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旅の間に読んだ2冊

■高根正昭『創造の方法学』講談社現代新書、1979年。

いやー、これ多変量解析だからさー、
とか仕事相手に言われてもよく分かんなかったのが、なんとなく分かりましたw

人間や社会について考えるための方法論(学)って何やるにも大切だと思うんですけど、質的/量的研究、実験、参与観察、それらの条件や短所・長所って、ちゃんと習った覚えがない。行ってた大学では1、2年生用に「方法論基礎」っていう授業があったけど、そんなことやってたかな。
15年前に読んでおくべきだった。とてもわかりやすいし、方法論をきちんと勉強しなきゃオリジナルなものなんて作れないなっていうのがビシビシ伝わる。
著者は30年前に若くして亡くなってしまっていたようです。これアップデートしたり続編出したりしてほしかった。とても残念。

■小熊英二『増補改訂 日本という国』イースト・プレス、2011年。

冒頭、福沢諭吉の『学問のすすめ』はサルにも分かるよう書かれたというエピソードが紹介されてますが、著者は「この本もサルにも分かるように書いた」って言いたいんでは……

さておき、よりみちパン!セっていうシリーズの1冊です。明治と昭和と平成のニッポン―アジア・アメリカ関係がもんのすごくコンパクトにまとまってます。新幹線の京都→東京間で読み切るくらい。さっくりまとまりすぎてて「むむ?」っていう部分もあるけど、それはあえて疑問と議論を喚起するためのものだと思っておこう。
ただ、引用もとが示されてない引用多し。註いっぱいにはしたくないシリーズなのかもしんないけど、やっぱりどこから引っ張ってきた言葉かは書いとかないといかんのでは。

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2011年08月09日 00:35に投稿されたエントリーのページです。

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