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高校生のための科学キーワード100

【2010.9.11書き直し】

■久我羅内『高校生のための科学キーワード100』ちくま新書、2009年。

私ももと高校生なので、やっぱりこの本の対象読者かなと思うわけです。
だって15年前の高校生が教わったことと今の高校生が教わることって、それなりに違うでしょうし、高校生だって物理、化学、地学、生物全部の科目を取ったりしないしね。

夕焼けがきれい、ああこれがレイリー散乱。
”超能力者”がテレビを通じて視聴者の選んだトランプをあてたのは偶然の一致?
すべての女性の祖先、20万年前のアフリカにいたひとりの女性「ミトコンドリア・イブ」って、ちょっとネーミングがチャーミングではないな。
DNA鑑定って、ブルーレイって、こういうことだったのな。
共感覚が再現できたら、スクリャービンのソナタはどんな色に見えるのだろう。
免疫系って警察みたいだ。情報、捜査、学校なんかがあって。
CTとMRIの違いがやっとわかりました(涙)。
理論物理の人たちが紙とアタマで導いた予想を、実験物理の人たちがとんでもない装置を作り出して実証する。どっちもかっこいい。
右の鼻をほじっている自分と左の鼻をほじっている自分が、マルチバース(多宇宙)として併存しているって?

100のキーワードが、見開きで1つずつコンパクトに説明されています。
量子論や相対性理論、宇宙論のあたりは1つのキーワードを読んで次のページをめくるとゆるやかに話がつながっていて、へえ、へえと言いながら読み進められます。ゲノム科学のほうは自分もすこーし、ほんのすこーしだけ親しみがあるのですが、とてもキーワードのチョイスがいいなと思いました。
思えば、ある分野の本を読んでいると、別の分野に読書が飛び移ることって意外にないかもしれない。こうやって粗々でもいいから地図をときどき見るのは楽しいですね。

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2010年09月10日 23:54に投稿されたエントリーのページです。

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