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生きることを哲学する

大澤真幸さんの個人誌THINKING Oの6号。対談のお相手は鷲田清一さん、特集は「生きることを哲学する」です。

今回は、直前に読んだ立岩本と問題意識がつながっています。
いま現実的な問題がいろいろ・こまごまと論じられているけれども、大抵がスタートもゴールも弥縫とか(悪いほうの意味での)諦念になっていしまっていて、「今とは別のありようの社会を・構成原理の水準から」考える(つまり社会構想する)ことが少ないといえるんじゃないか。そんなことが話題になってます。

本来は哲学がそういうことを引き受けるはず。だけれど、平易なヨーロッパの言葉で書かれたはずの書物が、日本に移植されるときには小難しい専門用語の着物を着せられてしまっていたりして、どうも広く共有されて多くの人が参加した議論の場を作り上げるようなものになっていない。「多くの人」の側は側で、複雑だったり難しかったりする問題に直面すると、それに立ち向かい・結果の責任をとるということを「専門家」というセクターを作って・丸投げすることで、問題と向き合うことを避けてしまう。
で、まあ、そんなことを考えている鷲田さんがやってる哲学カフェなんかが紹介されております。

(ちまちましたこと考えてる自称哲学者、つうのが誰なのか名指してもらいたいところだけれど、それやるとまたちまちました論争になりそうだしねえ)

専門性の海に深く潜行している人は「まだそんなことゆっとんの」と言うのかもしれませんが、個人的には、今回の対談は、普段「専門家」の仕事を(しばしば時間が無くてすっごく表層的に)参照しながら「現実問題」のインデックスを作っていくという自分の仕事の特性に結びついていて、ずずんときた。(そしてこの次に買っていまのろのろ読んでる本も同じ問題意識の本だったりする)

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2010年09月20日 10:54に投稿されたエントリーのページです。

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