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ウェブ社会の思想

4月に入ってから中くらいの仕事がいくつも飛び込んできていてイヤーな感じです。
完全オフでどっか行きたいなあ……

■鈴木謙介『ウェブ社会の思想』NHKブックス、2007年。

ユビキタス化によって、社会の至る所で自分の嗜好や行動に関するデータが集められ、そのデータの集積が自分自身の実際の選択に先回りして「あなたの選択はこれ」と示してくるネット状況(amazonを想起するとわかりやすい)で、自由はどうやって確保できるのか、というおはなし。
しかしこうしたネットが提示する「あなたの宿命」はあくまで不完全でしかありえなく、あなたを取り巻くナマの外部=他者とあなた自身が取り結ぶ関係にこそ、「データ→予測」回路の自動的な作動に回収できないものを提供してくれるんです、という結論だった気がする。

っていうか。

著者本人が、ネット関連の論点集として読んでもらってもいい、というようなことを書いてますが、そのとおり割り切ってネタ本として楽しんだほうがいいかもしれません。
ブログで日々の出来事を綴る(自分のことだ!笑)とはどういうことか、「炎上」が起こるメカニズム、「選択肢が奪われているのに気付かない」という自由の剝奪の形、とかいった論点は、読後に反芻しながら考えてみるのにいい素材だと思います。

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2008年04月09日 11:11に投稿されたエントリーのページです。

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