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2011年07月 アーカイブ

2011年07月29日

浮上するかどうか

実は弊管理人の7月はアイドリングを決め込んでいました。

ひとつは環境的な要因で、震災発生以来続いていた日々に追われる情勢が少し落ち着いてきて、月あたまのちょっと大きな仕事を過ぎてからは少しメインの仕事からのフェイドアウトが可能な状況になっていたこと。

もうひとつは身体的な要因で、ほぼ同じことなのですが、震災発生以来続いていた日々に追われる情勢が少し落ち着いてくるのと同調してか、考え疲れた頭が考えるのを拒否するようになっていたこと。

で、ここへきて8月になったら少しまた浮上しようかなと思い始めました。
3日から9日まで夏休みをとってあるのですが、まだどこに行くかは決めてない。というか、どこかへ行かなければいけない気がずっとしている状態がなんか嫌。いっそ近辺で浮上に向けた情報収集でもしていようかしらと思っているくらい。さてどうしよう。なんとなく、今のご時世そこを訪れないとものを言うことが許されない的な空気のある東北へ向かうのもありかもという気も。

2011年07月22日

IELTSの結果

9、10日に初めて受けたIELTSの結果がウェブ上で見られるようになってました。

  listening 聞く 8.5
  reading 読む 8.5
  writing 書く 6.0
  speaking 話す 7.5

  overall 全体の平均で 7.5

IELTSのスコアリングってあまり馴染みがないのですが、聞く、読む、書く、話すの各テストごとが0.5点刻みで9点満点、それを平均して四捨五入(だっけ?)したのがオーバーオールスコア。7点でだいたいTOEFLでいうところの600点(PBT)、100点(iBT)くらいですかねえ。

聞くのと読むのは、満点は無理だったけど8くらいかなーと思っていたのがほぼ当たった。

書くのはやっぱり語数不足が致命的にスコアを下げた感がありますが、6に乗ったのは奇跡かと思います。語数不足をやらかしたのが相対的に比重の低いtask1という問題だったことも救いだったかもしれません。予想は5~5.5だったので、まあほんとに甘くつけていただいてありがとうという。

話すのは意外にいい点が取れたという感じ。非常に意外。予想は4.5とか5とかかなあというところだった。去年の同じ週末に受けたTOEFLはベシャリが足を引っ張りましたが(それにしても弊管理人はなんで7月になると英語の試験を受けるのか)、やっぱりマイクにむかって話すのよりは人とおしゃべりする形式のテストのほうが向いてるのかなあ。

さて、先々週にテストを受けたあと手応えが悪くて大変消沈した弊管理人は、なんとこの結果を見もせず、発憤して即座に9月にも受験申込をし、さらに話すのと書くのの問題集も買ってしまいました。
というわけで、参考書類のレビューはその際にでも。

2011年07月18日

世界をやりなおしても生命は生まれるか?

■長沼毅『世界をやりなおしても生命は生まれるか?―生物の本質にせまるメタ生物学講義』朝日出版社、2011年。

ちくしょう、ちくしょう。だって、こんな気になるタイトルを付けられたら読むしかないじゃないか。
四六判・タイトル買い、という失敗パターン(←あくまで弊管理人の個人的ジンクス)が揃ってしまって嫌な予感がしていました。

ところがどっこい、面白かった。
生命科学をやっている広島大の准教授が、広大附属福山高で行った講演と、その後3日間にわたって10人の生徒と行ったセッションの記録。
生命ってなんだべか、という疑問に迫るやり方はいろいろあると思いますが、今回は生命の限界=生命じゃないものとの境界まで行ってみることで本質を発見してみようというアプローチを取られているように見えます。

生徒さんに常識のたがを外して考えてもらおうと、まず「どんな能力でも得られるとしたら、何ができるようになりたいか?どんな形になりたいか?」と聞いてみます。
――頭から生えたタケコプターで空を飛びたい、えら呼吸でずっと水に潜っていたい、高くジャンプしたい、手足を増やしたい、切断されても治癒できる体がいい。実はそんな極端な生物は既に存在していたりして、そんな能力はなんで可能なのか、ぼくたちとどれくらい離れており・どんなところで似ているのか、なんてことを考えてみる。

じゃあ今度は「生物」が共通して持っているとされている特徴を精査しよう。「増える」「食べる/排泄する」「外界と隔てる膜を持っている」。これってどういうことだろうか?また、そうじゃないけど生物だっていえる存在はありうるんだろうか?

