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2011年08月 アーカイブ

2011年08月30日

か・てつ

■Samir, Okasha, Philosophy of Science: A Very Short Science, New York: Oxford University Press, 2002.

STSじゃなくて科学哲学のほうのイントロ本では何が紹介されているんだろう?と思って読んでみました。やっぱりクーンはこっちでも重要なのね、ということで科学革命、ちゃんと読もうと。

2011年08月28日

カタヤマ

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東京・東向島、レストラン「カタヤマ」。
ステーキ310g、ご飯とサラダと味噌汁がついて1870円です。安いよね?
(不破哲三が「これからも庶民の店でいてね」的なメッセージを書いた色紙が店内に貼ってあって笑った)

昨日の夕飯は社食のハンバーグで、ちゃんとナツメグとかも入れてて悪くはないんだけど、シズル感が足りなかったんですよ、シズル感が(笑)。なんかジューシーさがなくて。
なので今日は肉食う気満々、バイクで向かいました。

朝はブランチみたいな時間に食べて、午後ちょっと運動したあとに水まんじゅうをおやつとしていただいただけだったので、夕方6時前には腹の準備万端で入店。ちょっといいことがあった時に利用する、下町のレストランといった風情。一人だったためカウンター席にすぐ座れましたが、テーブル席の空くのを待っている家族連れも。

ステーキ注文。310gも食べられるかな?と思いましたが、意外にぺろっと食べてしまいました。
カウンター席からは厨房がよく見えました。フライパンで下味つけた分厚い(←重要)肉を焼いてフランベ!って感じの調理は求めていたシズル感満載。
肉はラインナップの中で一番安いやつを頼みました。おいしいけどスジの入った部位の肉をうまくカットして組み合わせ、柔らかいステーキにするという特許「駄敏丁カット」されたもの。脂の少ないオーストラリア牛肉ですが、個人的にはそのほうが好きなので十分十分(国産牛も高いが別にある)。肉を、頬張って、噛みしだく。その快楽。

ただ、鉄板は熱いですがそんなにずっとは続かないので、肉500gとかを一気に頼むより、いちばん小さい260gを熱いうちにおいしくいただくのがいいのではないかと思いました。あと、今回はミディアムでやってもらったけど、ひょっとしたらミディアムレアくらいだともう少し肉を楽しめたかもしれない。
オムライスとかと小さめステーキのセットもあるので、いろんな味を楽しみつつお腹いっぱい食べる、というのを今度やってみよう~

2011年08月26日

モントルー’75


(画像をクリックするとAmazonに飛びます)

オスカー・ピーターソン。数年前に鬼籍に入った技巧系ジャズピアニストです。
最近この映像(youtube)を見て「これほしい!」と思って探し当てたのが上のDVDでした。
Nica's Dreamのアレンジ、DVDではMirageという名前になっていたので探しにくかったのですが、1975年のMontreux Jazz Festivalの映像だというのを手がかりに辿り着きました。

リズムやキータッチがあまりにも安定しているせいか「つまらない」という評もあるようですが、同系列の先輩格にあたるアート・テイタムよりも熟れた和声は、弊管理人はかなり好きです。

グレン・グールドといいオスカー・ピーターソンといい(ついでに最近あんまり聞かないけどマルク=アンドレ・アムランといい)、カナダってあまりピアニストの産地という印象はないですが、列挙してみると濃ゆい。

ワンタン麺

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新橋は揚州商人で、海老ワンタン麺。
前のエントリーの口直しではありません、と言っておく。

勢いで始めたが、どうも面白くなさそうで永らく手が進んでいなかった仕事が、とうとう夢に出てきました。
夢ではスパイよろしく情報を得て颯爽と仕事先を脱出するところで終わるのですが、まあそんなことは夢から覚めてみれば起こらない。

2011年08月21日

ラーメン燈郎

久しぶりに涼しい雨の日曜日、昼飯は鮭の西京漬けと切り干し大根を煮たの、納豆と漬け物と昆布の佃煮。お3時にちょっと遠くへコーヒーでも飲みに出ようかと思ったけれど、昨日買った小さめのシュークリームが残っているので紅茶をいれて、家でシュークリームを食べた。じゃあ夕飯はどうしようかね。麺だね。

