マレー半島を雑に楽しむ(4日目)
宿でBBCを見ていると、Bersih4は結局、マハティールが駆けつけて応援したほかは特段の見るところもなく、予定通り真夜中に終わったようです。制御されたデモが一番権力にとって利が大きいということが当局に分かっていてこういう展開になったのだとしたら、結構すごいと思います。
どれくらい自律性があるか分からない現地テレビを見た限りでは、すっかり雰囲気は独立記念日に塗り替えられていて、街の窓窓には国旗が下がっています。日本でも古いおうちとかで祝日に日の丸を掲げるような、あれ。
本日はクアラルンプールを離れて、南東に約140キロのマラッカに向かいます。
TBSバスターミナルという、南に向かうバスが発着する巨大ターミナルまでは、空港行きの特急で7分くらい。確かこれも150円とかだったような気がします。
空港のLCCターミナルみたいで、とてもきれいです。
特に予約しないで行ったものの、朝8時に着いてあっさり8時半発のマラッカ行きの切符が取れました。300円。やっす!!
設備はだいたい日本の高速バスと一緒です。うとうとしているうちにマラッカの中央バスターミナルに着きました。
ブランチくらいな時間帯に小腹がすいたので、朝マックします。
卵とハムのラップ。ハムはチキンて言ってたかなー。トレイに敷いてある紙には「ハラールですからね!!」と書いてありました。
何を考えているのか、バスターミナルは街からかなり離れたところにあります。
30円で乗れる路線バスも出ていますが、下調べをしてこなかったので、どのバスに乗っていいか全く見当がつきません。仕方なくタクシー。
マラッカのタクシーはメーター制ではありません。450~600円の間で交渉成立したらまあいいとせよ、といくつかのサイトに書いてあったので交渉しましたが、ターミナル内にあるタクシーカウンターの親爺は600円の線を譲らないので、もうしょうがないということで妥協しました。
中心部のオランダ広場まで行くという約束で出発しましたが、ぼっろいタクシーのおっさんは街に近づくと、「今日は独立記念日で交通規制がかかったりしていて近付けないので、ここで降りろ。もう歩いてそんなにかからないから」と言い出しました。
「だめ、ちゃんと連れてけ」
「車動かねえ」
「(地図を示して)じゃあ今どこにいるか教えろ」
「(老眼か何かで)見えない」
「ふざけんな約束が違う」
「後ろの通りを5分でマラッカへようこそっていう看板があって、左に曲がれば着くから」
「おまえの訛は何言ってるかわかんねえゆっくり喋れ」
「後ろの、通りを、(略」
らちがあかないので600円投げつけて降りました。タクシー大嫌い。
マラッカへようこそ、というかインド人街へようこその看板。意外とすぐあった。
観光の中心らしいオランダ広場ってこんなところです。
街ごと世界文化遺産だそうです。観光地臭ぷんぷん。
友人が「行っておくべき。でも一度行けば十分」と言っていたので、1泊だけにしておきました。
まずは広場に隣接するザビエル教会とやら。
1849年築だそうです。
手を合わせるのは流儀が違うような気がしますw
お隣はマラッカ歴史博物館。1650年ごろ建てられた旧オランダ総督公邸・兼・市庁舎です。建物名はStadthuys。スタダイスとはなかなか読めないです。
マラッカ王国、ポルトガル、オランダ、イギリス、日本、イギリス、マラヤ連邦、マレーシア。
やっぱり侵略者の一部として登場する日本。
鄭和の部屋は英雄物語的な造りでした。
高校世界史でやったやった、と思ってwiki見たらムスリムの子で宦官出身なのにすっごい旅してる、この人。面白そう。そのうち1冊読もう。
高台に建っているので、見晴らしいいです。
博物館はマレーシア人150円、外国人300円。なんだとー!と少しむっとしたものの、歴史博物館の裏に文学、教育、行政の博物館があって盛りだくさんで、まあいいかと思い直した次第。
丘の上にあるのはザビエルの遺体が安置されていたというセントポール教会の廃墟、かな。
チェックインできる午後3時も近くなってきたので、オールドタウンに参ります。
左側に見えてる塔はモスクです。
1646年にできた道教のお寺(チェン・フーン・テン寺院)もあります。
ショップハウスといって、1階が店舗、2階が住居、鰻の寝床みたいに細長い建築がこの街の典型だそうです。その中の一つに入ってコーヒー飲みました。
やっぱり甘い。コーヒー(Kopi)にはOとCがあって「何これ?」と聞いたら、Oは茶色、Cはミルクだとのことでした。ミルクはどうやらコンデンスミルクらしい。
もう暑いしリュック重いしということで、3時ぎりぎりにチェックインします。
ホテル・プリ。
1822年築、1840年に華人のゴム園オーナー、タン・キム・センが買い取り、その後ホテルになったとのこと。
入るとこんな感じです。奥にフロントがあります。
なんと奥行き100m!!
お部屋は6000円。必要最低限だけど、いい感じだね~
窓から見えた緑は、中庭の植栽でした。
中庭からアクセスできる史料室。
こんな写真もあった。
日本はもともと東南アジアに自転車を輸出しており、これを利用してチャリに乗ってマレー半島をシンガポールまで南下していったという。「銀輪部隊」と呼ばれたそう。こんなん来たら「なんじゃこいつらーー!」と思いそう。
けっこう探検のしがいがある建物です。鯉のいる池つき吹き抜けも。
重い荷物を置いて、ジョンカー・ウォークという通りへお散歩に出ます。
純正豆腐水って何だろうな。
買い食いは、ドリアン入りのシュークリームみたいなやつ。一口で食えって。
くっせ!
そういえばホテルの入口には「ドリアン持ち込み禁止」とあった。
こんな自転車タクシーが音楽鳴らしながら通り過ぎていきます。
ちょっと恥ずかしくないかな。しかも夜になるとこうなります。
もう観光地はいいや。
汗まみれの下着を洗面台でお洗濯して寝ます。洗剤とピンチ持ってきてよかった。
それにしてもこの国は、ホテルにランドリー設備がないな。
夜にテレビをつけたら、独立記念の式典を盛大にやってました。
当地マラッカでも何かあったらしいけど、散歩した時間帯にはもう終わっていた模様。
つづく