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2005年10月15日

普通の土曜日

■昼過ぎに食材を買い込んだのに、午後はウダウダしてるうちに晩くなって腹が減ってきたので、近所のサイゼリヤへ行ってしまいました。
いつものように冷たいパンプキンスープとハッシュドビーフ(だっけか)。注文してから、今日届いたETCカードの説明書を読もうと思って懐から取り出して目を落としたとたんに料理が2品とも運ばれてきて笑った。
当然レンジで温めただけなんだろうけど、ターメリックライスなんてもう平べったい直方体の塊なの。ほぐさないと自然に盛った形にならない。こういう気取らないところが憎めないのであった。648円。

■帰ってきて、目下2次予選が進んでいる「第15回フレデリック・ショパン国際ピアノコンクール」のストリーミング放送をPCで見てたら、辻井伸行さん(1988-)の演奏を放送中。全盲のピアニストとして既に名も売れステージも数多くこなしている人ですが、とても正確な演奏をしていました。客席の拍手が鳴りやまずに4回も手を引かれて舞台に戻って頭を下げていました。
目が見えないのにスゴイ、という評価の是非についてはもう古い議論なのでしょうが、まああまり深く考えずに

(1)審査員は、コンクールの審査基準に「ピアニストが盲目の場合の優遇措置」なんてない(だろう)から、「盲目なのに巧く弾けた」ってことで加点しちゃダメ(「音楽性を競う」という明確な目的と評価方法が用意された・公的な場での作法)
(2)一方で聴衆が「盲目なのにすごいなあ」と盲目分の下駄を履かせて感動するのは勝手(個人の内面の自由)

という二本立ての、当たり前っちゃ当たり前の姿勢でいけばいいんでねえかと思います(こういうのがフェアな態度として受け入れられていたからこそ前回2000年のコンクールでは同じく全盲の梯剛之さんが(1)2次予選で落選しながらも、(2)”ワルシャワ市長”賞をとったんだと考えたらだめかしら)。

こういう考え方の足下がグラッと揺らぐのは、(1)について「コンクールの審査基準に『ピアニストが盲目の場合の優遇措置』を盛り込むかどうか」が問題になるような局面が来たときかな。

・盲目であることは明らかにピアノ演奏には不利(音がポンポン跳ぶ場合、厳しい)なので、その分の下駄を履かせてもいいという考え方もあるでしょう(「下駄をどうやって数値化するか、とか、足に障碍があってペダルが踏めない人がエントリーしたらどうするか、という別の問題がでてきちゃうけど)
・一方で、「コンクール入賞→名声→その後の営業(コンサートとか教職)にプラス」というコンクールの機能面を考えると、盲目のピアニストは既に独自の市場を持っている点でそうでない人より有利なので、特にコンクールで優遇する必要なし、という考え方もあるでしょう(話がコンクールの外に出ちゃっていいのか、という別の問題がでてきちゃうけど)

個人的には、ものごとの決まりはシンプルなほうがいいと思うので、下駄は不要と思ってます。

■あとひとつ、何かクッダラナイことを書こうと思ってたんだけど、上のことを無い頭で考えてるうちにどっか流れていっちゃいました。

投稿者 b-men : 2005年10月15日 20:21

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