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2017年08月 アーカイブ

2017年08月21日

種子島

年齢的にもう順番が回ってくることもないかな、と思っていた種子島出張(3回目。初回、2回目の前半後半)が土壇場で転がり込んできたので、2泊3日でほいほい行ってきました。
今回は有り難くも空席待ちが実り、夏限定の伊丹→種子島線が利用できました。
出発前、「プロペラ機じゃないの?」と職場のおにいさまに言われ「結構距離あるし、さすがにジェットでしょ~」と笑い飛ばしたらプロペラでした。
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東京では8月に入ってずっと雨でしたが、鹿児島は30度超えのピーカンです。
お仕事はさっくり終了。
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一緒にお仕事をした若者と「終わりましたねえ」と言いながら見た種子島の海、19時。
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星空も素晴らしかったです。

仕事は弊管理人含め3人。夕飯は連れ立って出掛け、地のものを食べました。
1日目の夜、南種子町の「一条」で出てきたショウブ。種子島の夏の味覚だそうです。
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このお店、メニューはなく、3000円のお任せコースだけと聞いて言ったのですが、小鉢6つ、切り干し大根(細くない。輪切り大根)とイカの煮物、すき焼き、このショウブ、締めのうどんとお腹がはちきれるくらいの量が出てきて「本当に3000円で済むの……?」と一同不安がよぎりました。でも3000円でした。やばい、これは。

2日目は「八千代」でナガラメ(トコブシっぽいなと思ったらトコブシらしい)。
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ここは鶏料理も結構推してますね。

弊管理人は生もの嫌いではなかったかと?
嫌いってほどじゃないんです。自分一人だと特に食べないだけで。

* * *

帰りは午前中の高速船で鹿児島市に出て、そこから飛行機。ですが、Uターンラッシュの日に当たったため、チケットとりが非常に難航。新幹線で7時間かけて帰るか……と真剣に検討していたところ、奇跡的に取れたのが20時10分発の鹿児島→成田です。

ちょっと時間があるので天文館「くろいわ」でラーメン。
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とんこつ。あっ好きあっ好き!

鹿児島中央駅の地下でまた「しろくま」食って帰りました。
ちょっと寄ったスポーツクラブで何の気なしに体重計に乗ったら、見慣れない数字を見て引きました。痩せようかな……

* * *

■神崎洋治『人工知能解体新書』SBクリエイティブ, 2017年.

行きの伊丹空港で買って、帰りの鹿児島空港でフィニッシュ。
ディープラーニングの仕組みをざくっと分かっておきたい、と思ったものの、ざっくりすぎて目的を遂げず。
使い方の実例は(若干古いが)多いのはよい。
誤字が多すぎて出版してはいけないレベル。人工知能に校閲してもらえ。

2017年08月14日

盆休み

父、妹、弊管理人のいずれも、そのうち終わりが来ることを相当強く意識し、思い出作りに勤しみ始めたのだと思う。

8月のあたまに古い友人と電話してたとき、この3年ほど定例化している家族旅行をこのように形容したら、たいそう悲しい声になられてしまいました。

んで、この夏は美ケ原。「王ケ頭ホテル」に泊まろう、が目標です。
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天気予報はその日だけよかったのだけど、まあ高原の天気は分からないもので、ビーナスラインはこの通り。幽玄でいいねとは思いますが、結局1泊ほぼまるまる雨と霧で、眺望が醍醐味のホテルなのに眺望はほぼ0でした。

それでもウエルカムドリンクとかいってシャンパンが振る舞われ、ご飯はおいしかったし、星空の見えない星空ツアーから帰ってくると簡単なお茶と蒟蒻の煮物とたくあんが用意されていたりし(お茶に漬物、は長野っぽい)、貸し切り風呂は無料で、弊管理人としてはなかなか楽しみました。
テンションの低い高齢の客らに混じって帰りの送迎バスに乗っていたら、後ろの英語圏カップルがfood was good, people were good, and so relaxing!と言い合っていて、こういう気持ちの持ち方って大事だなと思ったことでした。

標高2000m、気温14度とかで、長袖があってもいいね、という王ケ頭から松本に降りてくると晴天&すごい暑さです。アルプス公園の展望台から眺める松本平はだいぶきれい。
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実はホテルの人に聞いたところでは、王ケ頭のベストシーズンは山の水蒸気がはける晩秋~春先だとのこと。確かに夏山ってぼやーっとしています。
冬か来春あたりリベンジといきたいところなのですけど、妹のメンタルが悪めでメニエール病が車酔いがとつらそうだったので、暫くお預けかもしれません。
松本の「かつ玄」という古民家とんかつ屋で(ものすごく待った上で)わりとおいしいとんかつを昼ご飯に食べたあと、早めに実家に引き揚げたのも妹がもうだいぶダメな感じになっていたため。

