■前回、蓋を開けてみればそこそこの点が取れていたものの、手応えの悪さに発憤して申し込んだ2回目が9月3、4日にありました。
2回目の今回に限ったことではないですが、朝の早いテストなのと、ちょうど仕事で非常にいやなことがあって参ってたころだったので、最初の聴くテストは頭がうまく働かないうちに過ぎてしまった感じがあります。もったいなかったです。読むのはまあちょぼちょぼ、書くのも準備したが結局あまり自信満々の出来にはならなかった。話すのは相変わらずトランス状態でぺらぺら話しましたが、振り返ってみるとあれを言っておけばこれを言っておけばと後悔の多いものになってしまいました。
いつもの通り、結果は2週間後の16日に出ます。
■さて、いずれにしてもこれでIELTSはおしまいにするつもりなので、今回は備忘録として「これくらいやれたらいいんじゃないか」と思える勉強の仕方をまとめて書いておきたいと思います(overallで6か6.5くらい取れる人用)。
ある程度スケジュールに追い立てられ、しかも間延びしない勉強期間というのは自分の場合、やはり1~1.5カ月かなあという感覚があります。その間にできることって、どれくらいか。
わりと忙しめで生活の不規則な勤め人なので、毎日3時間の勉強なんて無理です。というわけで、週に3-4日(土日+ウィークデーに1、2日)、1回1~1.5時間の勉強を想定しています。
0. 全体練習
(画像はAmazonに直リン。以下同じ)
CambridgeのIELTS 8。これに始まり、これに終わります。これだけは絶対に買ってやったほうがいい。なぜかといえば、IELTSのテスト自体を作っている人たちが作っている本だからです。
構成は4回分の模擬試験ですが、見た目は本物そのまま、難易度も一緒。事前にイメージを作っておくのにこれほどいいものはありません。
あと、数字や時間の表記、パーセンテージの表記や段落の作り方など、多肢選択だけでなく記述式の多いこの試験では解答例も大いに参考になります。読み込むべきです。
日本語の対策本で特にお勧めするものはありません。自分が使ったのはThe Japan Timesの「新セルフスタディIELTS完全攻略」で、これのいいところは読む、聴くのテストで何問くらい正解すると何点くらいになるのか、目安が書いてあることくらいですかね。
以下、上記に加えての各論。
1. 聴く
耳を慣らすのが目的なので、BBC WorldのPodcastを通勤のときにでも聴くのがよいのでは。
1回20分程度、すべて分かろうとしなくていいが、何の話かくらいは注意して聞き取る。
日本のニュースとは力点の置き方が違うので、ヨーロッパの関心はこのへんにあるんだなあと驚くことも多いと思います。
2. 読む
弊管理人の場合、仕事の中でわりと英文を読むことが多く、読むのも比較的速いほうだと思うので、特段の対策はなし。
あえて何か読むとすれば、何の分野でもいいので、大学の初学者用の教科書でも読んでいればいいのではないかと思います。日本語の教科書と違って、独学もできるように工夫して書かれているものがほとんどなので、嫌にならずに読むことはできると思います。
あとは自然科学系の新書(日本語)でも読んで、うとい分野の知識をつけるのもいいかもしれません。
3. 書く
MacmillanのImprove Your IELTS Writing Skillsを使いました。5.5の人を6に上げるくらいの想定で書かれた本のようです。
10課に分かれていて、必要な表現を勉強できます。だいたい所要時間は1課1時間ちょい。
図表を見て分析するTask1は特に、「上がり傾向です」「下がり傾向です」「とても増えてます」「やや減っています」「こちらではAですが、あちらではBです」「これと並んで、」「これとは逆に、」など、グラフを説明する言葉をいくつも用意する必要がありますが、逆にそういうののストックを持っているとほぼ自動的に作文ができるので、この本で養っておけば怯えなくてすむのではないか。
なにしろ、実際に手を動かすことが重要です。
使えそうな表現は裏紙にでも書き出して蓄積していき、本番前に会場に持って行って見直すとよい。
練習問題が各課についているので、それはきちんと回答を紙に書く。
解答例もちゃんと読む。
こんなあたりではないでしょうか。
ちなみに、IELTSの本ではありませんが、旺文社の「TOEFL ライティング問題100」は、こういうエッセイの「組み立て方」を1から10まで教えてくれ、自分なりのフォーマットを確立するのに大変いい本だと思っています。お題に沿って作文するTask2が不安ならこちらから始めると鉄板。
4. 話す
HarperCollinsのSpeaking for IELTSを使いました。
こちらは11課+模擬テスト。所要時間は30分~1時間。
喋ること自体の練習がいっぱいできるというのも利点ですが、それ以上にinterview testで出る可能性のあるトピック(旅、家族、天気、勉強、地元のこと、等々)を課ごとに取り上げていくので、必要なボキャブラリの確認と補充にいいと思います。あと、試験のコツ的なアドバイスもついてます。
いずれにせよ、声を出して喋ることが大事。あとは本番を「英国の人とたわいないおしゃべりをする」くらいに考え、でんと構えて迎えればいいのでは。
■さて余談、IELTSとTOEFLはどっちがなじみやすいかですが、
たいへん雑駁な(そして多分分かる人にしか分からない)比較をするとすれば、大学受験で「国公立の記述式のほうが安心する」感じの人はIELTS、「私立のマーク式のほうがかちっとしてていい」と思う人はTOEFLでいったらどうかと思います。
聴く、読むはどちらも難易度は変わらないと思いますが、タスクはTOEFLのほうが多い=疲れる、という印象です。逆に言うと、IELTSのほうが何かの弾みで問題を誤解したり重要な事柄を聞き逃したときに失点が大きいかもしれません。
書く試験は、IELTS=鉛筆で書く、TOEFL=タイプ、という大きな違いがあります。書き出す前に構成をかちっと決めて書いていける人はIELTSでいいでしょうが、最初に大まかな絵だけ描いておいて、あとは書きながら構成していく弊管理人のような人はTOEFLのほうが書いて消しをやりやすいと思います。あと、TOEFLは1問目は「読む+聴く」という要素も入るので、特に聴くのが苦手な人は書くのに必要な要素が全て目の前に示されるIELTSのほうがやりやすいと思う。
話す試験は、IELTS=対面でインタビュー、TOEFL=画面のカウントダウンを見ながらマイクに向かって喋るという、これまた大きな違いがあります。弊管理人のように人の顔色を窺いながら、またつまったり間を開けたり、言い直したりしながら喋るタイプは、圧倒的にIELTSのほうが向いていると思います。
内容は、IELTS=日常のトピックで雑談っぽい、TOEFL=基本的に与えられた素材を聴いたり読んだりして、その内容を要約するなど。引き出しの多い人はIELTS、インプットを整理するのが上手い人はTOEFL。
というわけで、自分のタイプを見極めて、もしTOEFLで点が伸びないということがあればIELTSを一度試してみる価値はあると思います。
ざっと対応させると、
IELTS 6.0=TOEFL-iBT 22 total 90
IELTS 6.5=TOEFL-iBT 23 total 97-100
IELTS 7.5=TOEFL-iBT 25 total 106-108
IELTS 8.5=TOEFL-iBT 28 total 112-114
といった具合かなと感じてます。これは、実際にどこかの学校に出願しようとするとき、TOEFLのスコアで基準を満たそうとするほうがIELTSでクリアするより多少難しいと感じている弊管理人の感覚です。