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2016年11月 アーカイブ

2016年11月30日

房総で忘年会

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日曜、月曜に泊まりがけで、20代からアラフィフまで40人参加の忘年会に行ってきました。
この予定を支えにしながら、×ソみたいな出張たちに耐えていました。

貸し切りバスで、アクアラインを通って、館山でご飯食べて、鴨川のホテルへ。
鬼面太鼓が宴会場のステージに。
「コリャコリャ」っていう宴会の代名詞みたいなオノマトペをリアルで初めて聞きました。
絵に描いたような宴会を堪能しました。
風呂に入って、部屋飲みしながら深夜までおしゃべり。
翌日は鴨川シーワールドで半日いそいそとショーを回って、夕方に帰ってきました。

歳をとると筋肉痛が遅れてきますけど、楽しかったっていう実感も遅れてきました。
けさ目が覚めて、じわっと「あ、楽しかった」と思った。

山は越えたものの引き続き仕事はク×なので、次の楽しいことを作らないといかん。

* * *

冬物を預けたままだったクリーニング店が閉店していたことに気付いて3カ月。
ようやくマフラーと、かなりあったかいコートを買いました。
これで冬が迎えられます。

2016年11月23日

マラケシュ(2)

マラケシュさくっと観光2日目。
まずはサーディアン廟に行きます。サアード朝の王様のお墓。

入場料100円。しかし全く意味のない入退管理設備。
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うんお墓お墓。
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次。バイア宮殿。
また意味のない入退管理設備。
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中はとても豪華です。
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19世紀のハレムだそう。
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天井の模様がすごい。偶像が描けないのでパターンなのか。
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そりゃ幾何学も発達するわなとか。
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入場料100円。今年一番価値のある100円だったかも。
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上ばかり見てしまいます。
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では、旧市街の北東に向かいましょう。また地元民が多くなってきます。
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皮なめし職人のエリアです。
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まだ足がついたような剥がしたばかりの皮を洗って、薬品に浸けて、毛を取り除く。
薬品はアンモニアが含まれる鳩の糞から作られてるらしく、すごいにおいでした。
ガイドを買って出たおじさんから「ガスマスクだ」といってミントの葉を渡されました。
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これは羊かな。
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手前にあるマスに、薬品が満たしてある。
なんか街外れにあるのも分かります。階級的な違いはあったのでしょうか?分からない。

で、連れて行かれるファクトリーショップ的なところ。
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小さい肩掛けカバンなら買ってもいいかな、と思って値段を聞くと950ディルハム(=9500円)だと。
ベルベル人と交渉開始。

「高い。無理」
『いくらなら出すんだ』
「100」
『はっ(←笑い)』
「150なら出せるかも」
『いやあ無理だわ』
「じゃあ帰る」
『ちょいまち、200でどう。スチューデントプライスだ』(学生だと思われたのか……)
「いやあぎりぎり170」
『200って相当だよ。200でいいでしょ』
「貧乏なんで」
『200なら持ってるだろう』
「170が上限。お昼が食べれなくなっちゃう」
『いやあさすがになあ』
「じゃあ帰るわ。どうも」
『分かった170でいい』

ということで950→170に負けてもらいました。まあこれでも利益が出るんだろうと思いますが、しかしあまり嬉しそうな顔をしていなかったので、結構頑張ったほうか。相手は200でずいぶん粘ったので、そこが一つの勝負ラインだったのかもしれない。そんなに欲しそうな顔してなかったのが、もう一段の値下げをしてもらう鍵だった気もします。iPadがちょうど入る大きさなので、クラッチバッグのかわりにしよう。

帰りしな、ガイドを買って出たおじさんが険しい顔で「50」とガイド料を要求してきたので、10渡して立ち去りました。支払うまではしつこいが、支払えば額が低くても諦めはいいな。

値札のない世界で値切って買うのは、アトラクションだと思えば楽しい面もあるけど面倒ですね。

中心近くまで戻ってきて、テラス席のあるレストランでお昼にしました。
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適当に入ったところでも、ちゃんとパスタがおいしい。
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建物の高さがだいたいどこも一緒なので、3階のテラス席に座ると街が見渡せます。
場所を変えてお茶。レモンタルトを食べながらだらだらしました。
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帰りはロイヤル・エア・モロッコでパリへ出て、そこから全日空で羽田。
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アトラス山脈がきれいに見えました。さようなら。
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* * *

機内で読み終わったもの。

■鷲田清一『人生はいつもちぐはぐ』角川書店,2016年.

