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2018年12月 アーカイブ

2018年12月30日

年末まとめ

1月 長岡出張そこそこ面白く、山谷・吉原街歩きとても面白く
2月 大阪出張楽しく(食うのが)、内之浦出張もなかなか味わい深く
3月 日高旅行。つい北海道に行っちゃうのはよくないな
4月 京都お花見楽しかった。フィンランド出張、年内に成果出ず痛恨
5月 出張ついでに出雲大社。ていうかよく出張してるね振り返ると
6月 おじさん職位研修。ほとんど記憶喪失
7月 また北海道(道東)行った。どこか行きたかったんだよね、わかる
8月 ウズベクしみじみよかった。海もなんだかんだで遊んだ感
9月 右上の歯の問題で混迷。最終的には久しぶりに噛めるようになった
10月 意外と休めなかった秋。大阪出張は羽伸ばせたが成果はやっつけ……
11月 お友達に会いに大阪と静岡。一方で平素の人間関係の一部に倦み始めた
12月 なんかあっちゅう間に年末きた。福島出張。方向感喪失

・こうやって見ると意外と出かけたな。でも行ったことのあるところが多く反省
・うまいもの欲がほぼ消えた。出かける先が同じ問題と合わせ、やや好ましくない
・12月に階段で足を軽くひねった他はわりと健康な本厄だった
・でもなんか心臓やばい感じの時ない?とりあえず様子見
・ちゃらけたことを言ったらマジレスされて損した気分になることが多かった
・週末に人と遊ぶこと多し
・午前7時と午後4時始まりのシフトがごちゃまぜで来る生活だったけど、体のリズムをそこまで乱さないやり方は見いだしつつある。座りっぱなしにならない工夫は必要
・とかやってるうちにびゅんびゅん時間が過ぎたので、来年は少し楽しいことを見つけたい(と最近毎年思ってるような)

* * *

本は昨日今日読んだこれで今年はたぶんおしまい。年明けにちょっと書き足すかも。

■前川啓治他『ワードマップ 21世紀の文化人類学』新曜社、2018年。

■多田将『ミリタリーテクノロジーの物理学〈核兵器〉』イースト・プレス、2015年。

2018年12月26日

つごもり反省

LDLコレステロール高値で、酒を控めにしつつ食べ物も若干いつもより気を遣う生活をしていたのですけど、12/24のやっとまともに寒い夜、「ニンニク入りのラーメン食べたい」と思い立って今月のラーメンを挙行しました。品川の「元祖ニュータンタンメン本舗」。
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上司と先輩のお勧め。すっごいジャンキー&これはもうタンタン麺ではない。

* * *

録音していたラジオをプレイヤーでぼーっと聴きながら地下鉄駅の階段を降りていたら、最後の段を踏み損なって(つまり、その前の段で降りきったつもりになってしまった)左足をぐりっと外側に捻りました。
痛って!痛って!!
と思いながらとりあえず地下鉄に乗って帰りました。そんなに大事ではないような感じですが、2晩しても痛いです。
ほんと怪我って突然なので気をつけようがないので怖い。
一方で、左足を完璧に捻っているのに転倒はせず、咄嗟に左足の膝をつきつつ右足を踏ん張って堪えたのが我ながらすごいと思いました。これ運動音痴や高齢の人だと、体ごとごろんと左に転がっちゃっていたところだろうと。加齢と瞬発力の拮抗。これからこのバランスが崩れていくのか。嫌だなー

* * *

おじさん稼業は相変わらず手探りです。

今般は時間制限がわりと厳しい中で、若者がいったん据えた見立てを完無視して材料から組み立てたが、格好がつかないまま終わった。

反省(1)若者の見立てを早々に棄却して別方向に走ったが、もともとの見立ての方向で走る余地がないか、もう少し若者に聞くべきだった。「その見立てをもう少し精緻化・具体化する材料はないか」をまず追求すべきだった。

