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2006年06月18日

『社会学入門』

個人的には「どうしたんだ岩波新書フェア♪」と呼んでいるのですが、岩波新書が新赤版1000点突破記念で表紙のレイアウトやカバーの紙をちょっと変えたんですね。そしてそのラインナップが意外にかなり面白そう。amazonでとりあえず3冊買って読み始めました。

目下、秋田県に出張中。けっこうヒマな時間が多いので本読んでます。

■見田宗介『社会学入門―人間と社会の未来』岩波新書、2006年。

同じ岩波新書の『現代社会の理論』の続編的な位置付けのようです。この人の講義は直接聴いたことないんですが「自分の著書を読むだけでつまんない」というのが当時授業を取っていた周囲の評価でした……(まあゼミは別なんでしょうが)

この本自体は体系的な教科書というより小論集として読むといいと思います。
興味を持った章に応じて『気流の鳴る音』『時間の比較社会学』『自我の起源』『現代社会の理論』『宮沢賢治』あたりに進めばいいのではないかと。前2著は個人的に特にオススメです。ちょっと前まで絶版で非常に手に入りにくかったのですが、筑摩書房で復刊してます。

「社会」学といっても、この筆者の問題関心の根っこは「どうしたらツラくない仕方で生きていけるか」だと思うんです。そこからツラさを生むシステムを見つけてそれに名前を付け、さらにそのツラさを感じなくてもいいような社会構想を探っていく。ここでやっと社会-学social studiesになっていくんじゃないかしらん。
ツラさを共有できる人には参考になる著書が多いです。そうじゃない人は……知らない(笑

投稿者 b-men : 2006年06月18日 20:52

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