■鬼頭秀一、福永真弓編『環境倫理学』東京大学出版会、2009年。
問題を発見したりクローズアップしたりするのに「あれか、これか」の二項対立はある意味避けて通れないのかもしれません。そうだとしても「あれもありつつ、これも」あるいは「あれから、これへ」に議論を移していくべき時期というのも、また、あるんじゃないか。
さまざまなフィールドから、二項対立を超えるための試みが報告されてます。
環境倫理を勉強した友人とこの本のことを話していたとき「初めての人が読む本じゃないかもしれない」と言われましたが、初めてでもいいかもしれないです、読んでみると。意外と筆者たちが何と戦っているのかは見えます。必ずしも筆者たちが同じ方向を向いていないところも自然でいい。