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シャルムエルシェイク

地名言っただけで何の仕事だか分かってしまう今回ですが、行ってきました。
実はスターアライアンス、エジプト航空。
安全設備の説明は古代だった。
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機内食は魚が選べてまあまあ。
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カイロは意外と遠く11時間近くかかり(ちなみに帰りはなぜか北欧~グリーンランド南端をかすめるコースで12時間以上)、朝方ついて乗り換えてシャルムエルシェイクへ1時間。背中が痛くなりました。

宿はEden Rock Hotelというところです。実は違うホテルを1年前から1泊100ドルくらいで押さえてあったのですが、9月になって「地元のホテル協会が360ドルに値上げした。呑むかキャンセルか」と突きつけられ、弊社カイロ駐在の人々に助けてもらって130ドルのところを取ってもらった次第。
高台にあって見晴らしよく、繁華街の近く。繁華街から136段(←同僚が数えた)の階段を上らないといけないのですが、まあ運動運動。気温は夜寒くて15度くらい、昼25~27度ってところで乾燥していて過ごしやすかったです。
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朝飯がついていて、一日の野菜の大半をここで摂る気合いで食ってました。
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部屋のベランダからの眺め。
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初日の夜は、カイロから来てくれた応援の人と、去年も一緒に仕事したナイロビの同僚とシーフードを食べました。1人30ドルくらい。
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街は午前3時くらいまで盛っていてこれはよかった。去年のグラスゴーは疫病の情勢もあってか、夜10時になるとスーパーまで全部閉まって夕飯に非常に困ったので。
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あとでカイロから支援にきてくれた助手さん(エジプト人)に聞いたところ、シャルムはロシアやウクライナあたりから来やすくて物価も高くない紅海随一のリゾートという位置付けなのだそうです。確かにレストランのメニューにはロシア語がついてました。
ブッダ・バーという何かを間違って輸入した感じのバー。
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ちょっと値段はするが、普通にいけた寿司。
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二人でワインあけました。「オマル・ハイヤーム」。政治家?いや詩人だっけ?というくらい忘れかけてたけどペルシャ生まれの詩人だった。代表作「ルバイヤート」はワインの話でいっぱいです。
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うまいかっていうと普通だけど、エジプトワインてのもいいじゃない。

ケンタッキーもマックもあった。マックのご当地メニューと思われる「ロイヤルバーガー」はただのでかいハンバーガーでした。
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あと、イスラム教なのでエジプト航空の機内は酒なし、シャルムのレストランは酒あり、鶏も牛もあるが、当然というか滞在中に豚は全くお目にかからなかった。

こうしてみると、去年同時期のグラスゴーの仕事よりだいぶ楽しそう。
去年は直前に歯が折れて、疲れてて、寒くて、お腹すいてて色々だめでした。ただ弊日記に書いたとおり、仕事をばりばりやったせいかグラスゴー出張を契機にちょっと元気は出たんですけど。

今回は東京から来てた同僚が弊管理人の到着した日に体調を崩し、そこから最終盤までホテルから出られなくなったので、お手伝いくらいのつもりが結構どっぷり仕事することになりました。いいけど。同僚氏は海外での病気、大変だったことでしょう。

最終日は深夜発なので、ビーチに行ってみました。
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紅海に入った。足だけ。
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助手さんと話してて、「ちょとタクシーで観光して帰る」と言ったら「タクシーなんか使わなくてもカイロに帰る前に乗せてってあげるよ!」とありがたい申し出をいただいたので、オールドマーケットに。
助手さん、運転しながら両手で!!!携帯いじってました。
タクシーも一緒で、携帯いじるわ、なんか喋るとき両手をハンドルから話して身振りをつけるわで、かつ120km/hくらい出すのでシートベルトを着用しました。
「スピード出しますよね~ここの人」と言ったら「そうなの。許して~笑」って。