似たような話ばっかで今ひとつ以下でした。

マラケシュ(1)

18日間の出張に行ってました。
場所は北アフリカ・モロッコのマラケシュです。
仕事そのものは大変ストレスフル&勝手が分からず余裕なく過ぎていってしまいましたが、予備日としてとってあった2日間をまるまる街歩きに使えたので、その様子を中心に。

それにしても遠いです。行きは全日空で羽田→フランクフルト、ルフトハンザに乗り換えてフランクフルト→マラケシュ・メナラ空港。ドアtoドアでほぼ24時間かかりました。
写真はルフトの機内食。
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初めて食べたもので、あとで仕事先の人に「ケチなイタリア人が作った餃子みたいなやつ」と言ったら
「それはラビオリというのだwww」と笑われました。

アフリカ。人類の故郷。
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大地の色が全然違う。

仕事場で食べた唯一モロッコらしいもの、クスクス。(←笑ってない)
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まずくはないけど一度でいいか。

泊まっていたところが政令市でいうところの緑区みたいなところだったので(?)、仕事がはけてからの2日間は中央区(?)に行ってきました。
11世紀、ムラービト朝時代に整備された都だそうです。東西2キロ、南北3キロくらいの城壁に囲まれた旧市街は世界文化遺産になっているとのこと。
城壁にはいくつか門があって、南西側の適当な門を入るとこんな感じ。
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中心部から遠いせいか、観光客も少なく、声を掛けられることもありません。
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中央の赤い看板はリヤド=民宿のもの。
ムレイ・エル・ヤジドモスク。マレーシアやシンガポールと違って、当地のモスクは異教徒は原則、入れないようです。
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太陽光発電を入れて、緑のモスクになったそうですww
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アフリカは再生可能エネルギーの導入を進めています。もちろん温室効果ガスの排出削減もありますが、これまで送電網にアクセスできなかった小さなコミュニティにまで電気を行き渡らせる決め手ととらえられています。
あと、看板を見てわかるとおり、外国人との話はフランス語がデフォルトのよう。小学校からフランス語を教えているそうです。英語は日本人の英語くらい。買い物で久しぶりにフランス語を使いました。

道端で売られているのはバナナ、オレンジ、イチジク。
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オレンジは街路樹としてもよく見ます。あとオリーブも。
そういえばステップ気候も初体験かもしんない。
仕事1日目は雨が降って、ジャケットの下にセーターを着てやっと過ごせるくらい寒かったです。
晴れた日中は上着がいらないくらい、日が沈むと上着必須。寒暖の差が激しいです。
マラケシュ観光のハイシーズンは11月からだそうで、確かにこれより暑いときついだろうな。

肉屋は撮ると怒られることが多かったので、こっそり。
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タクシーと建物はどれも同じ色でした。
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タクシーは楽なんだけど、メーターがないんですよね。
ふっかけてんなと思うことも多く、大概は500円とか1000円なので妥協してましたが、最終日に空港に行ったときにはその倍くらい請求されたのでブチ切れて値切りました(多分それでもぼってる価格)。マレーシア旅行の時も書きましたが、ほんとタクシーって嫌いです。