反省(2)若者が集めてきた材料のインプリケーションがうまくつかめていなかった。「この材料は結局、何を言うために集めたのか?」を最初に問うべきだった

つまり「この道は悪路だ」という判断をあまり性急にしないこと、というのが今回の教訓。原案を作った人の中には一応一貫した何らかのコンセプトがあるはずだからね。

* * *

持ってるクレジットカードのうち1枚に不正使用があったということでカード会社から連絡があり、番号を変えた上で再発行となりました。不正使用は11月半ばに起きていて、海外のアマゾンのマーケットプレイスで、5000円ほどの買い物をしたよう。

カード会社に聞くと、情報流出ではなく、カード番号+有効期限の総当たりがたまたま当たってしまったケースのようだとのこと。ショップによっては名義を求めないようなところもあるそう。いや確かにメインで使っているカードではなく、もっぱらある1店舗の決済に使っていただけのもので「なんでこのカードが?」と思ったんですよね。若干気持ち悪かった話。

2018年12月21日

ハーフなど

■下地ローレンス吉孝『「混血」と「日本人」―ハーフ・ダブル・ミックスの社会史』青土社、2018年。

「日本人/外国人」の強力な二分法のはざまに置かれ、あるいはその時々どちらかに恣意的にカテゴライズされてきた存在。一方で、共通性に基づいた単一のエスニック・グループとしてまとめがたい多様さを有している「語りにくい」人々。その語られ方、経験され方をまとめています。校正も文章も甘いのが若干気になりますが、一定の見通しを与える重要な本。

【1945-1960s】
・戦中までの「混合民族」イデオロギー、「内地人/外地人」区別の再構成を迫られる
・旧植民地出身者問題:戸籍編成に際して、夫が内地籍→子どもは内地籍、夫が外地籍→子どもは外地籍。「日本人/外国人」境界の明確化
・混血児問題:多くは米兵と日本の女性の間の子。政府は「特別扱いしない」「騒ぎ立てない」方針の下、差別を放置。また調査における混血児の範囲を極端に限定。国際養子縁組による外部化・外国人化のドライブ
・支援:五三会、レミの会など

【1970-1980s】
・1970、アイドルグループ「ゴールデン・ハーフ」以降「ハーフ」言説の興隆
・アメリカ文化の積極的受容、ハーフタレントの称揚、商品化、ジェンダー化。同時に、消費に馴染まない「差別・貧困問題」の不可視化
・国際化と日本人論の流行→単一民族・日本人イメージの強化→ハーフの外国人化(cf.「日本人以上に日本人らしい」…)。国際結婚相手のルーツ多様化。
・朝鮮系が見えなくなる
・支援団体の活動低迷

【1990-2000s前半】
・多文化共生における日本人/外国人境界の強化
・「国際児」「ダブル」運動(ただし限定的。成人を問題の外に置いてしまう効果も)
・バブル崩壊後の雇用条件悪化と労働不足→1990入管法改定→南米から「日本人の血」をもつ日系移住増加
・外国人、子どもの支援活動活発化

【2000s後半~】
・1970以降出生の子どもら成人→自らハーフを名乗るアイデンティティ・ポリティクス
・ハーフの商品化拡大、犯罪に結びつけた負のイメージも
・ハーフ、クォーターの多様化
・SNS等を通じた当事者のメディア・アクティビズム(消費の客体から発信主体へ)、居場所機能も
・海外情勢に応じたハーフ+外国人監視の強化

【経験談の分析】からキーワードをいくつか
・詮索される体験「なにじん?」
・単一人種観multi-raciality:1人が所属するエスニックグループは1つ
・外見上見分けのつかない中国・朝鮮系→カムアウトに伴うリスク
・就職差別
・ジェンダー×ハーフ。外見ハラスメント(美醜、犯罪との結びつき)
・ネイションとの結びつき「竹島どう思う?」「フィリピンって拳銃とか普通に使ってるんでしょ」
・マイクロ・アグレッション。日常的なハラスメント

■国分功一郎『スピノザ「エチカ」』NHK出版、2018年。

『エチカ』読んでからだいぶ時間がたってしまいました。
この本てタイトルになるほどethicsなの?という疑問がちょっと解けそう。
録画してある番組はこれから見ます。

