« 早起き週とアメリカと私 | メイン | タイムトラベルNYC(2) »

タイムトラベルNYC(1)

夏休み前半を兼ねて、日曜~火曜でニューヨークに最後の健康診断に行ってきました。ニューヨークも最後な気はするがまだ分からない。
すっごい暑さが一服して比較的歩き回りやすい気候でしたが、日差しは強かったです。日焼け止めを塗って歩いてましたがそこそこ黒くなりました。
建築系は去年結構回ったので、今年は博物館とか美術館とかを冷やかそうと思います。

まずストーンウォール・イン。1969年6月28日、警察のガサ入れを機に始まった性的マイノリティの抗議活動「ストーンウォールの反乱」の震源地。この運動は全米、世界に波及した。
240724stnwl1.JPG
隣接するビジターセンターでもらったパンフによると、建物は1800年代半ばの建築。1934年から火災で内部が焼損する1964年まで、Bonnie's Stonewall Innというバー・レストランが営業していた。

店は1967年にオープン。当時ニューヨーク州の規制によってゲイへの酒類提供が禁止されており、それをかいくぐる形で「踊れるゲイクラブ」として運営した。現在のファサードはほぼ当時のままとのこと。入場料は平日$1、週末$3。記名して入ることになっていた。

中はバーとダンスフロアがあり、壁は火災の跡を隠すため黒く塗られていた。通りに面した窓は黒く塗られ、ベニヤ板が張り付けてあった。バーには水道がなく、非常口もなかった。

客は主に若いゲイで、レズビアンは少数だった。服装はドラァグ、ビジネス、ジーンズといろいろ。

当時は酒類提供規制を口実にゲイバーやクラブに対する警察の手入れが頻繁に行われており、経営者や客が見せしめ的に逮捕されていた。経営者は警察やマフィア、規制当局に賄賂を渡して事前情報をもらい、手入れを察知すると中を明るくして客に注意を促していた。

ストーンウォール反乱の最初のきっかけが、誰かがものを投げたことなのか、誰かが誰かを殴ったのか、何だったかに関しては証言が一致していない。結局、反乱は6夜続いた。最も激しい抗議があったのは最初と最後の夜だった。最初の夜は500-600人、次の夜は2000人が参加したとの証言がある。最終日は500~1000人とのこと。3日目、4日目は比較的静穏だった。逮捕者は最初の夜が13人、2夜目が3人、6夜目が5人。死者はなかった(ただし、群衆が取り囲んだタクシーの運転手がその夜に心臓発作で死亡したとのこと)。

バーはその後閉店し、ベーグル店や中華料理屋などになった。1987-1989年には「ストーンウォール」というバーが営業、その閉店とともにもとあった縦長の看板が取り外された。ストーンウォール・インの内装は残っていない。

1990年に新しくバーが入り、翌年にストーンウォールと改名した。現在の経営者は2006年にバーを取得し、それ以降「ストーンウォール・イン」として営業している。

これはバーの隣にあるビジターセンターの中。
240724stnwl3.JPG
ストーンウォール反乱の前にもLGBTQの人たちと警察の対立は起きており、これが初というわけではない。1959年のCooper Do-Nutsを初め、60年代にもロサンゼルスやサンフランシスコで発生している。ゲイ・ムーブメントの始まりというわけでもなく、1950年にロサンゼルスでMattachine Societyというゲイライツ運動体が組織されたりしている(世界初は1897年、ベルリン。アメリカ初は1924年にシカゴで人権協会Society for Human Rightsができているが短期で解消している)。

ゲイムーブメントと絡んだ形で「プライド」という言葉が使われた起源は1966年、ロサンゼルスで設立されたゲイ運動団体がPRIDE (Personal Rights in Defense and Education)と名乗ったことに遡る。PRIDEが発行したニュースレターは雑誌「Advocate」となり、現在も刊行されている。
240724stnwl2.JPG
2016年、オバマ大統領がバーの向かいにあるクリストファー・パークをStonewall National Monumentとして指定。建物は州と市の史跡になっている。

* * *

地下鉄に乗ってマンハッタンの南のほうに行きます。去年そんなんなってたかなと思うんですが、乗車券を買わなくても、クレジットカードを直接改札機にタッチすると抜けられるようになっていました。警備員がそこここにいるせいか、DCと違ってタダで通り抜けてきたおかしなのが乗ってる感じもせず、ちゃんとしてました。まあ真昼だからかな。
240724subway.JPG
中華街に行きます。
240724china1.JPG
この辺歩いてるところで、某大統領が「選挙戦やめますわ」と言い出したために職場がえらい騒ぎになっていましたが、弊管理人としてはできることもないのでワンタンメン食いました。
240724china2.JPG
$8.75、ぷりぷりのエビと豚肉のワンタンが食べ応えあり。空腹も手伝ってかなりおいしくいただきました。サービスチャージと税金入れて$11ちょっと。安く感じる。自動的にサービスチャージ18%がとられているのに気付いたため、チップは0にして出てきた。危なかった。

そこからさらに歩いてブルックリン橋。歩けるレイボーブリッジって感じでしょうか。
240724brklyn1.JPG
ここは完全におのぼりさんスポット。
240724brklyn2.JPG
汗でどろどろ。17時に宿にチェックインして、近場でガパオ食って寝ました。睡眠がやや足りてなかったのでよく眠れました。

つづく。

About

2024年07月24日 19:47に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「早起き週とアメリカと私」です。

次の投稿は「タイムトラベルNYC(2)」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35