屋台がいっぱい立つフナ広場という名所?をささっと通り過ぎて、スーク(市場)へ迷い込みます。
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バブーシュ(スリッパ)、金物、皮革製品など、専門店が固まって存在します。
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メインの道をちょっと外れると民家が並ぶ迷路。
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肉屋の奥には鳥かごがあって、なんかニワトリを一匹取り出してきたなーと思いながら通り過ぎ、ちょっと行ってから引き返してくると、もう店の前でネコがニワトリの首をもらってました。
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街中、ネコ多かったです。犬はあんまりいなかった。
北の方にいくと、革製品のスークに入ってきます。
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材料も。
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路地を歩いていると、ベン・ユーセフ・マドラサに行き当たります。
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16世紀から1960年代まで使われていた神学校です。
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質素だけど天井、凝りますね。あと結構木を使うんだなあと思いました。
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こういうランプシェードが欲しいのですが、うちには付けられなそうです。
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結構歩いたので、適当なレストランに入りました。
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開放感のある3階のテラスで、鶏のタジンとオレンジジュース。パン含め大変うまかった。800円くらい。
ではぼちぼちホテルを目指しますか。
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路地で見かけた地元っぽいおばさんたちについていったらフナ広場に戻れました。
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狭い道ではロバも活躍します。

ホテルで同僚と落ち合って、仕事先と夕飯を食べに行きました。
The Red House Restaurantというレストランホテル。わりと手頃な値段ですがおいしかったです。
最後にミントティーをいただきました。
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マラケシュって食べ物に外れのないところだとの印象。

夜のフナ広場を見に行きました。遠くからだと分かりにくいですが、すごい人。あと立ち並んだ屋台から煙がもうもうと上がっています。
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こんな屋台がずらっと。
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絞りたてオレンジジュース、だいたい50円。
立ってると小銭をねだる人たちにつきまとわれます。
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おいしかった!
ベルベル人の服のお店で、ものすごく値段交渉するパイセン。
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「組合の団交みたいだった」

帰って寝ました。観光はもう1日。

2016年11月03日

その日暮らし

■小川さやか『「その日暮らし」の人類学』光文社,2016年.

「本書は、Living for Today――その日その日を生きる――人びととそこに在る社会のしくみを論じることを通じて、わたしたちの生き方と、わたしたちが在る社会を再考することを目的としている」(p.7)

未来の予測可能性を追求し、明日や1カ月先や10年先を構想して、その目的に奉仕する現在を生きる――そんなわたしたちの単線的な時間感覚と、生活様式と、その周囲をがっちり固める制度を外から眺めてみる。

眺める。どこから?

コピー商品の行商と国をまたいだ仕入れの旅、日雇い、携帯電話を使った小銭の貸し借りまで駆使しながら生きつなぐタンザニアの「インフォーマル経済」の中からである。インフォーマル経済とは、政府の雇用統計に載らない、零細な自営業や日雇労働のことだそうだ。
騙されることも失敗することもある、失業もある、困難ではある、しかし人びとは知人や親族と、複雑に助けられ―助ける関係の中に浸されていて、日々をなんとか無事に生きている。「この雇用が切られたらおしまい」「この金を使ったら後がない」という不安はそこにない。

弊管理人はときどき、こういう「自分をロックイン状態から引きはがす」力を持った文章を求めてしまいます。日常を解毒する力といってもいいかもしれない。フィールド体験記かなと思って手に取ったら、かなり分析的な内容でしたが、解毒作用はちゃんとありました。
もちろん、地下鉄で読み終わったあと駅に降り立てば、「しかしこうしたタフで落ち着かないインフォーマル経済の世界に、自分は移住したいだろうか」と少しずつ醒めていくのですが。

* * *

そうして駅から帰宅して寝て起きると、予定と準備への執着に満ちた仕事界隈ではマラソンの日々はまだ続いていて、しかもところどころで「この100mくらいなぜ全力疾走できないのか」と叱咤されることもあり、毒は溜まり続けています(しかし溜まっていることから目を背けられるようになってはきた)。

フェイスブックもいよいよ居心地が悪くなってきたので、アカウントは残しつつ、用事や他の方の意見が聞きたい案件がない限り、見に行かないことにしました。

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