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2006年12月17日
絵の教室
■安野光雅『絵の教室』中公新書、2006年。
NHK人間講座のテキストを再編集したもの。
どうやったらうまく描けるかよりも、遠近法、写真、写実主義、自画像、空想など絵にまつわるキーワードを通して、絵画というものの特徴を考える機会といったらいいでしょうか。
『写真について話そう』についてのエントリーを書いたあとに読み始めた本です。けっこう呼応する部分があって面白く読みました。
当たり前のことですが、「あるものを写し取る」ということにかけては写真と絵画は深く関係している一方、「ないものを表現する」については絵画の特徴として際立っている。そのために必要なものこそ本の中にちょくちょく顔を出す言葉「イマジネーション」、それと「知識」だと思います。
人間の体や昆虫、植物などなど、ものの構造を知識として持っていることで、ただ見ただけでは再現/表現representできないものをできるようになる。だから知識はそれをどう組み合わせるかについての技術=イマジネーションを下支えしているもだと自分は解釈しますけども、あってるかな。
投稿者 b-men : 2006年12月17日 17:32
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