2006年07月08日
やめられないとまらない
札幌のまちなかはタクシーが多くて、まだ中心部で配車を頼んだことがありません。会社の前の道に出ると、もう流し素麺より簡単に流しタクシーがつかまる感じ。
台数規制しないといくらでも増えちゃって、全然淘汰されて適正台数にならないまま運転手の過密労働ばかり進行するという困った状況。
規制緩和してもうまいところに落ち着くとは限らないです。
まあ身近にいるので連想するのですけれど、メディアスクラム。
世間の耳目をひくニュースが起きると、ごちゃっと報道陣が殺到して大騒ぎになる→批判される→しかし収まらない。
* * *
ポイントはこんなところでしょうか↓
(1)規制を外して自由に振る舞えるようになっても、過当競争になるせいで幸せ度が増えない/減る。タクシーや報道機関のように同じくらいのレベルの会社がいくつもあって競争を続けているとなかなか弱いところが淘汰されない。とくに報道や航空、ゼネコンがやっているような談合ができにくい業界(各社の規模がそんなに大きくない業界)ほどひどい競争になる。
(2)やりすぎは良くないとみんな分かってるけども、自分だけ引くと(その分だけ競争相手にやられるので)自分だけ損するので引けない。
(3)↑のような状況があるので、業界の自浄作用というのはまず働かない。自浄作用が働かないと外からの制約が復活したり新設されたりして浄化されることになる。たとえば……
・道路の使用許可が厳しくなって物理的に車を出せなくなるとか、
・国民的に評判が悪くなって取材がしにくくなったりメディア規制法ができたりするとか、
・新規参入の自由によってムチャしてでも過当競争の永続「という均衡」を破るスカイマークみたいなヤツが入ってくるとか、
・フツーに談合罪(あるいは競売入札妨害罪、贈・収賄罪など)で摘発されるとか。
(3)まで込みでやっと規制緩和イケイケ論が成り立つんだと思う。
(3)で挙げたような「外からの制約」にも、「役所が課す制約」と「民間(新しい競争相手やユーザー)」が課す制約が混ざってますけども、要はこれって「民間でできることは民間に」の前提である「何が民間でできるか」ということの見極めを、「規制緩和」というツールを使ってやってみようという試みだったのじゃないかしら。
違うかな。そのうち考えてみよう。
投稿者 b-men : 2006年07月08日 21:41
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