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歩きながら聴く

移動がわりと多い生活をしています。電車だと乗っている時間が20分くらいあれば本を読むのですが、混んでるとそれも難しい。徒歩の移動だともちろん読書は無理です。そんな時のためにラジオを録音して持ち歩いては聴いています。TBSラジオの「伊集院光 深夜の馬鹿力」なんて大好きなのですが、放送大学にもお世話になっています。

■録音に使っている機器は、放送をMP3に変換しながらメモリに録音できるラジカセ、ソニーのICZ-R51です。

( http://www.sony.jp/products/picture/large/ICZ-R51.jpg )

タイマーが20コも設定できるのが長所。音質等も今のところ満足です。

2013年度2学期が終わったので、これまでに不真面目に聴いた科目と不真面目な感想。

■国際理解のために(2013、高橋和夫)★★★★★
高校で世界史を取らなかった受講生のための、宗教と東アジア情勢入門。
NHKのカルチャーラジオくらいのノリで、講義というより講演を聴いているよう。歩きながら聴くのに最適です。弊管理人の場合とくに曖昧にしか知らなかったゾロアスター教の話が面白かった。領土問題という危ない話題にも上品に踏み込んでいる。

■現代哲学への挑戦(2011、船木亨)★★★★★
近代哲学で助走して、実存主義、構造主義、ポストモダニズム、サイボーグあたりへと飛び込む。
ベルグソンやメルロ=ポンティ、フーコーなどをただ紹介する講義では全然なく、講師が自分の解釈を喋りまくる。テキストは書店でちらっと見ただけが、ほぼこれを朗読しているのではないか。情報と視点とアイディアの種がごちゃまぜで流れていくので、この講義だけは時間を置いて2回通して聴いたが2回目に発見したことのほうが多かった。

■西洋音楽史(2013、岡田暁生)★★★★★
いま耳にする音楽たちの祖先に戻り、進化の過程を描く。
グレゴリオ聖歌を出発点として、音の装飾がつき、通奏低音がつき、モノフォニーからポリフォニーになり、楽器が伴奏(伴走)を始め、和声が重視され、情感がこもり、宮廷や教会に所属しないフリーランスの作曲家が生まれ、オリジナリティの概念が生まれ、コンサートホールに住処を移し、そのうちに録音されだし、調性が壊れ、とうとう博物館に引きこもったクラシックをジャズが見捨てる。歴史がきれいに流れすぎてる感もあるが、やはり職人芸の整理と言いたい。音楽は社会と技術のはしためか?

■功利主義と分析哲学(2010、一ノ瀬正樹)★★★
むかしから最近までのイギリスの哲学者を概観してみようという企て。
感覚器官を通じて蓄積した経験によって形成された、1940-50年代生まれの大学教員は教え下手だという弊管理人の信念に対する反証にはなっていないし例外とまでは言えないかな、くらいの分かりやすさ。キーワードの展示会としては有用と思った。

■公衆衛生(2009、多田羅浩三+瀧澤利行)★★★★
生政治とか考えるならこのへんの知識は必須だと思う。

■ことばとメディア(2013、宮本徹+大橋理枝)★★★
前半は古い中国とわりと古い英国の話で、ラジオや電話やネットが出てきて格好よさげなメディア史になるのは後半になってからだが、どれもそれなりに楽しい。講師の一人がなんかちょっと時々自分の言葉にウケながら喋るのが気になるのだが、なんなのだろう。

■「ひと学」への招待(2012、内堀基光)★★★★
初年度生むけ人類学。それにしても自然人類学はともかく文化人類学に先はあるのか、門外漢は余計なお世話と知りつつひそかに心配しています。

コメント (2)

okametomo:

これはとても便利そうです。
放送大学、英会話、諦めていたことができそうな予感。一点質問ですが、メモリカードに録音して、それから何を使って聞いているのですか?

弊管理人:

弊管理人はiPodを使っているので、メモリカード→PCに入れてiTunesに落とす→iPodへ転送して持ち出す、という手順です。

他のプレーヤーの場合は大抵、PCにつなぐと外付けのハードディスクのように認識されるので、そこにメモリカードからドラッグ&ドロップで放り込めばいいだけです。より簡単です。

もちろんこの機械に入れたまま再生もできます。

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2014年01月18日 09:59に投稿されたエントリーのページです。

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