« チャーハン王 | メイン | エピジェネ »

宇宙の話2冊

■佐藤勝彦『インフレーション宇宙論』講談社、2010年。
■多田将『すごい宇宙講義』イースト・プレス、2013年。

ビッグバンがばーん!てなって宇宙ができたというけど、なんでビッグバンが起きたんだっけ?というか始まりがビッグバンでホントにいいの?という話が佐藤本。そもそもこの著者が、宇宙がちっちゃい点としてポンと生まれた後に急激な膨張をしたという「インフレーション理論」を提唱した人で、その理論がビッグバンの何をどう解決したのかから、「ほかの宇宙はないのか?」「宇宙はどう終わるのか?」までを噛んで含めるように教えてくれます。ちょっと訳あって再読しました。

で、6月に出た多田本です。
こちらは素粒子という超こまかいものを研究している人。
この本、すげえ。
物理の門外漢が一体何を分かってないかが分かってて説明している。
暗黒物質とか暗黒エネルギーって何よとか、宇宙が膨張してるってどういうことよとか、XMASSって一体何してるのとか、とにかく高校までに習わないのにニュースには平気で出てくる言葉たちについて、ただ「こういうことです」と辞典的に示すのではなく、どうしてそういう概念が必要とされ、どういう道筋で理論が組み立てられ、それを確かめるためにどんな実験が行われたかということを誤魔化さず、はぐらかさずに話す。とにかくアインシュタインから話す。
え、いまその辺の分野どうなってんの、と思った人は必読だと思う。多言を要さない。必読。

About

2013年11月11日 22:49に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「チャーハン王」です。

次の投稿は「エピジェネ」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35