というわけで、新小岩、ラーメン燈郎。
なんか最近できたお店らしい。列ができてて外で待たされた。
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けっこうお腹減ってたのと頭がつけ麺にチューニングされていたので、ちょっと盛りをよくしてつけ麺中盛り830円。ちょうどいい硬さに茹でられた太麺を、複雑な味のする(豚骨と魚介と何かっぽい)濃いめのスープでいただきました。にんにく入りで。煮豚がのってて、これはそれなりにおいしい。
が、段々と付け汁の重さが辛くなってきて、麺を3割くらい残して出ました。何ヶ月かしたらまた来るかもしれないけど、この下の並盛りかミニでいいな。

そのほか、よかったのは厨房の人の愛想。
悪かったのは水の入ってるコップが汚いこと。なんか垢のようなものがいっぱいついてて気味悪かった。水は口にできませんでした。

ということで食事経験としては100点満点で45点。つまり、あまりよくなかったということ。

2011年08月11日

ふしぎなキリスト教

■橋爪大三郎、大澤真幸『ふしぎなキリスト教』講談社現代新書、2011年。

上司が片付け中のロッカーに入っているのを見つけて
  「それ、面白いらしいですねー」
  「抱腹絶倒。読む?」
  「いいっすかー」
的に貸してもらって読みました。

人の噂とあら探しが大好きで、話してるだけでずしーんと暗い気持ちになる大人が多い弊社ですが、いまいる部はこういう「仕事と関係ない本」を読む人がいたりして、なかなかいいところだと思ってます(でも社内的には嫌な大人たちから袋叩きだったりする)。

内容は、一つのストーリーとしては面白い。
ただし解釈が独特なので安易な引用(つまりこれで分かったと思うこと)には注意が必要かなと。

ところで表紙の著者表記「橋爪大三郎×大澤真幸」なんですけど、これってボーイズラブ的には「タチ×ウ(くだらないので強制終了

2011年08月09日

名古屋、伊勢、京都

予定のないまま突入した夏休み、おうちにこもってたら気分がスパイラル降下。というわけであてどなく外出、当然暑くて疲労困憊。定番ばかりなので文字は少なめに。

■名古屋

6日夕方に到着。「リヨン」で一日中やってるモーニング。コーヒー頼むとついてくる温かい小倉サンド。小倉サンドだって!
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と、珍しいような気がしてたけど、要はあんパンだな。あんパン。

夕飯は「矢場とん」で味噌カツ丼。
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うまいわー、と思ったら地元民によると「あれは食べやすくアレンジしたもので、ヴァナキュラーな味噌カツはまたちょっと違う」とのことであった。

7日朝、栄駅の「コンパル」でモーニング。
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ここのホットサンド、ほんと好きだわー。あと、熱いコーヒーを自分で氷にぶっかけて作るアイスコーヒーも独特なお味でおいしい。

■伊勢神宮

近鉄でお伊勢参りに向かう。1時間40分。
車内広告。
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Mieken Keisatsukan Boshu、募集が58人ということらしい。警務部長、よくOKしたね、これ。

宇治山田駅。
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看板が赤福だらけ。不祥事の際は波紋が大きかったろうと推測します。

伊勢神宮近くで赤福氷。
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すんごい行列でしたが、回転が速いため意外にすぐにありつけました。
中にあんことお餅が埋まってます。うまいわ。これ。
氷とシロップの量、お餅の固さなど、すべて完成された製品と感じた。
おなかいっぱいになったので、地元民おすすめのカキフライは後ろ髪引かれる思いでパス。

伊勢神宮・外宮と内宮。
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森の中なので、超蒸し暑い。夏には向かねーわ。おしまい。

■京都

近鉄伊勢市駅から京都って、3時間くらいかかるんですね。超遠い。
忍者で有名な伊賀とか、毒ぶどう酒で有名な名張なんかを経て南から京都進入。

鴨川沿いで七夕やってた。
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川床がつくってありますね。
疲れたので早寝。

8日。
「スマート珈琲」で朝飯。
お店の入り口で豆を煎ってるので、すごくいいにおい。
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でもホットケーキとアイスコーヒーで1000円はたけーな。
地元だったら2度は行かない。

叡山電車で始発の出町柳から27分、貴船口へ。
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京都の中心部に比べると気温が10度も低い避暑地だという。
が、40度が30度になっても暑いことは暑い。所詮は夏である。
旭山動物園がいくら面白いっつっても所詮サーカスではなく動物園であるようなものである。

これがやってみたかった、川床で昼飯。
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川の上に座敷を作ってごはんを食べます。
ここは本当に涼しかった。風がひんやりしている。
懐石料理、7000円超。味?―まあ場所と経験の代金と思っておこう。

