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2007年03月04日

森のバロック

■中沢新一『森のバロック』講談社学術文庫、2006年。

南方熊楠の評伝。原本は1992年刊。
「20世紀初頭にこれだけ進んだこと考えてました」といっても、すごいねえとは思うけれど、現在の水準からみてもなお参考にするべきものがないなら、あんまり読む価値ってないよねえ、どうかなあと思いながら読み進めてみました。

二元論を超えるもの、原初の混沌、全てが全てと繋がっていること、いくつもの体系を行き来する視点。このへんに西欧の学問を乗り越える鍵を見いだせるとのことでしたが、おお乗り越えてる!って感じは特に受けませんでした。

これを踏み台にして、中沢氏は「対称性人類学」への道を切り開いていったそうですが、そっちを読んでから戻ってくるとああなるほどねと思えてくるのかもしれんです。

投稿者 b-men : 2007年03月04日 11:16

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