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2011年09月 アーカイブ

2011年09月25日

食べた話2題

■城南地区を中心に展開している「ステーキハウス B&M(ビーエム)」。
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連れて行っていただきました。
あまり来ない地域なので色々食べてみようと、ハンバーグとステーキのセットを頼みました。
ガーリック風味のソースも、肉もうまい。ハンバーグもふっくらめでちゃんと作ってます。満足。

■上野桜木「カヤバ珈琲」。
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コーヒーと、ブラックベリーチョコケーキを食しました。
大正時代にオープンして70年もやっていた喫茶店、閉店後にNPOなどが引き継いで一昨年に再開したとのこと。
街道を往来する車や人を眺めながらレトロな喫茶店でお茶を飲む感じ。手作りのケーキも、ソースの酸味とチョコの苦みと甘みがコーヒーにとても合ってうまかったです。

9月に入って、たいへん調子が悪い。
こういうときに大事な案件の意思決定をしたり、頭を使う仕事を引き受けたりするのはとても危険。でもあまり先延ばしにもできないことが多いので、早く脱することができればと思っています。

2011年09月19日

すごい実験

多田将『すごい実験―高校生にもわかる素粒子物理の最前線』イースト・プレス、2011年。

何はともあれ、上の筆者名に貼ったリンクから、ご尊顔を拝んでいただきたい。
この本のカバーが真っ黄色なわけがわかる気がしまいか。

終わりました?では本題に。
ニュートリノっていうとなんか地方都市の街外れにある、無駄にイタリア風な(?)装飾を施したラブホっぽい名前だけど、今年の初夏に(局地的に)話題になったニュースの主役だ。物質を構成する、今のところ分かっている中で最も小さい粒子。

茨城県東海村にある巨大な実験施設でこの粒子をすんごい数作って、ぎゅんぎゅん回しながら加速し、どかんと打ち出す。で、これはものすごく小さいのでまっすぐ地中を通り抜けて、295km離れた岐阜県神岡町にある「スーパーカミオカンデ」を通るんですね。そこでキャッチしてみたら、どうも飛んでる途中で一部、変身しちゃったやつがいたらしい。
ニュートリノには電子、ミュー、タウの3種類があって、今回はミューが(ひょっとしたら途中でタウになって、それから)電子にかわっていたという「兆候」があった。今まで変身するということは分かっていたけれども、ミューが電子になるっていうのは具体的には観測されていなかったので、これはすごい、「兆候」よりもっと確実な「証明された」というレベルまでデータが蓄積すればノーベル賞も!ということになった。これが標記「すごい実験」。

そう言われるとなんかすごいんだけど、どうすごいの?をちゃんと知ろうとすると、素粒子ってなんなのか、素粒子ってどういう性質を持っているのか、それを使った実験ってどういう原理でやってるのか、謎が解けると何が分かるのか、などフツーの人たちが引っかかるいろんなことを解説しなければいけない。それを300ページ余りかけてわかりやすーく講義してくれるのがこの本。今年初めに高校生向けに行われた講義の記録をもとにしていて、図(マンガ)もいっぱいつけてくれているのがパワポ脳にはうれしいです。今まで断片的に聞いていたいろんな言葉が整理されていくのが楽しくて、丸1日で読んだ。

直近に読んだ「でっかいほう(宇宙)」の物理の話とうってかわって、今度は「ちっこいほう(素粒子)」の話。しかし、出てくる単語は驚くほど共通しているんだな。つまり両極限はつながってる。陳腐な連想ですが、よく物理のイロハのイを語るときに出てくるグラショウの「ウロボロスの蛇」の図があらためて思い出されます。

2011年09月17日

インフレーション宇宙論

■佐藤勝彦『インフレーション宇宙論』講談社、2010年。

久しぶりの科学読書。

誕生から137億年。いま宇宙が膨張し続けているということは、さかのぼってみれば始まりは密度と温度が無限に高い1点から始まったってことでしょう。でも、こんな点は物理学の範疇を超えてしまうような存在だ(他にもいくつか不都合がある)。そういう神の領域みたいなのを作るのではなく、なんとか徹頭徹尾、物理学の言葉で説明できないかということで出てきたのが、筆者が80年代に提唱したインフレーション理論。いまではいろんな改良が加えられつつ、宇宙の創生を説明するための標準的な理論になっているらしい。

無の状態から、非常に小さい確率ではあったけれど、ものすごく高いエネルギーをぎゅっと詰め込まれた宇宙が「ぽこっ」と生まれる。そのエネルギーは斥力を持っているので、ほどなく急激に膨張する(「ぽこっ」の10のマイナス36乗秒後から指数関数的に膨らむ=インフレーション)とともに、エネルギーがあらかた熱に変換されてアツアツになる。そのあとは膨張とともに冷却が進み、その過程でガスが凝縮して銀河や銀河団が生まれてくるという。
この「無からぽこっと」の部分がなんとも変な感じなのですが、量子論の考えではそういうことがあるっていうんだから、素人は「そうなんだー」というしかない。