■佐藤正人『日本における再生医療の真実』幻冬舎、2018年。

いただきました。ありがとうございます。

* * *

仕事といえば仕事、くらいの案件で福島浜通りに行ってきました。
いわき湯本での前泊はもっと余裕のある時間に到着するつもりが、その前の仕事がばたついて結局20時過ぎ着。で、フリースの帽子をなくし、頭寒い頭寒いと泣きながら(うそ)「海幸」に寄せていただきました。
煮魚定食にしようと思ったのですが、念のため焼き魚が何かも聞くと「カナガシラです。知りません?ホウボウっぽい……面白い顔の」と言われ、顔見たさに焼き魚定食(1180円)を頼んでしまいました。
これ。
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面白いかどうかはともかく、ほくほくでとてもおいしい白身でした。3尾もあってすごい分量に見えますが、身がそれほど多くないのでちょうど満足したくらい。冬の魚らしい。
横の人が刺身定食を頼んでいて、かなり豪華でした。弊管理人は食べないけど、たぶん美味。

お宿は湯本温泉の「ホテル美里」。オーセンティック温泉街のクラシカルなホテル。カードが使えないところまでクラシカル。まじかと。

2018年12月08日

ポゴレリチ、久しぶりに

2010年の連休にえらいこっちゃな演奏を聴いてからもう8年余り経過したという、このね、なんというか。ポゴレリチです。その後、長い心の患いから回復したらしい。正直、チケットを買ったときは「あれをもう1回聴く必要があるのかな」とちらっと思った。でも点が二つあれば方向は分かる。何が患いのせいで、何が個性をなすものかも判別できるだろう、そんなつもりで。
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8年前と同じサントリーホールでした。前回は春、今回は冬。演奏者背後の2階席から見ると、空席が目立ちました。開場後に練習する人だったんだっけ。ちっちゃい音でリストをさらっていました。

曲目はモーツァルトのアダージョK.540、リストのソナタ。ここで休憩が入って、シューマンの交響的練習曲(遺作変奏付き)。アンコールはなし。

リストのソナタは弊管理人の好きな曲で、黒い海に沈潜していくような音階や論争めいた高速のパッセージ、中年のロマンスみたいなw旋律と次々と面相を変えながら前半生を総括する重厚さを楽しんでいます。(すごいまとめ感なんだけど、リストは作曲時にまだ40歳前後なんですよね)

ポゴレリチの演奏は、伴奏とメロディに分かれた2本の線が進んでいく一般的なやり方ではなくて、もやもやしたガスの中に凝結核を投げ込みながら主題を出現させるような独特のものでした。音の強弱よりも、ペダリングと、ハンマーが弦を叩く音を出すかどうかで色の違いを出していたように感じます。

(もちろん「キーを押してぎりぎり音が出るか出ないか」というレベルの弱音から体重を乗せた爆音まで、ピアノというメカの可能性を余さず使って見せる凄みもあるのですけど)

このやり方は、ピアノを起点に音楽を射出するのではなく、環境中に音が満ちている感覚、演奏者が頭の中で歌う音楽の中を浮遊している感覚を与えるものでした。また、脇に置いたメトロノームや速度記号のように外部から強いられた「1,2,3,4……と刻む客観的な時間」に支配されずに、時間の経過を忘却して「見ていたい風景の見ていたい部分を見ていたいだけ見る」曲の味わい方が、あの解体的に聞こえてしまう解釈の正体だったのではないかと思います。

そう考えながら聴くと、重度に解体していた8年前に比べて、今回はずいぶん統一感を回復したなあという印象を持ってしまいます。音、音、音、という要素たちの凝視から一歩引いた(「フツーに戻った」)パターン認識のレベルへ。そういっていいなら、「音の束として聞かせたほうがいいものは、そのように聞かせる」という割り切り。ポゴレリチの世界に聴衆が浸るというスタイルは変わらないけれども、ポゴレリチの知覚の中には前より多くのもの(多分聴衆も)が映っているように思いました。

19時に始まって、終わると21時半でした。
「浸るスタイル」と書いておいてそれと反するようですが、「なんだこれ」とずっと考えさせられていて、なんかとても疲れました。

