■仲正昌樹『いまこそハイエクに学べ』春秋社、2011年。
なんとなくハイエクがどういう人かくらいは知っておいたほうがいいと思っていて、新書ならばと松原隆一郎『ケインズとハイエク』を買ってみたのですが、50ページほどで挫折。こんなときは、仲正氏の本なら大丈夫だろうということでスイッチしました。松原本にはケインズやハイエクが書いた文章をちょっと読んでから戻ってこようと思います。
保守的でない伝統主義というか――ある人間集団において歴史的に形成されてきた秩序(自生的秩序)による制約を最小限に受けながら、個人たちが営む活動が、秩序そのものをアップデートしていく。そういうゲームのルール設定をハイエクは擁護する。
その敵は、例えば社会主義のように「あるべき社会の形」というゴールをまず設定し、それに向けて統制をかけていくような考え方ということになるだろう。人は善い社会とは何かを的確に構想できるほど賢くないからだ。
そんな印象を受けましたが、どうでしょ。
読むのにけっこう時間がかかりました。ちょっとこのかん忙しかったこともありますが、なによりこの本にはいろんなことが書いてあるので。この本を読んで、やっぱり『自由の条件』読みたい、と思いましたが、お高いのな。ちょっと考える。
あ、そうそう、3刷を読みましたが、誤字脱字多すぎです。