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台湾(3日目)

24日は月曜であります。
朝、ホテルから台北駅まで歩いてみました。道すがら見かけたスクーターの奔流。
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日本ではモーターサイクルショーで見るばかりのKYMCOが大活躍です。
スクーターなら60km/lくらい走るだろうから車に一人乗りで通勤するよりエコだと思うのですが、課題は騒音と排ガスかなあ。ちなみに若夫婦とキッズの3人乗りまでは見た(バイクの定員は2人です)。

台北駅には在来線、新幹線、地下鉄が乗り入れています。
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広大であります。
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駅の南側にある南陽街は予備校の集中する通りです。
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ドリンクや点心など、おいしそうなテイクアウェイのお店も集まっていました。

南陽街を抜けると、二・二八和平公園に突き当たります。
横が国立台湾大の附属医院のせいかどうか知りませんが、献血をやってました。
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すっごい並んでいるんですが。Taiwan Todayを見ると、台湾の献血は先進国を上回り、血友病の人が必要とする血液製剤を海外に寄付するほどだとのこと。でも月曜の朝ですよ。ボランティアですよね?ホント?

和平公園の、ちょっとゆるキャラっぽい楼閣。
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台湾現代史では超重要なのに全く知らなかった「二・二八事件」。
日本統治の終了とともに大陸から入ってきた国民党の腐敗に対する台湾人の不満が背景にあったようです。1947年2月27日、闇タバコを売っていた寡婦を取締官が暴行、これに対する抗議のため翌28日に台湾人が市庁舎に向けてデモをしていたところ、憲兵隊が発砲して抵抗が台湾全土に広がった。
国民党側は大陸からの援軍を得て、日本統治時代に高等教育を受けたエリート層を投獄、殺害するなどしながら弾圧を続け、出された戒厳令が解除されたのは1987年になってから。1989年には事件を描いた映画「悲情城市」でやっと世界的に知られるようになった。刑法改正によって言論の自由が保障されたのが李登輝時代の1992年。政府への反逆から抵抗運動へと再評価されるようになってきたとのこと。
この間の犠牲者は28000人との説があるが、いまだに確定されていないそうです。
(帰国してから読売のサイトWikipediaを参考にしました)。
記念館は月曜休みだったようで、残念ながら見学することはできず。

上のような知識がない状態で訪れてしまった弊管理人は全く深刻な気分になることもなく、公園内にある「健康歩道」でキャッキャ言いながら石を踏んでいました……
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今にして思えば一歩一歩確かめながら歩けば気持ちいいくらいの道だったはずですが、この時はそれに思い至らず「うおおう」「ひえー」とか言うはめになりました。

総統府は遠くから見ただけ。
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でもパスポートを持っていけば午前中は内部に入れたらしい。
時間的な制約があったので仕方ないが、結構取りこぼしがあったね、今回。

踵を返してちょっと歩くと中正紀念堂のある中正公園があります。
これ、門。下にいる人の大きさでスケールが分かるでしょうか。むちゃむちゃでかいです。
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中央に見えていた紀念堂の階段を上って振り返るとこんな。
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広さを伝えるのは難しいなー。
紀念堂の中には蒋介石がいます。
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これもでかい。巨大な公園と巨大な権力者の像、ワシントンDCのリンカーン・メモリアルを思い出します。
毎正時にやる衛兵交代も見られました。
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1時間のうち15分くらいは交代式してるのね、この人たち。まあ確かに直立不動よりは動いてるほうがいいか。

紀念堂の横には、きれいな庭があります。
上級者向けの「健康歩道」をまたひとしきり歩いてはうめき、トイレへ。
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トイレを出て見える光景がこれ。素敵っす。
この赤いのは桜なのかなあ。
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公園を出て移動します。
そういえば歩道の郵便ポストが2色あるんですけど、正面(なぜか車道側を向いている)に回ってみて違いが判明しました。
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赤が国際郵便と速達、緑が市内と市外の普通郵便でした。
地下鉄の中正紀念堂駅。フリーのwifiも使えるし、きれいだし、素晴らしいよ、MRT。
弊管理人が持って行ったのは2007-08年版の『地球の歩き方』だったのだけど、この時の路線図にはない路線ができており、なお何駅かが建設中・建設予定のようです。依然動いている街なのですねえ。
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ちなみに駅構内と車内は飲食全面禁止です。