そして(筆者は、予測には証拠がないので科学ではないともいえると言いますが)10の100乗年後までには銀河もブラックホールも蒸発してしまい、冷たくて味気ない宇宙になっているのではないかというシナリオさえ出てくる。そうならない可能性もあるみたいだけど。

理論屋の天才がひねった「こうすればいろんなことが無理なく説明できる」という計算結果を、実証屋が職人技で「そうね、それにはこんな証拠があるね」と援護射撃する、物理学の華麗な分業。ここ100年の宇宙(創生)論の発展がサクッと描かれています。カルチャーセンターでしゃべった内容をもとにした、とても平易な文章です。

2011年09月16日

IELTS(2回目)結果

9月3、4日に受けたIELTSの結果が出てました。

聞く listening 7.5
読む reading 9.0
書く writing 7.0
話す speaking 7.0

総合で overall 7.5

頭がぼーっとした中で始まっちゃった聞くパートがやっぱりできてなかったですね。前回の8.5から1.0も下がりました。でも7.5で踏みとどまってよかったという思いもあります。

エンジンかかってきた読むパートは驚きの満点。確かに分かんない設問はありませんでしたし、見直す時間も結構取れたので余裕を持って終えられましたが、これだけできると気持ちいいね。

書くのはとりあえず上がってよかった。前回の反省が生きた感じがします。実はわりと偏った意見を書いたので心配してましたが、これはこれくらい。もう0.5高くてもよかったと思うけど。

話すのは残念、下がってしまいました。でも前回の7.5がちょっとできすぎな感じだったので、誤差の範囲かなあ。今回振り返って、最も遺憾だったのがこのパート。ぺらぺらしゃべったけど、ほとんどクズみたいなこと言ってたのがわかりましたし、仕方ないです。

総合は結局、前回と一緒です。1カ月ちょっとで英語の総合力はそう変わらないとすれば、スコアが乱高下しないというのは、まあよく練られた試験だってことなんでしょうね。
このテストは、もし実際にどこかの教育機関への出願に使うとすれば、なるべく極端にできてないパートがないほうがいいので、その面ではすこーし前回(最低は書くやつの6.0)から改善したといえるかも。

というわけでこのテストはこれで卒業です。べべん

2011年09月10日

思想地図β2

■東浩紀編『思想地図β Vol.2』コンテクチュアズ、2011年。

考えるのが仕事の人が、本気出してものを書くと、やっぱりよい。

2011年09月04日

IELTS(2回目)と勉強法など

前回、蓋を開けてみればそこそこの点が取れていたものの、手応えの悪さに発憤して申し込んだ2回目が9月3、4日にありました。

2回目の今回に限ったことではないですが、朝の早いテストなのと、ちょうど仕事で非常にいやなことがあって参ってたころだったので、最初の聴くテストは頭がうまく働かないうちに過ぎてしまった感じがあります。もったいなかったです。読むのはまあちょぼちょぼ、書くのも準備したが結局あまり自信満々の出来にはならなかった。話すのは相変わらずトランス状態でぺらぺら話しましたが、振り返ってみるとあれを言っておけばこれを言っておけばと後悔の多いものになってしまいました。

いつもの通り、結果は2週間後の16日に出ます。

■さて、いずれにしてもこれでIELTSはおしまいにするつもりなので、今回は備忘録として「これくらいやれたらいいんじゃないか」と思える勉強の仕方をまとめて書いておきたいと思います(overallで6か6.5くらい取れる人用)。

ある程度スケジュールに追い立てられ、しかも間延びしない勉強期間というのは自分の場合、やはり1~1.5カ月かなあという感覚があります。その間にできることって、どれくらいか。

わりと忙しめで生活の不規則な勤め人なので、毎日3時間の勉強なんて無理です。というわけで、週に3-4日(土日+ウィークデーに1、2日)、1回1~1.5時間の勉強を想定しています。

0. 全体練習


(画像はAmazonに直リン。以下同じ)

CambridgeのIELTS 8。これに始まり、これに終わります。これだけは絶対に買ってやったほうがいい。なぜかといえば、IELTSのテスト自体を作っている人たちが作っている本だからです。
構成は4回分の模擬試験ですが、見た目は本物そのまま、難易度も一緒。事前にイメージを作っておくのにこれほどいいものはありません。
あと、数字や時間の表記、パーセンテージの表記や段落の作り方など、多肢選択だけでなく記述式の多いこの試験では解答例も大いに参考になります。読み込むべきです。

日本語の対策本で特にお勧めするものはありません。自分が使ったのはThe Japan Timesの「新セルフスタディIELTS完全攻略」で、これのいいところは読む、聴くのテストで何問くらい正解すると何点くらいになるのか、目安が書いてあることくらいですかね。

以下、上記に加えての各論。

1. 聴く

耳を慣らすのが目的なので、BBC WorldのPodcastを通勤のときにでも聴くのがよいのでは。
1回20分程度、すべて分かろうとしなくていいが、何の話かくらいは注意して聞き取る。
日本のニュースとは力点の置き方が違うので、ヨーロッパの関心はこのへんにあるんだなあと驚くことも多いと思います。