実家で一晩寝てから、実家と国交断絶して2年半となる本家へPKOとして弊管理人のみ様子を見に行き、「暑いし簡単でいいから!!」と伝えてあったのにやっぱりごちそうをこしらえて待っていた伯母と話し込みました。祖母はそろそろ弱ってきた感じがする。
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あと、なんかいいとこの大学に受かったな~と何年か前に思ったいとこの子(=伯母の孫)があっちゅう間に就活年次を迎え、地元の新聞社に就職することにしたと聞き、感想を求められたので「おっとりした子は合わない可能性大。3年やって違うなと思ったらさっさと転職すべし」と伝えてきました。
高速バスですいすい帰ってきました。
余った天ぷらやちらし寿司をもらってきていたので、翌朝弁当に詰めて職場で食べました。

休み前に仕事で高齢化を扱ったのも合わさって、「新しい世代が生まれないまま集団が古びていく」ということの深刻さをいつになく感じた帰省でした。そして結構責任も感じる。が、結婚も子どもも「人生の荷物は少ないほどいい」と思う性格に合わなすぎて絶対無理なんで勘弁して下さい。お金で解決するための準備をしてますので。

2017年08月09日

孤独な散歩者の夢想

■ルソー(永田千奈訳)『孤独な散歩者の夢想』光文社,2012年.

『エミール』の発禁と逮捕状の発布、逃亡生活ですっかり厭になっちゃった、ちょっと病んでる思想家のエッセイだとは知らずに、なんとなく手にとって読み始めて、のっけから「この世にたったひとり。」とか切り出されて面食らいました、正直。

無理矢理でも半分くらいまで読んだらサヨナラしようかな、と思いながら読み始めたものの、結局ずんずん最後まで読み切れてしまったのは、妙にこの「世の中めちゃ面倒」という感じ、なんかわかる、って思ってしまったからです。

第6の散歩では、人に親切をすると気持ちがいいし、したいのだけど、実際やってしまうと次も期待されて、義務みたいになっちゃって、もし途中で親切を中断すると、もともと何もしてなかった状態よりさらに裏切られた感じを相手に与えちゃって、ああもう諸々うぜえ、というぐねぐねが綴られています。倫理と義務が結びつくカントとか無理。しかも顔の見える関係性の中でだと超窮屈。こういう人が現代に生きていたら、フェイスブックで他人の気分の上げ下げに付き合わされるのとかまっぴらご免なので、友達ほとんど全員のフォローを外して、気の向いたときに自分から見に行くようにしてます、とか言いそう。ていうかそれ弊管理人。

第7の散歩は、年食うということの寂しさに満ちています。今から何を始めるというのもな、っつってとっつきやすい植物観賞にはまり、それにまつわる思い出に遊ぶというか、そういう手持ち無沙汰な状態。これも長く弊管理人が抱えながら反抗している気持ちではあります。ルソーの場合はさらに深刻で、第9の散歩では、子どもと接する時に、その反動として自分の老いを再認識してしまう、もっというとコンプレックスさえ醸し出してしまっている。「おっさんが近づいたら子どもも迷惑だよね」なんて悩んだりして……

優しい人でありたくて、しかし人間嫌い。でも他人が接してくれるのは嬉しくて、そういうことがあると舞い上がっちゃうのだけど、なんかその感謝の表出の仕方がぎこちない。痛いというか。で人間関係、ほんと面倒くさいっていうところに戻る。

世の中のことを考えるのには一区切りつけてあり、もうこの世で追求すべきミッションもないし、新たに何かをというつもりも気力もないのに、時間は中途半端にある。そんな「生きベタ」な自分のあれこれを、それでも思わず書き付けてしまう。でも書き付ける気になったのは多分、「でもまあいいか」という境地に達したからこそじゃないかと思います。そこにこそ普遍性(「なんかわかる」)への窓が開くというもの。いやどうかな。

2017年08月06日

横須賀美術館

誘われれば、あまりに自分の関心とかけ離れていない限り基本、乗ることにしています。
しかし、土曜の夜の機会はあまり心地よいものではなかった。

日曜の朝は若干おなかがしくしくしつつ、でも何か楽しいことがないと週明けが迎えられない気がする、ということでのっそり昼前から出かけてきました。横須賀美術館。
品川から京急に乗る前に、崎陽軒で量の少なそうな「横濱ピラフ」を初めて買って車内で食べたのですけど、セブンイレブンの冷凍ピラフと大差ない味で、これもまたううむという。ま、多分セブンイレブンのピラフが冷凍の域を超えていたのだ、って話なのでしょう。

堀ノ内駅で降りて、京急バスに乗って美術館へ。
途中、走水という海水浴場の脇を通りました。時間があればちょっと降りて歩いてみたかった。
美術館、きれーい。
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建物に入って振り返ると千葉が見えます。
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ちょうど日曜14時はボランティアさんによるガイドツアーがあるということで、参加させていただきました。ボランティアのレディ2人に参加者2人。贅沢。楽しく解説を聞きました。
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なんかニットの巨大な海棲生物たちが。
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横須賀にゆかりのある作家さんの作品を中心に展示されています。
一番気に入ったのは滝波重人の「汽水域」。あとで調べたら東海大の先生だった。
作品はきれいな煮こごりみたいでした(?)
屋上にエレベーターで上がる途中です。美術館の天井と屋上の床の間に変な骨組みが。
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でもって屋上の景色もいい。
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「恋人の聖地」だそうです。弊管理人は一人だけどな。
天気がよくて最高に湿度が高い、このあたりの夏らしい日でした。

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