龍山寺。1738年創建だそうです。
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屋根がすごーい。
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善男善女がお祈り。若い人も多いです。仏教、道教、文昌帝君などが同居しているよう。
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お作法が分からないけど。
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建物の重量感。
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昼飯は、善導寺駅近くの「徳也茶喫」で。
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烏龍茶で煮込んだ豚の角煮の定食。うまかった。
同行者は凍頂烏龍茶とお菓子をオーダー。ちょっと飲ませてもらいましたが、これ烏龍茶かというくらいトゲのない透明な風味でびっくり。茶道を見られるかと思いましたが、2人以上でとかの条件があったようで、ここでは見られませんでした。

午後はそれぞれに楽しむことにして同行者と別れ、弊管理人は茶芸リベンジをということで別のお店に向かってみました。
大安森林公園駅から15分くらい歩いたところにある「紫藤廬」。日本家屋を改装した築80年くらいの建物だそうです。現地でも結構有名なところらしい。大通りに面しているので多少音はしますが、藤棚?のある庭、灯りを抑えた室内とも落ち着いた雰囲気です。
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紫藤、という烏龍茶と餅をオーダーすると店員さんが道具を運んできてくれて、「OK?」と尋ねられましたが、「全くどうしていいかわかりません」と答えると、作法をやってみせてくれました。
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見ていた限りですが、(1)茶葉を入れた器を嗅ぐ(2)茶葉を急須に入れる(3)お湯を注いで蓋を閉める(4)急須の上からもお湯を注ぐ(5)急須を置いている器のお湯を捨てる(6)取り分け用の器にお茶を注ぐ(7)匂いをかぐ用の器にお茶を注ぐ(8)飲む用の器に移して飲む。
こんな手順かなと思いました。2杯目からは(3)~(8)を繰り返す。多分。
どぼどぼ、じゃばー、っていう感じの剛毅な茶道ですwでも味も香りもすごく澄んでてよい。
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居心地がよすぎて、庭を見ながら1時間以上ぼーっとしてしまいました。
なぜ急須から直接、飲む用の器に注がないのか不思議に思っていましたが、帰り際に店員さんに聞いてみたところ、「2人以上に分ける場合、先に注いだほうが薄味、後に注いだほうが濃い味になってしまうので、味のむらが出ないように先に全てを取り分け用の器に入れるのだ」と教えてくれました。はっはあ~

ぶらぶら歩きながらホテル方面に戻ります。小学校の集団下校にぶつかりました。
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ランドセルとリュックが混ざってますね。あと緑のおばさん的なボランティアの方も。

おされシティらしい永康街……の裏道を散歩。
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何の変哲もない路地です。台北の街って緑地が多いわけではないが、ベランダ園芸が結構森のようになっている建物が多いので、大通りから一本裏に入るとわりと緑がもさっと茂った町並みだなあという印象です。

夜は、在台北友人夫妻と台湾研究者友人、それとわれわれ2人でご飯を食べました。
三越の上にある「欣葉」という有名なお店らしい。日本人ツアー客がどばどば入ってきてました。
豆腐、切り干し大根入りオムレツ(こちらの切り干し大根は平べったい)。
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えびパイナップル、ホタテねぎ(名前がどれもいい加減ですみません)。どれも美味美味。
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ここには出てませんが、杏仁豆腐がもちもちしていた。
ごちそうになってしまいました。あああありがとうごめんね。
食事を済ませたあと、中山駅周辺で夜のお散歩をして、また明日も夕飯を一緒に食べる約束をして別れました。

満ち足りて就寝です。Zzzz

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2014年02月24日 23:59に投稿されたエントリーのページです。

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