ホテルの部屋の遮光カーテンが優秀なのと、涼しいので、8時間くらい寝て起きました。
ンコして始動します。便器横にあった謎の器具……

持ち手のところを強く握ると水が出ます。ムスリムの人がお尻を洗う用でしょう。
そりゃシャワートイレがイスラム圏で売れるわけだ。利用させていただきました。
最初は力加減と標的に当てるのが難しく、シャツの背中が濡れたりしました。
しかし、やはりお尻は水で洗いたいものです。有り難い。
JALの機内誌がちょうどクアラルンプール特集をしていて、エッグタルトのおいしいお店がホテル近くにあると書いてあったので、それを求めに出掛けました。
ザギンとは言っても、大通りからちょっと入るとこんな街。

地元の人が朝飯食ってます。
なんか見つからないので、それなりに人の入ってるお店に呼び込まれてみました。
醤油味っぽい汁で豚肉や野菜を煮込んだ「肉骨茶(バクテー)」が自慢らしいので、それと、サトウキビのドリンクを頼みました。

角煮と白菜とマッシュルームとかの鍋って感じ。うまいです。

お店はこんな。
ここに限らず、どこも建物の中は扇風機がいっぱい取り付けてありました。
北緯3度です。確かに暑いし汗もかくんだけど、東京の7月15日くらいって感じでしょうか。日陰で風があるとそんなでもないね、という。気化熱とクーラーの冷気を、風を回すことでうまく使っていると思いました。
四季のあるところから来てみると、1年中これじゃきついですが。
お腹も膨れたので、観光しますか。
お昼前に中央駅に出てみると、黄色いシャツの人たちが集まり始めています。

14時から翌30日の真夜中まで、市内中心部の独立広場など、国内で同時多発的にデモをやるとのことでした。Bersih(ブルシ)=「清潔」という意味の団体だそうです。Bersih4.0というので、これまでにも何度か抗議行動をしているのでしょう。選挙制度改革を訴えているという情報もありましたが、今回はどうも、ナジブ首相の個人口座に700万ドルという多額の資金が入ったという政治腐敗疑惑を追及しているようでした。
在マレーシア日本大使館のサイトでも注意喚起があったように、デモはどう暴発するか分からないので油断は禁物です。しかし事前に政府が着用を禁じた黄色いシャツもみんな着てるし、なんかお祭りっぽい感じでわさわさ楽しげだし、そんなに大事にならないんじゃないかな~などと思ってしまいました。
(結局、予定通りデモをやって、30日の深夜には終了して、31日の独立記念日は普通に式典が開かれてました。元首相のマハティールが会場に来て「ナジブを排除せよ」と刺激的なことを言っていたのをBBCで見てびっくりしましたが、その後マハティールは警察の事情聴取を受けたようです。訴追の可能性は低いとのことです。なんかゆるゆるですね)
中央駅から10分くらい歩いたところに国立博物館があって、そこに向かったのですが、太い道路が何本も通っていて、どうやって辿り着いたものやら分かりません。
道を聞いた人も「分からない」と言ったものの、なんと親切にも警察官のところまで行って行き方を聞いてくれました。「ハイウェイを横切っていくんだよ~」。そうなの???
そうだった。歩道ついてます。交通量がそんなにないから信号なしで横切れるけど、怖ーーー

(ひょっとしたらハイウェイじゃなくて、ただの太い国道だったかもしれない)
博物館であります。

展示はなんと地質時代から始まります。東南アジアのイスラム化とかマラッカ王国とか、高校世界史の難所の一つだったような気がしますが、とにかくいろんなところからいろんな人たちが来た様子が分かります。
当然、第2次大戦における日本の侵攻も1コーナー割いて扱われるわけです。

でもやっぱりこれがハイライトかな。

1957年、イギリスから独立の確約を得て帰ってきた初代首相となるトゥンク・アブドゥル・ラーマンがMerdeka!(ムルデカ=独立)と7回叫んだ場面。マレー、中国、インド系など多様な民族と文化と言語が溶けないままに混ざり合いながら「一つのマレーシア」を掲げる社会の原点。
次はちょっと歩いてイスラム美術館。

白と青が基調のきれいな建物です。

中もかなり広いです。

各地のモスクのミニチュアなど。

モスクの原型は、メディナにあったムハンマドのお家の離れで、柱廊式の玄関と階段、お祈りの方向を示すキブラと、ミナレット(塔)、ドームといったいくつかの基本要素を組み合わせた変奏といえるようです。中国とかインドとかに伝播して、現地の文化と混ざり合って様式が変わっていくのも興味深いです。

テンション上がります。

どうやら、弊管理人は細かくてごちゃごちゃしたデザインが好きみたいです。

あと、説明書きを見てると、ムハンマドやアッラーの名前の後に必ず花押みたいのついてますね。

医学などの学問もずいぶん進んだ。

では次は、すぐ近くにある国立モスクを見に行ってみましょう。

お祈りの時間帯でなければ、ビジター用の入口で名前を書いて靴を脱げば、誰でも入れます。

ただし半ズボンとかタンクトップとかの露出の多い服装をしている人は、入口で貸し出している服を着ないといけません。弊管理人は長ズボンに襟付きのシャツでそのままパスでした。

これがお祈りの部屋です。ご神体があるわけではないので、がらんとした広間という印象。
正面真ん中がマッカの方向です。方向が分かるスマホアプリもあるので外でも心配ないんだって。

特にその部屋でお祈りしなければならないということはないそうで、外でやってる人もいました。
モスクはいつも開放されているので、ムスリムが寝転がったり座ってぼーっとしたりと、リラックスする空間としても使われているとのことです。
「ところで寝たきりの病人とかどうすんの」と施設の人に聞いてみましたが、できる方法でやればいいんだそうです。

座ってる人たちはスマホいじってました。
そういえばこの国もやっぱりみんなスマホいじってます。

道すがらみた軍隊もタブレットでゲーム?に興じていた。デモ警戒ですかねえ。
モスクの外には屋台が立ってます。もちろんハラール。野菜たっぷりチキンハンバーガーを買って食べました。

一度ホテルに戻って、ブキッ・ビンタンのパビリオンというショッピングモールへ夕飯を食べに行きました。

なんか地元民自慢のモールらしく、何人かから「あそこ行った?」と聞かれました。
確かに高級ブランドとかが入った相当シャレオツなモールです。

しかし、こういう良いトコのモールはどこも似ていて、でっかい吹き抜けがあって、その周りをちっちゃいお店が取り囲むようにしています。ブランドはどこも似たり寄ったり。
あと、「ここは衣類のフロア、このあたりは雑貨」などとゾーン分けがされてないようで、ところどころに設置してあるディレクトリで探さないと、どういうジャンルのお店がどこにあるかが分かりにくいと感じました。
地下のフードコートも大規模できれい。台湾や韓国、香港料理もありました。
結局鉄板焼き食っちゃったけど。

あとなんかよくわかんないマンゴーのデザート。

満腹。22時に寝ます。いつもはこんなにうだうだ寝られないもんね。
つづく