2. 読む

弊管理人の場合、仕事の中でわりと英文を読むことが多く、読むのも比較的速いほうだと思うので、特段の対策はなし。
あえて何か読むとすれば、何の分野でもいいので、大学の初学者用の教科書でも読んでいればいいのではないかと思います。日本語の教科書と違って、独学もできるように工夫して書かれているものがほとんどなので、嫌にならずに読むことはできると思います。
あとは自然科学系の新書(日本語)でも読んで、うとい分野の知識をつけるのもいいかもしれません。

3. 書く


MacmillanのImprove Your IELTS Writing Skillsを使いました。5.5の人を6に上げるくらいの想定で書かれた本のようです。

10課に分かれていて、必要な表現を勉強できます。だいたい所要時間は1課1時間ちょい。
図表を見て分析するTask1は特に、「上がり傾向です」「下がり傾向です」「とても増えてます」「やや減っています」「こちらではAですが、あちらではBです」「これと並んで、」「これとは逆に、」など、グラフを説明する言葉をいくつも用意する必要がありますが、逆にそういうののストックを持っているとほぼ自動的に作文ができるので、この本で養っておけば怯えなくてすむのではないか。

なにしろ、実際に手を動かすことが重要です。
使えそうな表現は裏紙にでも書き出して蓄積していき、本番前に会場に持って行って見直すとよい。
練習問題が各課についているので、それはきちんと回答を紙に書く。
解答例もちゃんと読む。
こんなあたりではないでしょうか。

ちなみに、IELTSの本ではありませんが、旺文社の「TOEFL ライティング問題100」は、こういうエッセイの「組み立て方」を1から10まで教えてくれ、自分なりのフォーマットを確立するのに大変いい本だと思っています。お題に沿って作文するTask2が不安ならこちらから始めると鉄板。

4. 話す


HarperCollinsのSpeaking for IELTSを使いました。
こちらは11課+模擬テスト。所要時間は30分~1時間。
喋ること自体の練習がいっぱいできるというのも利点ですが、それ以上にinterview testで出る可能性のあるトピック(旅、家族、天気、勉強、地元のこと、等々)を課ごとに取り上げていくので、必要なボキャブラリの確認と補充にいいと思います。あと、試験のコツ的なアドバイスもついてます。

いずれにせよ、声を出して喋ることが大事。あとは本番を「英国の人とたわいないおしゃべりをする」くらいに考え、でんと構えて迎えればいいのでは。

■さて余談、IELTSとTOEFLはどっちがなじみやすいかですが、

たいへん雑駁な(そして多分分かる人にしか分からない)比較をするとすれば、大学受験で「国公立の記述式のほうが安心する」感じの人はIELTS、「私立のマーク式のほうがかちっとしてていい」と思う人はTOEFLでいったらどうかと思います。

聴く、読むはどちらも難易度は変わらないと思いますが、タスクはTOEFLのほうが多い=疲れる、という印象です。逆に言うと、IELTSのほうが何かの弾みで問題を誤解したり重要な事柄を聞き逃したときに失点が大きいかもしれません。

書く試験は、IELTS=鉛筆で書く、TOEFL=タイプ、という大きな違いがあります。書き出す前に構成をかちっと決めて書いていける人はIELTSでいいでしょうが、最初に大まかな絵だけ描いておいて、あとは書きながら構成していく弊管理人のような人はTOEFLのほうが書いて消しをやりやすいと思います。あと、TOEFLは1問目は「読む+聴く」という要素も入るので、特に聴くのが苦手な人は書くのに必要な要素が全て目の前に示されるIELTSのほうがやりやすいと思う。

話す試験は、IELTS=対面でインタビュー、TOEFL=画面のカウントダウンを見ながらマイクに向かって喋るという、これまた大きな違いがあります。弊管理人のように人の顔色を窺いながら、またつまったり間を開けたり、言い直したりしながら喋るタイプは、圧倒的にIELTSのほうが向いていると思います。
内容は、IELTS=日常のトピックで雑談っぽい、TOEFL=基本的に与えられた素材を聴いたり読んだりして、その内容を要約するなど。引き出しの多い人はIELTS、インプットを整理するのが上手い人はTOEFL。

というわけで、自分のタイプを見極めて、もしTOEFLで点が伸びないということがあればIELTSを一度試してみる価値はあると思います。
ざっと対応させると、
IELTS 6.0=TOEFL-iBT 22 total 90
IELTS 6.5=TOEFL-iBT 23 total 97-100
IELTS 7.5=TOEFL-iBT 25 total 106-108
IELTS 8.5=TOEFL-iBT 28 total 112-114
といった具合かなと感じてます。これは、実際にどこかの学校に出願しようとするとき、TOEFLのスコアで基準を満たそうとするほうがIELTSでクリアするより多少難しいと感じている弊管理人の感覚です。

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