では、生物は数式で表せるのか?できるならどの程度までできるのか?大局的にみるとエントロピーが増えていって最後に熱的死に至るであろう宇宙で、生命ってどういう働きを持っているのか?先生が投げかける疑問も自由に飛翔します。

この本の魅力的なところは、生命と生命研究の極北――(ぼくたちからしてみれば)過酷な環境にいる生物のありよう、進化とボディデザイン、人工生命、コンピュータ上での生命の再現など――「えっ」と驚くような事例を豊富に・即妙にちりばめて、読む人の「生命」概念をぐいぐい拡げ、ゆさゆさと動かしていくところだと思います。あと印象的なのは、参加してる高校生たちが、マジデ?って思うくらい優秀なこと。

2011年07月10日

IELTSを受けました

9日、10日でIELTSという英国系の英語のテストを受けました。

■9日

・朝8:20集合。早ーい。眠ーい。
・荷物は試験会場とは別室に置いていくが、「財布も置いていけ」と。なんかへん。
・考えてみれば、なんかへんなルールの目立つ試験です。
・ネットで申し込みができるのに、結局封書でパスポートのコピーと写真を送らなければならない。
・さらに写真はメガネかけてちゃだめなんだって。へん。

「聞く」「読む」

・Cambridge ESOLという、まさにこの試験を作ってる人たちの作った問題集をやって臨みましたが、まったくもって形式、見た目などこの問題集の通り。当たり前といえば当たり前だがすごい。
・聞くテストはマークシートではなく記述式なのが今まで受けてきたTOEFLやTOEICとずいぶん違うところ。スペルに迷ったり。
・読むテスト、弊管理人はけっこう読むのは早いほうだと思うんですが、それなりに急がされるくらいの分量です。こちらも記述式です。

「書く」

・図表解説をさせるTask1と、お題を与えられて自分で構成するTask2。
・練習不足と真剣味の不足で、Task1は振り返ってみると字数や押さえるべきポイントなど、満たすべき条件が満たせていないというかなり痛いミスをやらかしました。
・Task2は逆にけっこう文字数は稼いだが、トランス状態でいっぱい書いていたので、ちょっと地に足のついていない文章になったっぽい。

・昼過ぎに終了、消沈して帰宅。

■10日

「話す」

・指定された会場のあるビルにいってみると、休日でいろんなドアが閉まってる。で、出入り口はいっぱいあるのに案内係は1箇所にしかいないという、またへんな管理。
・ガイジン氏が待合室に迎えに来て、個室で二人でおしゃべりをする形式。
・テーマは「自分の部屋について」「旅行について」というたいへんオーソドックスなものでしたが、こちらもまた練習不足でさんざん。
・わりとべらべら喋ったけど、けっこう内容は破綻していた。ていうか、筋道立てて話す、というよりは、ほんとにおしゃべりしてしまった。

・消沈したけど、肩の荷が下りた感じで帰宅。
・もう1回、ちゃんと対策して受けようかなと思ってます。

2011年07月03日

天災と国防

■寺田寅彦『天災と国防』講談社学術文庫、2011年。

3月11日の津波のあとに、ネット界隈で「津浪と人間」という文章が話題になりました。東北の太平洋沿岸は数十年に一度は大きな津波に襲われ苦い思いをして、「ここから下に家を建てるな」みたいな碑が建てられたりしても、やっぱりしばらくすると海辺に人が住んじゃう、これどうしたものかね、というようなお話。それが収録された寺田の災害エッセイ集がこちら。6月に文庫で出ました。

解説は原発事故調の委員長を務めることになった「失敗学」の畑村洋太郎さん。解説の終わりについてる日付が2011年5月になっているところを見ると、委員長就任を打診されたころの文章でしょう。「人は忘れるもの」という寺田のスタンスに共鳴しながら、最悪を想定したシミュレーションを続け備えることと、「災難教育」つまり怖かった記憶を次の一撃まで持続させることの重要性を記しています。また、前提として今回の原発事故に関しては原因究明を責任追及から切り離すべきとの立場を明確にしています。

震災発生以来いろんな本が緊急出版されましたが、自分ルールとして、震災にショックを受けたり脱原発の風にのっかったりして書かれた本は(自分自身の意見と同じか違うかにかかわらず)信用しないことにしてます。今の状況でたとえば脱原発に乗っかるのは、震災前に安全神話に乗っかるのと基本的に心性は一緒だと思われるからです。逆に、震災前から書かれていて、なお今の状況をうまく言い当てている文章は信じてもいいかなという気になってます。というわけで災害関連の本で初めて自腹で買ったのがこれ。80年かそこらで人は変わらんものだな~というのが感想。

2011年07月01日

あわわわ7月だ

どうもここ5年の様子を見ていると、6月のエントリが少ない。
なんでしょうね。
今年の6月は、生まれて初めての福岡に出張で行けたり、新しいことを知れる仕事があったりと、それなりに楽しく過ごしていたのですが、日記を書こうという意欲があんまり湧きませんでした。

* * *

最近、お話をうかがっていた化学の方が「フラスコで反応を回しているときに……」という表現をされました。
以前、よく知ってる社会科学の方が「SPSS(統計解析のソフト)回して……」という表現をしていたのを思い出しました。
何かが動くって、回転するイメージになりやすいんでしょうかね。

* * *

ちかごろ、いくつかイヤなことがありましたが、記憶力を落とすことで対処。「意図的に頭の中にもやをかける」という技術を最近習得しつつあります。
一方、ちょっといいこともありまして、それを反芻しながら楽しんでます。
でもちょっとまだイヤなことを封じるやり方が完璧ではない。

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