* * *

昼飯は西新宿のFISHで限定の牡蠣カレーとキーマをあいがけで。
今季そういえば牡蠣を食べていなかったところ、思いがけず賞味できてすごい満足だった。

演奏会後はおつきあいのお酒などあり、土曜はやけにいろんな人と会う日になってしまいました。

* * *

ここ3,4年、大学の試験期間前くらいになると弊日記へどっかの大学からのアクセスが増えるんですが、今年も迷い込んでこられたようです。有斐閣アルマ、教科書として人気なんですかね。あと、今年は初めて、オックスフォード大学のドメインから文化人類学の英語教科書のメモに飛んでこられた方がいました。わからんでしょうに。

忘れっぽい弊管理人は安心して忘れ・そして後から見て思い出しやすいように、箇条書きでも比較的文章っぽく書いているのでまだましかもしれないけど、他人のレジメって基本読む気がしないし、レジメを作るプロセスそのものが勉強になるんじゃないのかな。

高校のころ、友人と二人で「小室総研」という非公然組織を作って(小室哲哉全盛期だったためだが命名は弊管理人ではない)英語のリーダーの全訳を作ったり、解説をすっとばしがちだった数研出版の問題集の詳しい解法を載っけた解説書を作ったりして配布していました。1学年400人のうちそれなりの数の手に渡り、しかし結局それを使った誰よりも点取ってたのは弊管理人でした。当然ですわな。

大学ではもっとシステマティックに、クラスで試験対策のプリントを手分けして用意し共有していたようですが、もらっても質はいろいろでね……

どうでもいいけど、そんなことを思い出しました。

2018年12月03日

北から南から

12月朔日の土曜は、腹に据えかねることがあった友人に朝から呼び出されて落合某所のドトールで2時間半の大相談会、その足で午後は埼玉やや奥地の仕事へ。

昼飯食べ損ねたので、17時過ぎに富士見市・鶴瀬駅近くの「とかち村・白樺」で豚丼。
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ごく普通ですが、普通にうまかったとも言える。

別に誰に求められた仕事でもないのですが、たまに現業っぽいことをやってないと精神的な根腐れみたいになるかなあと思って。そして結構面白かったです。

帰ってきてジムに行って帰宅後に浴槽に浸かってちょっとお酒。
運動して初めてその日の体調が分かるのですが、この日はほとんど絶好調といっていい体調だったことが分かりました。ただただ面倒くさかった正月用の仕事を週半ばに一つぶん投げたのも一因かな。

* * *

日曜の昼は渋谷に「核兵器の物理学」というトークショーを聞きに行ってきました。
これもまあ仕事といえば仕事。自腹だけど。

夜は結局、寝酒のためにちょっとだけ出掛けました。
沖縄の多良間村というところから研修で東京に来ている人と隣席になって、ウォッカを飲んでいたグラスに泡盛をついでいただきながら(笑)話していたのですが、本島(糸満)出身のマスターでも分からない多良間の言葉というのがあるそうで、とても興味深かったです。

「イ゜」という発音があるそう(村サイト動画)。「L」みたいに舌を上の歯の裏に付けているように見える。でもなんか違うらしい。「R」と言われたけどよくわかりませんでした。
しかもこの「イ゜」が「飯」という重要語なので、できないと基本的な会話が成立しない。

多良間島は宮古島と石垣島の間にあって、むしろ石垣のほうに近いのですが、ご本人は「宮古島の奥の方から来ました」と言ったところをみると宮古のほうにくっついているらしい。宮古島から飛行機で20分!「船で行ってもいいですねえ」というと「船~?すごい揺れるよ」と言われました。飛行機が足なのね。へー。旧暦の8月にお祭りがあるらしいので、来年行ってみようかな。宮古島もずっと行きたいところの一つなんですよね。

ヤギ、小学生のころに父親から言われて潰したそうです。頸動脈を切ったと。素早く血を出さないと臭くなってしまうから。
「あの感覚は忘れないね~、R指定にしたほうがいいと思うよ!ヤギはくせぇから嫌い、山羊汁は食べないし、外出ないから色白だし(※そこまで白くない)で島では非国民、非島民だよ!ガハハ!」

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