札幌アップデート
基本、待ちの仕事なのですが、なんか仕事来なさそうだなと思ったので木曜にマイルでチケットをとって、金曜から日曜まで札幌にいってきました。国内線の乗り方もちょっと変わっていて時の流れを感じた。
特に目的のない外出です。狸小路のホテルは羽田空港で出発直前に取った。2泊で13000円。インバウンドの影響が大きいところと、そうでもないところがあるのかな。
札幌駅から大通は風景が結構変わっていました。壊して作って、という無駄をまだやってる街。
夕飯はQuenelle(クネル)というフレンチのお店を予約してみました。
電話では「あまりお構いできませんけど」「料理が出るのに3時間くらいかかりますけど」と後ろ向きなワーディング。あと、誰に聞いてここに辿り着いたのか複数回聞かれました。「先日亡くなった知人に……」と回答。断りたかったのか、クレーマー対策か。
でも実際に行ってみると丁寧な対応で、何よりお料理は普通に出てきて激うまでした。
ホタテのソテーとリゾット、セップ茸のソース。まずいわけない。パンでソース全部ぬぐって食べました。ソテーも味・焼きとも絶妙でした。
エイとキャベツのシェリービネガーソース。周囲の迷惑になるので口に出さず心の中で叫んだ。長生きはするもんです。
デザートをいただく気はなかったしお腹もいい具合だったのですが、「これは頼んでおけ」と啓示があったのでミルフィーユ。heavenly...
初日夕飯にしてもうお釣りがきたような外出。亡知人の選球眼すごい。そして失われてしまったことが惜しまれてならない。
すすきのでちょっと飲んで退散。冷たい雨でした。
土曜。食べる、出す、カロリーを消費する、の循環型で持続可能な買い食い旅をモットーとするため弊管理人が入っているチェーンのジムで運動してから、欧風カレーKEN。
巨大だが中までちゃんと火が入ってるハンバーグが載った甘めのカレー。好みでした。肉汁どばー。
なおこの前後に弊管理人の見てる分野で急な仕事をすることになった某同僚が「聞いてない」とのたまったと会社から知らせがありましたが、前の日にメール送ってあるし、予定は何日も前から公表されてただろ、みたいなメールを書きかけましたが余計な罵詈雑言まで書きそうなのと、メシがまずくなるのでやめた。
札幌ファクトリーで夏用の服を買って宿にいったん戻り、夕暮れ前からやっている「とも恵寿司」へ。前日、旧知のバーで教えてもらったところです。
観光ではまず行かない「南郷13丁目」という駅から10分くらい歩いた、住宅街にぽつんとある寿司屋さんです。
特上1500円くらい。やす……うま……
カウンターで日本酒飲んでたら並びのおじさんたちに話しかけられました。開発の仕事で東京と北海道を往復しながら、2008年のG8サミットにも関わったというので政府か開発局の人かな?このお店はマスコミに出ないから口づてかたまたま誰かのSNSで見た人しか辿り着けないのだそうです。
ちょうど季節だということで、アイヌネギの巻物。くっさいけど頼んでよかった。
おじさんたちと楽しく話し、すすきのの飲み屋なども教えてもらいつつ辞しました。
中心部に戻ってバーへ。旧知の人たちの近況アップデートで驚いたり喜んだり。
30歳前後の3年間通い詰めたところですが、お客さんたちはもうほとんど知らない人たちになっていました。でも知ってる人たちは元気そうでよかったよかった。
日曜は朝、これも久しぶりの年下友人とモーニングしてから電車で白老へ。
2020年にオープンした「ウポポイ(民族共生象徴空間)」を見に行きます。
旧博物館も行ったんだけど、だいぶ様子が変わった気がする。ようやく晴れました。
国立博物館になって、公用語がアイヌ語となり、伝統芸能は映像・音響の凝ったシアターに収まった。旧博物館に比べていろんなことが「きれい」になったが、オーセンティックかどうかで議論もあるんじゃないかな、これ、という気がした。気がしただけなので後で調べてみる。上演が撮影禁止になってるのも単純にフラッシュ対策かとは思うが、ちょっと違うことも考えた。
図録ほしいなーと思っていたら、博物館の売店で去年出たという『最新アイヌ学入門』という本を発見したのでそれを買うことにしました。
ソフトクリームうまかった。
帰りの車窓。噴火湾と夕暮れは思わず撮っちゃう。
新千歳空港でラーメン食って帰途。
新宿に着いたら丸ノ内線の終電をギリギリ逃したので、総武線で帰りました。
急に決めた外出でしたが、思いのほか充実しました。札幌勤務を終えた後も何度か行ったはずだけど、ちょっと局面が変わって、アップデートしなきゃいけないことがたくさんありました。旧知の人たちが50代にさしかかって元気は意識しないと維持できなくなってきたのと、疫病を挟んで商売がだいぶドラスティックに入れ替わったのと、社会全体が少し疲れてきてるのと、まあその辺が原因なのではないか。ひょっとして札幌はもう暫く行かないかもしれないという出掛ける前の予感は外れで、結構またすぐ行こうなって気になりました。