いわゆる貴船神社。
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水に浸けると文字が浮かび上がるおみくじ。
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末吉。まあよし。

降りてきて、先斗町「茶香房 長竹」で宇治氷+白玉トッピング。
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お茶の香りと甘みがちょうどよく、うだる暑さで参った体をよく冷やしてくれました。
が、1100円は高いだろ。

というわけで、結局いつものようにがしがし動いてどっぷり疲れる2泊3日でした。

旅の間に読んだ2冊

■高根正昭『創造の方法学』講談社現代新書、1979年。

いやー、これ多変量解析だからさー、
とか仕事相手に言われてもよく分かんなかったのが、なんとなく分かりましたw

人間や社会について考えるための方法論(学)って何やるにも大切だと思うんですけど、質的/量的研究、実験、参与観察、それらの条件や短所・長所って、ちゃんと習った覚えがない。行ってた大学では1、2年生用に「方法論基礎」っていう授業があったけど、そんなことやってたかな。
15年前に読んでおくべきだった。とてもわかりやすいし、方法論をきちんと勉強しなきゃオリジナルなものなんて作れないなっていうのがビシビシ伝わる。
著者は30年前に若くして亡くなってしまっていたようです。これアップデートしたり続編出したりしてほしかった。とても残念。

■小熊英二『増補改訂 日本という国』イースト・プレス、2011年。

冒頭、福沢諭吉の『学問のすすめ』はサルにも分かるよう書かれたというエピソードが紹介されてますが、著者は「この本もサルにも分かるように書いた」って言いたいんでは……

さておき、よりみちパン!セっていうシリーズの1冊です。明治と昭和と平成のニッポン―アジア・アメリカ関係がもんのすごくコンパクトにまとまってます。新幹線の京都→東京間で読み切るくらい。さっくりまとまりすぎてて「むむ?」っていう部分もあるけど、それはあえて疑問と議論を喚起するためのものだと思っておこう。
ただ、引用もとが示されてない引用多し。註いっぱいにはしたくないシリーズなのかもしんないけど、やっぱりどこから引っ張ってきた言葉かは書いとかないといかんのでは。

2011年08月01日

STSにうもん

■Sismondo, Sergio, An Introduction to Science and Technology Studies, West Sussex: Blackwell Publishing, 2010.

衆目の一致することっていうのは、たいてい意地悪な(?)人文・社会系の人たちの「それホントはちがうんだよー」というツッコミに晒される運命。(自然)科学はそうしたネタの宝庫でもあるらしく、「科学技術社会論(STS)」という一分野までできちゃったということで、その教科書がこの本。

客観的で普遍的な科学的知識、インパクトの証しとしての論文引用数、再現性が担保されてるとか、科学の世界の議論は公平・不偏だとか、まあそういうクリシェをひっくり返すか、少なくともその文脈依存性や社会的に構築されたもの性を示すため、ラボに実例に分け入っていく――そういうことをやってるようです。パラダイムやANT、観察の理論負荷性などの理論や、研究者コミュニティ、ジャーナル、政策決定といったフィールドの紹介に加えて、黄教授のスキャンダル、薬の治験をめぐる問題、チャレンジャー事故など豊富な事例が盛り込まれ、読む人を飽きさせない構成になってると思います。

STS=科学×(歴史+哲学+社会学+人類学)ってところでしょうか。そもそもが( )の中に入ってる学問の応用みたいな分野なのかもしれませんが、最後の章ではSTSの応用として、開発や投資に対するどんな示唆がありうるのか、考えてます。西洋からみれば科学・技術というのは、植民地を経営してきた軍事や資本の礎であり、アフリカや南米のローカル文化(あるいはローカル科学・技術)の土壌にどう根付かせ"発展"を促すかという、現在にもつながる切実な問題の核であり続けてきたのでしょう。こういう視点って、ちょっと日本から見ると新鮮に感じるところかもしれない。余談ですが、エジンバラ大にはまさに「科学・技術と国際開発」を冠したコースなんかもあるんですね。

ところでこの本、けっこう難しい単語も出てくるので辞書は必須。通勤電車でちょっとずつ読んでた弊管理人は、片手で持った状態で親指で操作できて、6000円くらいで買えてジーニアス大英和が入ってるこの電子辞書(wordtank S502)の威力を思い知りましたとさ。

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