■「大澤真幸 THINKING 「O」創刊号」左右社、2010年。
昨年、大学を去った大澤真幸さんが雑誌をつくりました。
THINKING 「O(オー)」;考える真幸?なんつって
”現場”で活躍する人との対談録と、そこで考えたことをまとめた文章で構成するそうです。
一回目はペシャワール会の中村哲さん。
2002年に金子勝さんとやった『見たくない思想的現実を見る』(岩波書店)の仕事がとても面白かったんじゃないかな、なんて感じました。相対的に静かな文献やシステムではなく、感染力のあるプロみたいな人を相手に、自分の武器(理論)の切れ味を試すスリルが、そこにはあるのかもしれない。
意外にも、古い九州男児としての自分の素養を隠さずに(「国際人」ぶらずに)アフガニスタンの地元に入り込んだ中村さんが、地元の人たちだけではなしえなかった共同体のまとまりと水路作りを完遂しえたのはなぜか?という疑問に対し、キリスト教の三位一体説の解釈を武器に切り込んでいます。そうくるかー
次は「民主党を考える」だそうです。まじでー