東京でいつもお世話になっている京都出身の知人が、今年の花見を京都でやるというので、土日を利用して大阪、京都に行ってきました。
新大阪から地下鉄、モノレールを乗り継いでニュータウン界隈へ。
去年始まったごく私的な岡本太郎ブームのハイライトというか、万博記念公園に行ってこちらを拝んでまいりました。
重機と比べるとでかさが分かると思います。
特に見たかったのが裏側の顔で、こちらもやっと見ることができました。
しばらくすると、内部が公開されることでしょう。
で、もう一つの目的が国立民族学博物館です。
ソルボンヌでモースについて民族学を勉強した岡本太郎の作品がある公園の中にこれがある、というのは上出来じゃないでしょうか。ちょうど文化人類学の教科書を読んでいるところですから、もうすべての展示を興味深く見ました。
無料の音声ガイドをお借りして丁寧に聴いていたら、いちばん最初のオセアニアのコーナーを抜けるのに30分くらいかかってしまいました。
展示は建物の2階だけなのでボリュームは大したことないのかな、と思っていましたが、1時間くらいのろのろ見学したところで館内の案内図を見たらまだ2割くらいしか進んでないことが分かり、絶句。
南北アメリカ、ヨーロッパあたりで「ひ、広い」と本格的に思い始め、しかしアフリカの日常生活の展示はまた面白く、西アジアはいつか行ってみたい!と思わされ、しかし東南アジアあたりからわりと早足になり、韓国もざっと流し、あっ中国は意外とエスニックで面白いかもと思ったものの、日本はもう飛ばし飛ばしで過ぎてしまいました。
時間の制約もあるけど、もうかなり疲れていたというのもありましょう。にしても「金物」「木」「竹」「紙」の文化があるなあって視覚的に分かりますね。世界一周した感じがします。
昼飯をとらずに夕方になったので、そのまま難波に出て自由軒で昼飯?にしました。
どこでお知りになったか、外国の方、ほんと多かった。
お店のおばちゃんも「はいはいセンターテーブルでサイドバイサイドでお願いします」と。
そんでもうちょっと食べられるかしらと思い、「わなか」でたこ焼き。
あっつ!
深夜にお腹空くかな、もう一食食べることになるかな、と思いつつ、ちょっとお酒を飲みに行って、なんやかやつまんで、結局「夕飯」に当たるものは食べずに寝てしまいました。
翌朝は雨。
阪急で京都に向かいました。西院の喫茶店で朝飯食べて、バスで「原谷苑」に向かいました。
こんなとこ。あまりに鬱蒼とピンクで、死んじゃったかと思いました。
個人所有のお庭(それもすごいが)で、桜の季節だけ一般公開しているそうです。
60年前からありますが、地元にしか知られていない名所らしく、聞こえてくるのは関西の言葉がほとんどでした。
お弁当いただきます。(弊管理人のにだけ焼き魚が入ってないという非常に言い出しにくいミスに気づき、泣き寝入りした)
主催者は「去年は満開のときに来たけど、今年はもうちょっと後やったなー」と悔しがってましたが、十分です。一体どんなものを見たんだ、去年。
堪能したあと、さらに主催者提案でタクシーに分乗して平野神社。
こっちは染井吉野で満開です。空が見えない。すっげえ。
全然知らない神社でした。これは地元の人に連れてこられないと分からない。
神社マニアの知人は「えっ、これ何造りなの?」と。
なんか複数の様式が混ざった変な建築だったようですが、弊管理人には分かりませんでした。
さらに鞍馬温泉に連れていっていただき、ひとっ風呂あびて市内に戻りました。
ここで夕飯に向かう人たちとさよならして、弊管理人は一人で新福菜館でラーメン。
今回はチャーハン……と思ったけどラーメンにしてしまいました。
やはりうまかった。
「こだま」で本読みながらのろのろ帰ってきました。
主催者と地元の人たちの力のおかげで、疲れたけど大変幸せな週末でした。
今年の桜は十分すぎるほど楽しみました。ありがたいことです。
週明けが来なければもう100倍幸せなのですけど。
* * *
■岡本亮輔『江戸東京の聖地を歩く』筑摩書房, 2017年.
これ絶対面白いやつ、と思って発売すぐに手に入れました。
でまあ当然のように面白かった。東京に暮らして都合12年、東側にも西側にも住み、ぐるぐる歩いた経験のおかげで「あの場所を一枚剥がすと、そんな歴史があったかー」という驚きとともにページが進みます。
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前後しますが、5日(水曜)に仕事がはけてから、ふらっと上野に行って夜桜を見てきました。
ライトアップが20時までだそうで、着いたときには終わってしまっていました。
でもなかなか迫力があってよい。
不義理をしていた旧知のお店で一杯飲んで帰ってきました。