰っていく音楽好きたちの雰囲気が温かかった。

2012年01月06日

潮夢来

汐留、というか日本テレビタワーに入ってます中国料理、潮夢来(ちょうむらい)。

夜はけっこういいお値段のお店ですが、昼は場所柄遅めの時間までランチ営業をしており、お値段もそこまで無茶ではない。
「昼は食えるだけ食う」がモットーの先輩が教えてくだすった担々麺、1050円。大盛りと小ライス無料、デザートもつくとか言われると、ちょっと惚れるね。
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あまり辛すぎない。味は濃い。麺もどっしりしてます。腹持ち抜群。
ほかのお料理にも興味津々です。

会社に戻ろうとしたら別の部の同期とはちあわせて、そのままお茶してしまいました。
部の壁を越えるとおもしろい仕事がいっぱいできそう、と思えるようなおしゃべりをひとしきり。

喉がちょっと痛いので、のど飴舐めてて、ひらべったくなったやつが、「うひっ」と引き笑いしたときに喉にはまって、さらに傷めたような気がする。いま体温36.9度。平熱35度の弊管理人にとっては微熱……

2012年01月03日

正月休みの終わり

暮れの12月27日から早々と休みに入り、本日3日でこの正月休みもおしまいです。
いや、今週は5日にシフトが入っているだけで明日4日は強いて何時に職場にいるべきということもないのですが、まあ色々の片付け作業もありそうだし出たほうがいいよね、ということで出社します。

元日、2日は都内待機要員だったのですが、元日の夜に入った仕事を在宅で処理したほかはだらだらと過ごすことができ、結局8日間にもわたる(昨年の夏休みよりも)長いお休みになりました。

「飛び抜けておいしいものに出会った」ということはなかったけれども、昨日煮たキャベツとジャガイモの味噌汁は懐かしい味になったし、帰省中に父が用意してくれた朝食のニラ玉には時間を一気に15年巻き戻されました。

本を何冊か読みました。人生がひっくり返るほどではないが、いずれも面白かった。
元日のスポーツクラブはおおむね気持ちよかったのですが、前日の深酒のせいか意識が遠のく瞬間が2度ほどあり、ちょっと焦りました。

今日は、久しぶりに会って話したい人に約束を取り付けて、お茶を喫みながらゆったりと2時間以上話せました。
まえに酔った上でちょっとひどいことをしてしまい、あちらはそう怒っていなかったようではありますが、弊管理人は後日謝ったものの深く反省してしばらくお誘いを控えていた人でした。そういうわけなので、今日はあらためてそのときの話などはしませんでしたが、普通に他愛もない話ができたことで安堵しました。

東京は期間中だいたい晴れていて、昼間は日が当たればそう寒くないですが、夜は厳しく冷える日ばかりでした。
昨日はバイクで15分ちょっとのところのスーパー銭湯に行って体を温めてきました。
今日はちょっと耳が熱いので、大事を取って葛根湯でも飲んで寝ようかと思っています。ここ数年1、2月あたりに一度、大きな風邪を引きます。それくらいの頻度なら風邪は体をリセットするチャンスだからと歓迎しなくもないのですが、今年の場合は週末から少し長く家を空けるので、その用事が終わってからにしてほしいなあと願っています。

日差しはいつの間にか春を窺わせるものになっていました。これが唯一あまり好きではないものでした。折角走りきったあとに、また次の長いタスクが始まってしまったことに立ちすくんでしまいます。

1億3000万人の自然エネルギー

■飯田哲也『1億3000万人の自然エネルギー』講談社、2011年。

・「脱原発っていうけど、代替案あんのかよー」という不安には「もうやってるところがあるのだよ」と教えてあげるのが一番いいですよね。それをやっている。
・長さ、具体性、レイアウト。これはまさしく「マニフェスト」だな。すぐ読めます。

2012年01月02日

科学的思考

■戸田山和久『「科学的思考」のレッスン』NHK出版新書、2011年。

せっかく冬休みに入ってるのに、いろいろ思い出すような本を読みたくないんですけど
……と思いながらも信頼できる筋からの強い押しがあって帰省中に始めた2011年最後の読書。確かにいい本だった、これ。

[自然]科学って一体何をやっているの?という疑問に答える第Ⅰ部は、科学史・科学哲学(ちなみに、このナカポツで結ばれたふたつの分野は決して切り離せないんだなあという思いも強くしてくれるパートです)の代表的なトピックの紹介や、科学と疑似科学を分けるもの(科学を科学っぽくしているもの)とは何かについての考察など。説明するってどういうこと?仮説はどうやって立てる?それをどう検証する?

第Ⅱ部では、シロウトと科学はどうつきあっているの?/いくの?という科学技術社会論(STS)的な視点から、「科学リテラシー」と呼ばれているものの正体を追い詰めていきます。主にダシになっているのは、昨年の原発事故をはじめとした原子力・放射線関係の話題。

科学論についての一般人向けの講義をもとにしたそう。「新書っつってもこれくらい分かるでしょ」と説明を怠ったまま――あるいはヘタクソな説明つきで――専門用語を使って読者を置いてきぼりにすることがない。章の終わりには練習問題と、箇条書きのまとめがついていて、「わかったー?」と一度振り返ってから次に進んでくれる。章と章がちゃんとつながっていて道に迷わない。「次はこれなんか読むといいよ」というお土産的ブックガイドもつけてある。

”光より速い”ニュートリノとか、低線量被ばくの危険性とかいった個別の事象について、百家争鳴のツイートを追いかけたり一喜一憂したりするのに疲れたとき、一歩退いて「そもそもの仕組み」を知ることができたらもうちょっと落ち着いて考えられるのに、と思うでしょう。ていうか、昨年ほど多くの人がそう思った年はなかったのでは。だからこういう本が必要とされたし、最初に手に取る本として十二分に役割を果たしたのだろうと思います。おすすめだ、おすすめ。

【追記】関係ないけど、
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今日は前から入ってみようと思っていた新宿のラバーズロックカフェで昼飯を食いました。
ロコモコ。飲み物ついて950円ならまあお値打ちではないだろうか。
まわりの女子たちはタコライス食ってました。
甘いもののラインナップがおいしそうだったので、今度はお茶しに来てみようっと。

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