何がというわけでもなく、もやもやした思いを抱えながら不要不急の外出。金曜から月曜まで休みにしてあったのですが、金曜はどこも雨だったのと、面倒みるべき若手ちゃんの仕事が2本あったので、在宅でこなしたりとだらだらしてました。結局、土曜早朝から日曜深夜までのお出かけとなりました。金曜夜に洗濯したら財布も洗ってしまい、焦った。カード類はとりあえず無事でした。
マイルで伊丹→福岡。片道7500かかるところ、何かのキャンペーンで4500で済んだ。呼ばれているということにしました。6時起き、8時発、9時過ぎには福岡。姪浜まで行ってカーシェアで唐津まで。「七ツ釜」を目指しました。
あ、いきなり海きれい……
これはいい柱状節理。
北アイルランドのジャイアンツ・コーズウェイを思い出します。
天気予報をずっと見ていて、西から晴れてくるだろうと思って西に行ったら晴れました。関東は土砂降りだったようです。
呼子にも寄りましたが、特段ナマのイカが食べたいわけではなかったので地元調理のお弁当を買って車の中で食べました。小ぶりのイカほぼ一杯の煮付けと、あと蕗の煮物がおいしかったのでこれでよし。実はなんてことない感じで置いてあったお寿司もうまかった。
玄海原発も。いいとこや。ほとんど人のいないPR館から。
PR館の展示の入り口。今はコストやベースロードとかではなく、非化石電源としてのアピールが一番に来るんですね。
なんか最近こんな風景ばっかり見ている気がしますが、棚田。菜の花がきれいでした。これ菜の花を栽培してるのか、それとも生えちゃってるだけなのか。
このあと、不安定な三脚で自撮りしたら倒れて、カメラを地面に落下させてしまい、萎えた。
いろは島展望台。こういうのもこの1年よく見た風景。どこに行っても人がいないのでゆっくりできていいです。
お出かけは車も電車も好きですが利点は違っており、車は運転に気を取られるので考えなくていいということ、電車はいろいろ考える時間が取れるということ。
1時間半くらいのドライブで福岡に戻り、ごまさば食って早々に寝ました。
* * *
日曜は6時前に起きて、博多港から8時発のジェットフォイルで壱岐に行きました。
船内でちょっと寝てすっきり。港の観光案内所で電動アシスト自転車を借りたところで、担当のおねえさんが「一応電気製品なので、雨が降ったらどこかの軒下に入ってくださいね」というので「天気予報は晴れじゃなかったでしたっけ」と聞いたら「でも雲が厚いので」とのお答え。
その直後から雨が降り、雲が通り過ぎるまで1時間半、フェリーターミナルで本を読みながら時間を潰すことになりました。予報を見て空を見ないって愚かですね。
そのあとは晴れた。
10キロくらい走って、小島神社に着きました。
参道が水没していたので写真とってしばらく眺めておしまい。
そのあと、近くの「はらほげ地蔵」に。
どういう意味があるかよく分かっていないものの、水難事故にあった海女さんの追悼ではないかとのこと。
近くの「はらほげ食堂」でうにめしを食べました。
うには季節じゃないのと、ナマで食べたいかというとそうでもないのでこれで全然満足。さざえの壺焼きも海の香りがしておいしかったです。
そして、特に行く予定ではなかったがついでに行った左京鼻。
波の音を聞きながら見とれていました。
帰りにひょっとして?と思って小島神社に寄ったら、潮が引いて参道ができていました。
島の裏に回ると登り口があって、ちょっと登ったところに神社があるので「平穏無事」をお願いしてきました。
参道にミニチュアもあった。
で、またえっちら自転車をこいで「壱岐市立一支国博物館」へ。
この変な建物、見たかったんですよね。って黒川紀章の遺作らしい!(帰宅してから知った)
飛び出てるのが4階の展望室で、ここから魏志倭人伝にも出てくる「一支国」の中心地・原の辻遺跡とその周辺の平野が一望できます。
遺跡には建物がいくつか復元されていたので、それをちらっと見て16時過ぎに港に戻りました。
こいだのは25キロくらいでしょうか。結構なアップダウンがあったけど、電動アシストだとそんな疲れないですね。日焼け止めを塗っていったのでひりひりしませんでした。
堪能しました。「猿岩」を見たり、温泉に入って日焼け止めを落としたりしたかったんだけど、時間がなかったのがちょい残念です。雨上がり待ちの1時間半がなければ温泉くらいは入れたかもしれない。
ジェットフォイルで博多に戻り、駅の「しんしん」でラーメンとチャーハン食って満足。このお店は知っていたわけではなく、通りかかったら列ができていたので並んでみただけ。急がない旅のいいところです。
帰りは山陽新幹線で2時間40分。前日までに買うと半額になる切符をとってあったので、7600円くらいで帰れました。
何がというわけではなくもやもやした気持ちはそのままでしたが、行ってよかった。
そしてしばらくは近場でいいかなというくらい遠出欲は満たされたかも。
なお休みの終わりには(1)リフレッシュしたので休み明けは笑顔で仕事できそう(2)休み明けが来ないでほしい、という2パターンがあり、今回は(2)です。
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■森安孝夫『シルクロード世界史』講談社、2020年。
ウズベキスタンに行ってから中央ユーラシアおもしろい!と思っていたのに、しばらく海外旅行ができない世の中になってしまいました。旅情を誘う本として手に取ったのがこちら。
高校世界史の中でもとりわけ暗記が大変だったこの地域の歴史が少ーし整理された。ソグド人とマニ教という、どちらもそれ自体は歴史の中に消えてしまった民族や宗教が及ぼした影響の大きさと、西欧・中国中心史観を転換し、それらが中央ユーラシアの「周辺」に見せる話運びが印象深かったです。次はクチャまで行ってみたい。