モスク。
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中を見せてくれるそう。助手さん(女性)は髪を隠すやつを借りてました。
これは着けてるところ。
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地階もお祈りはできるようになっていましたが、ちょっと暗め。
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1階に上がるとすごい豪華だった!
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白飛びしてしまいましたが、助手さんによるとステンドグラスがあるのはイラン風らしい。
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このランプはエジプト風とか。モロッコでもこういうの見たかな。
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いやこっちのランプだったっけな、エジプトっぽいって言ってたの。
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外はトルコ風とのこと。丁度トルコからの観光客がいて、「うちの国のよりキレイ」と言っていたとかなんとか。
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バイアグラ?と多くの観光客が足を止め、セールスの餌食になっていると想像する。
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旧市街は閑散。
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肉屋。そういえばカイロの同僚が物価の話をしていて、やはりエジプトの経済も「外国人・高級」と「地元用」の2層があると言っていました。高級肉屋は当然高い。地元用は安いが、手袋もマスクもしてないおじさんが切ってる肉でリスキーとのこと。
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さて、次はコプト正教会(エジプトに多いキリスト教の教派)のお寺に行きます。The Heavenly Cathedral、日本語でどう言っていいかは分からない。
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むっちゃきらびやか。
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助手さんに「エジプトってキリスト教徒いるの?」と聞いたら「もちろんいるよ!」とのこと。言いぶりからすると助手さんもそうかな?エジプトの人口の10%、国連事務総長だったガリ氏もコプトだそうです。
入口はジーザスがすしざんまいのポーズをしていた。
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1世紀のアレクサンドリア教会(エジプトの首都のやつですね)が起源だそう。北アフリカがイスラムになってもしっかり続いた。十字架の形が特徴的。狛犬もいる。
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全景はこんなんです。
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この敷地の入口には金属探知機つきのチェックポイントがありました。モスクにはなかった。なんかそういう関係なんだろうか。
周りはこんな感じ。裕福ではなさそうだが危ない感じでもなかった。
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と、いうわけで帰りましょう。
途上国のタクシーはクソで大嫌いなのですが、今回もまあ予想通り。
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だいたいの調べはしてあって、空港まで20ドルまでなら相当のぼったくりだがそれでも許容してやろうと思っていたところ、「30ドル」と言ったので「ふざけんな」と猛然と交渉。意外とすぐに折れた。しかし「駐車場代払わないといけないから2ドルくれ」と食い下がり、呆れて受け入れた。
当然領収書など出ないので、紙切れとペンを渡して「これに書け」と言ったら「いいペンだな、くれないか」ときた。つえーな。心の狭い斜陽の国の人なのであげなかった。こいつらにとっては次々とダメ元の要求を繰り出すのが確かに適応的なんだけど、国の印象は確実に悪くなるし見下されると思うよ。

ところで、ドラクエIIIのアッサラームの町(位置的にはバクダードあたり)に「おお わたしのともだち!」といって高額の武器や防具を売ろうとする店がありました。相当値切ってもやっぱり高いぼったくりなんだけど。
それが今回、タクシーの運転手が誰も彼も2人称がmy friendなので、これほんとだったんだ!と発見して感動しました。そしてやはりクソぼったくりだった。

エジプトの空港はセキュリティがえらそうで(公務員が威張ってる国なんだろう)、何度も冗長な検査をし、エジプト航空の客室乗務員は感じは悪くなかったがサービスは少なく機内は汚かった。過去に生きてる強権政治の国。ピラミッド見に行った人も2度は行きたいと思わなかろう。日系の旅行会社を使うか、現地につてがないと嫌なことがいっぱいありそう。

ところで中盤から便が水に。しかし別に熱も出ないしお腹も痛くないので「ストックがだめならフローで勝負だ!」と食べ続けていました。そして水便は治らなかった(当然だ)。

* * *

行き帰り16時間ずつの行程で2冊読了。

◆鎌田遵『癒されぬアメリカ 先住民社会を生きる』集英社、2020年。
アメリカ先住民社会のフィールドワーク。日本語でこれが読めるのはすごいし、作中に出てきた青木晴夫(ネズ・パース語の辞書を作った人)もむちゃすごい。体裁はエッセイの集成だけど、カジノだとか環境団体、トランプとの関係、ドラッグ、コードトーカー、先住民とは誰か?など知りたいと思っていたトピックが網羅されていてとても勉強になりました。次は英語の入門書に挑戦します。

◆豊川斎赫(編)『丹下健三都市論集』岩波書店、2021年。
・都市をリ・クリエーション(再生産)の場ととらえるところ
・建築や都市計画を個人の日常生活スケール/集団生活のスケール(広場など)/超人間的スケール(自動車などの高速移動)に分ける考え方
・原子力が人間性の意識解放をするという発想(オーウェルもそうだが、原子力が同時代の人々の想像力に与えた影響)
・第一の産業革命が、人間が手足の延長となる道具で実現したとすると、第二の産業革命は、人間が神経系統を延長した情報・コミュニケーション分野で起きるという分類
・20世紀末の日本人口が1億2000万人という意外に正確な人口問題研究所の推定(これは丹下の試算ではない)
・都市開発における既得権益(地主)批判
など、時代を感じつつ面白い分類や着想がいろいろありました。

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2022年11月23日 10:38に投稿されたエントリーのページです。

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