哲学の冒険
■内山節『哲学の冒険』平凡社、1999年。
働く、食べる、考える。ギリシア市民のでも中世貴族のでもない、「ぼくたちの哲学」は、日々働き家事もやり将来を案じながら行う思索だ。
苦役のような仕事の毎日も、永遠のような長い宇宙の時間からみればとるに足らない一瞬の閃光にすぎない。そこに救いを見いだすこともできる。逆に、誰もが時代の子であり、日常の中にこそ微細な喜びがあり、そこに自己実現とか美しい生のエッセンスがあるのかもしれない。
ま、そんなこと書いてありませんけど、そんなこと考えました。
美しく生きるというのはどういうことで、どうすればいいのか。答えはわからないが歩きながら考える、そんな本です。読みやすいです。