転勤直前にキッツイ仕事がいくつか飛び込んできましたが、むりやり着地させて休みに入りました。
ツーリングに来て気に入って転勤願いを出した北海道。
原点に戻ってバイクでこれまで行っていないポイント、それから思い出のポイントをいくつか回ってさようならです。
3年3ヶ月の間に札幌から転勤されてしまった仕事先にさようならするのも目的です。
■7月22日(水)
札幌→北竜町のひまわり畑→愛別町・協和温泉
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ほんとは21日から行くはずだったのですが、天気が悪そうだというので1日ずらしました。
昼前にもそもそと出発。
道央道札幌ICから北上。久しぶりのバイクです。
車とは何が違うかって、やはり解放感と、匂い。
敷きたてのアスファルトの、牛糞の、雨の、草の、林の匂い。
まだ見たことのなかった北竜町のひまわり畑に立ち寄りました。
100円でレンタサイクルを借りてGO!
すごいでしょう。写真のマジック。
見渡す限りのひまわりに見えますが、実際はまあ、ひまわりがたくさん植わってる畑が何枚かある感じ。咲いてるのは半分くらいだったかなー
けっこう寒いです。
札幌出たときは23度、旭川を過ぎると16度になってました。
今日のお宿は旭川の北にある愛別町、協和温泉。
森に飲み込まれそうな建物。
温泉は冷たい源泉にお湯を混ぜて、一人用の小さな浴槽に注いでいます。
源泉を飲んでみましたが炭酸水みたい。
愛別町の名産がきのこだとかで、夕飯はきのこづくし。
とてもおいしかったです。まいたけのバター炒めがよかったなー
■7月23日(木)
愛別町→オロロンライン→稚内市
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さらに北上。
これまで行ったことのなかった士別市を通ってみます。
霧立峠を通って日本海側に出ようと思ったのに、曲がり損ねて名寄まで行ってしまったので、音威子府村から中川町を通って日本海側の遠別町に出ました。
音威子府って、07年にあった食肉偽装をやらかした苫小牧の「ミートホープ」社長(詐欺罪で懲役4年確定)の出身地ですね。中川は林業の町。
天塩町の道の駅に寄ってから、何度通っても飽きない、オロロンライン。
天塩川を渡って巨大な風車の列に出ると、ああ最果てにさしかかったなあという実感がわいてきます。
ガードレールも電柱もない直線の道、横にはサロベツ原野が広がり、抜海に近づいてくると植生まで変わってきます。
晴れていれば左手の海の向こうに利尻富士が見えるはずだったのですが、あいにくの天気で叶わず。
稚内着。弱い霧雨が降る中でしたが、ノシャップ岬近くの「漁師の店」で昼食です。
元気なおばちゃんたちが切り盛りしてます。
店頭に並んでる生魚や干物などからいくつか選んで、それを定食にしてもらう形式。
あわびのバター焼き、300円。
ほっけの干物、確か250円だったような。
テーブルに置いてあるロースターで自分で焼いて食べました。
これらももちろんうまかったんですが、セットにすると出てくるホタテの味噌汁が激ウマでした!
あと、軽く防波堤ドーム。
夜にはお世話になった方と会って一杯。
寒い寒い稚内の夜は暮れて……
■7月24日(金)
稚内市→宗谷丘陵→遠軽町・瀬戸瀬温泉
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天気予報が毎日ころころ変わって全然当てにならないので、とりあえず朝のニュースで行き先を決めます。
どうも道央は雨の様子。というわけで、宗谷丘陵をまわって、オホーツク沿いに行けるところまで行ってみようと、宿を予約せずに出発しました。
これまでは宗谷岬に立ち寄るためあまりディープに丘陵を歩いていなかったのですが、今回は天気も悪いことですし、見晴らしの期待できない宗谷岬はパスして丘陵経由でオホーツク海側に出てしまおうと走ってみました。
丘陵にも発電用風車が林立しています。
空が青いともっときれいに白い風車が映えたはず。
でも、うねうね続く丘に風車、独特の景色を堪能しました。
道道は東浦地区に出る前1キロ程度がまだ舗装されてませんでした。
2012年までかけて全線舗装するそうです。
オホーツク海に出ると、12―14度程度。寒い!すごく寒い!
念のためにと持ってきたオーバーパンツを着けても、時々止まらないと堪えられないほど。
枝幸町を過ぎたあたりで音を上げて、「今日はこれくらいだろう」ということで遠軽町に宿をとりました。
制限速度遵守で(スピードを上げると寒いから)紋別市まで出ると、道の向こうに巨大なカニ爪が!
これ、やってみたかった!!
友人の写真で見てうらやましかったんですよねー。
そこにいたライダーさんに撮ってもらったら上が切れてしまいました……(でもありがとう!!)
紋別を過ぎると急に暖かくなってきました。これだったら網走の向こうまで行けちゃったかな?と思いつつ、瀬戸瀬温泉に向かいました。
自衛隊の駐屯地があるおかげでか、周囲の町の寂れ方とは全然違ってそのへんの中規模都市の郊外かと思うほどコンビニやレストランや病院やらが建ち並ぶ遠軽町の中心部を抜け、山道をうねうね辿ったところにあります。
ここは1泊3675円。そのかわり地上波TVも携帯の電波も通じない上に食事はつきません。
というわけで町外れのコンビニで食料を買い込み、投宿。
超オールドファッションな建物!
風呂もオールドファッション!
でもいいお湯でした。源泉掛け流し。加水も加温もしてないそうです。
夕方は地元の人たちが次々と訪れていました。
夜になると私ふくめ2組しかいない宿泊客が独占。
ひょうたん型の風呂は14-15人くらい入れる意外に大きなもの。
ちょっと泳いだりしてみました(笑)
途中の興部町で立ち寄った「ノースプレインファーム」で買ったバタースカッチ(525円)を食べながら一服です。うまい。地味にうまい。バターも生クリームもいいの使ってるのかなあ。
ちなみにこのノースプレインファーム、元祖生キャラメルのメーカーです。某・金の匂いのする農場のほうが有名になっちゃいましたけど。
■7月25日(土)
瀬戸瀬温泉→札幌市
結局、朝の天気予報では週末ずっと天気が悪いようなので、すたこら帰ることにしました。
6時に起きて最後にもう一回風呂に入って、合羽とブーツカバーと炊事用ゴム手で完全雨対策!
8時前に宿を出て300キロ一気走り、13時過ぎに帰り着きました。
国道333号、白滝近辺。垂れ込めた低い雲、麦秋、じゃがいもの花、そばの花、ぽつんと建つ小屋。なんてことない風景が延々続きますが、これでいいし、これがいいんです。
4日間で走行1050キロ。新しいバイクの慣らしが一気に終わってしまいました。